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デジタルマーケターが押さえておきたい店頭の基本 Vol.0(店頭での購入率編)

初めまして!!ソーシャルメディアマーケティングに強い会社『トライバルメディアハウス』で主にtoC向け商品を扱っていらっしゃる企業様のマーケティング支援をさせていただいてる杉山と申します。

このnoteではこれまでの経歴で店頭に強みを持つ私がどうしても空中戦になりがちなデジタルマーケティング、ソーシャルメディアマーケティングに従事するみなさんに商品が売れる場所、そう店頭の基本について書いていきたいと思います。

日本の物販系分野のEC化率は8%
店頭購入率は92%もある

まず今回、最初に説明をさせていただきたいのが、多くの企業がデジタル施策に注力をする中で店頭と呼ばれるリアルなお店で今現在どれだけの取引(生活者の購買行動)がされているかということです。
下図は経済産業省が毎年調査を実施している電子商取引に関する市場調査の結果となります。これによると物販系分野の2020年のEC化率は8.08%となっています。新型コロナウイルスの拡大によりEC市場は拡大はしておりますが、逆を言うとまだまだEC以外での販売が92%もあると言えます。

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※出典:経済産業省 令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)

食品、飲料、酒類の店頭購入率は96%

ご興味のある方は是非こちらの調査報告書をご覧ください。
さらにその物販系分野の内訳を見ていきますと下図の結果となっています。

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※出典:経済産業省 令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)

物販系でも分野によってそのEC化率は大きく違います。
音楽ソフトや書籍、映像など私もamazon musicやkindleを良く利用していますが、42.97%と非常に高いEC化率となっている一方で①食品、飲料、酒類に関しては3.31%とまだまだEC化が進んでいない状況が伺えます。

コロナ過での購買行動の変化

しかしながら新型コロナウイルスの拡大により、店舗を取り巻く状況は日々変化をしています。
こちら調査はの凸版印刷さんとそのグループ会社のONE COMPATHさんが2020年8月に実施した買い物に関する意識調査になります。その調査によると・・・

①来店頻度が減少:コロナ前からコロナ過で「ほぼ毎日」が半減、「週1回」が9.4ポイント増
②滞在時間が減少:「20分未満」が1.5倍、「30分以上」は3分の2に
③計画購買の増加:「予定していたものだけを購入」が2倍に

こちらの調査は2020年8月に実施されたものですので、現在は若干異なるかもしれませんがオミクロン株が猛威を振るっている現在では似たような傾向が言えるかもしれません。この中で我々デジタル/ソーシャルメディアマーケターが着目すべきポイントは①②③全てです。

みなさんも少し思い浮かべてみてください。コロナ以前の生活者の買い物行動は「ほぼ毎日」「比較的ゆったり」「予定外のものもたまには買う」買い物スタイルでした。(もちろん忙しくされている方は早く、目的のものだけという買い物もありますが)
しかし、それが多くの人が毎日ではなくなり、より短い時間で、予定していたものだけを買って帰るようになってしまったのです。
要するに、それだけ1個あたりの商品接触機会が失われ、接触時間自体も短縮されてしまったということは、店頭でこれまで起きていた新たな商品との出会い=非計画購買が起りにくくなってしまったわけです。
メーカーは定番棚の確保とともに、この店頭での非計画購買を生活者にしてもらうために販促物を作ったり、キャンペーンなどの施策を実施しているわけですが、その機会がどんどん減っている。そこで重要になってくるのが店頭以外でいかに生活者との接点・商品との出会いの場を作るかになってきます。なぜ店頭外での接点・出会いの場が必要なのか・・・
例えばビールを買いたい!と思ったときに、いくつかのビールブランドが思い浮かぶと思います。それが集合想起になります。生活者の買い物行動でこの集合想起に入っているブランドはより優位に売場で商品を選択してもらえることになります。そして、私の場合は「ビールが飲みたい」=「キリン一番搾りが飲みたい」になるのですがそれが第一想起になります。
購買行動自体が短くなっている今、計画購買時における集合想起、そして第一想起がとても重要となっています。
弊社代表の池田のnoteにもあるように、まさに「一番最初に思い出してもらえる第一想起ブランド」しか生き残れない時代になってきているのです。

我々デジタル・ソーシャルメディアマーケターは常に担当している商品・ブランドが生活者の集合想起に入れているのかを意識していかなくてはなりません。商品が売れる買い場において、何が重要なのか。そこを意識しておくだけでも戦略の立て方が変わってくるはずです。

今回は現在のコロナ過における店頭での生活者の購買行動に関して書いてきましたが、今後も引き続き我々デジタル・ソーシャルメディアマーケターが知っておくべき店頭の基本をお伝えしていきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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