リリとロロ なかがき
「まえがき」と「あとがき」があるんだから、「なかがき」もあるでしょうよ、そりゃあ。
別にここがちょうど中間地点になるというわけではなく、「羽化」「サブリナロマンス」「アザンの森」と書き終えて、キリが良いから書いてみた。
先にあぐら女(Low-key dub infection)でのセルフカバーをして知られていたせいもあってか、何故か人気の「アッシュ」というリリ・シャロンの曲。
前回のスタジオデモを公開した。
1番と2番のBメロ、対になる歌詞。
「どんな自由も形にしたい。欲を張って生きてみたい 。」
「どうせ歌には何もなくて、寂しがりやの暇つぶしだ。」
歌を歌う人には怒られるかもしれない。
みんながみんなそうとも思わない。
ただ僕が考えるのはこうだ。
音楽に人を救う力なんてものはない。
少なくとも僕は自分の音楽にそんなヒーリング効果を求めていない。
全て、所詮は他人事だ。
だからこそ良い。
人生の暇つぶしで何が悪い。
暇つぶしって最高に楽しいし、きらきらしてたり、鳴り止まず反響してたり、うつくしいものなんだ。
だから、リリ・シャロンでは自由を歌う。
だらだら生きるには長すぎる人生で、ちょうどいい暇つぶしを音楽の中に見つけた。
それだけでいい。
なんなら今からだって、そんな理由で音楽を始めても良いと思う。
何かを形にしたいと願う心を作品に落とし込めることは、芸術の根本にあるものだろう。
それが死ぬまでの暇つぶしなら、求めるべきは自由だと僕は思った。
ヒロトが「あれもしたい。これもしたい。もっとしたい。もっともっとしたい。」と始める曲を「夢」と名付けたのも、そういうことだと僕は考える。
壮大な夢であり、
ちっぽけな暇つぶしであり、
みんなからは他人事であり、
自分にはとっても大事なもの。
それが「自由」でいいんじゃないかな。
リリとロロでは、そんな様々な人々の自由について書き連ねている。
大それた意味だけの「自由」じゃなく、もっと胸を張って「ちっぽけな暇つぶし」を語ろう。
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