正ヰ舞

正ヰ舞のnoteです。

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マガジン

  • 編集後記。

    https://sp.nicovideo.jp/series/21249?ref=my_series の編集後記。

  • 淡路島にっき。

最近の記事

高村光太郎「牛」を読む。

 美術史家源豊宗はその評論『高村光太郎の芸術』にて、奥平秀雄が所蔵する高村光太郎の書を紹介している。  『山にゆきて何をしてくる山にゆきて/みしみし歩き水のんてくる』という歌である。源氏は「光太郎の書を見ていると、そのみしみしあるきという、いかにもガッシリしたかつ朴訥な、常に大地を踏みしめて歩いている巨人のおもかげが浮かんでくる」と述べ、高村光太郎の「まことに堂々とした体躯と、不撓不屈な哲人的風格」に触れている。その強靭さが書にも現れているという内容であった。高村光太郎は本質

    • 牛と人間の共存を試みる。

      牛と人間は長い歴史を持ち、人間の力では不可能なことを牛は働いてきた。人間は牛の食糧を用意することをはじめ、多くの牛への使役を受け入れてきた種族である。 今回は人間ソムリエを目指し三ヶ月以上となるK氏にインタヴューを試みることにした。 ーー人間との付き合い方にコツはありますか? K「人間は二足で歩くでしょう。私らは四足歩行なんです。まずそこで優劣が起こらないように、とは考えますね。」 ーー人間は人間の良さがあると? K「ありますよ。少なくとも、私ら個体を見分けますし、私らを撫

      • 編集後記「植村文楽軒解説」

        こんにちは、お久しぶりです、正井です。 この記事は こちらの動画の編集後記となります。音量設定をミスっております、視聴の際は音量にご注意ください。 動画立ち絵素材を新しくしまして、ようやっと新作動画投稿と相成りました。 確か正井が小学校中学年の頃、林間学校の親戚みたいな名前の一週間くらいの宿泊イベントがあったんですよね。その時の社会見学、チーム課題のチェックポイントが文楽軒の供養塔だったんですよ。 今回は結局地元のほか文献に中る時間が取れなかったので、そのうち補足史

        • 編集後記「別当の潮」

          こんにちは、正井です。 今回は拙作「別当の潮」の編集後記、取材日誌です。参考書籍は「日本発祥の地淡路島(おのころじま)のむかしばなし」五味プロダクション発行です。 高雄山観音寺が犬の飼い主、別当が住んでいたお寺になります。岩屋のほうはかなり道が入り組んでいるので、もしも行ってみたいというかたがおられましたら言いましょう、「都会人ならマジやめとけ」と。 淡路島北部、岩屋地区は旧淡路町にあります。昔からの漁師町で、播淡機船やタコフェリーなどが最短距離で本州まで運んでくれる土

        高村光太郎「牛」を読む。

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        • 編集後記。
          5本
        • 淡路島にっき。
          6本

        記事

          ゲームに肩まで浸かってみた話。

          雑記である。正井です。 最近第五人格というゲームにハマっている。生まれて初めてのオンライン対戦式ゲームで、スマホでやれば画面酔いしないと気づいてからはどっぷりである。 ファンアートをやったり、 ファンアートをやったり あとTwitterならでは、実録を落書きしたりしている。 要するに楽しみまくっている。 だいたい冬に向けて徐々にしんどくなる時期であるので、特に今は楽しんでいる。 一推しは納棺師ことイソップ・カールである。 第五人格にはキャラクタ一人一人のバッ

          ゲームに肩まで浸かってみた話。

          骨の話。

          今回の記事はいわゆるワンクッションも兼ねています。正井です。 今回は骨の話である。動物のものではあるがガチの白骨写真が掲載されるので苦手な方はここで閉じて頂くのが良いと思う。 某所で相談したところ、noteやベッターなどであれば大丈夫では?とご助言を頂いた。感謝。 さあ、耐性のある方だけどうぞ。 イノシシの頭蓋骨。 令和元年7/31発見、パイプスルー処理。 大丈夫?? ではドーン! 時は令和元年、七月末日。 道掃除での出来事である。わたしの在住地域では「道作り」と

          骨の話。

          松帆神社例大祭。

          今日の昼食はピンス焼きとりんご飴であった正井です。 ピンス焼きというのは淡路島民のソウルフードと呼び名も高い屋台のお菓子であり、外見はベビーカステラであるのだが、中身が半熟であり、小麦粉や砂糖、卵液に牛乳のクリームが入っているような様相になっている。 店によって味の調合も様々である。池田屋が一番有名であろう。今回の砂川店は年々味が落ちている気がして物悲しい。ダマの小麦粉にがっかりした。 さて、この度は淡路島東部にある松帆神社さんで例大祭があったのでその模様を徒然やろうと

          松帆神社例大祭。

          編集後記「しば衛門狸の話」

          こんにちは、正井です。 縛りというほどではないですが、淡路島の民話としては有名なものから仕上げてしまおうと思いました。 アニメ日本昔ばなしのデータベースはこちら。 淡路市旧津名町佐野には正井が知るには昔から、物心ついたころにはもう「しば衛門狸公園」が存在しておりました。今日は折角なので取材も兼ねて行ってきました。 天皇陛下がご覧あそばしたとの伝がある信楽焼などもあります。(時代的に考えて昭和天皇だと思われます。)しかしこの公園、国道28号線沿いの、28号線しかない、そ

          編集後記「しば衛門狸の話」

          いたむ話。

          amazonプライムビデオで、アニメ『CLANNAD』を見ている。いつか機会があれば見ようと思っていた作品で、風子ちゃん野中藍さんなのか、と今になってからの発見もある。 『涼宮ハルヒの憂鬱』のリアタイ世代である。『消失』は劇場で見た。が、それ以前や以降の作品でリアタイ出来たのは『らき・すた』『free!』くらいであろうか。『らき・すた』はニコ動最盛期にMADやカラオケ『持ってけ!セーラーふく』がとても楽しかった。 『CLANNAD』は原作が泣きゲーの作成会社と名高いk

          いたむ話。

          文学との出会い方。

          今でこそ数々と文学作品を少しだけ語るようになった正井だが、実のところ完璧に学歴コンプレックス持ちの衒学趣味である。 この記事は年齢バレが躊躇われるが、幾つか自身の記録、また本を読む子供の育て方という風にでも面白がっていただければ幸いである。 正井の実家は本が多くあった。武者小路実篤の『友情』、伊藤左千夫の『野菊の墓』、小松左京の『日本沈没』、植田まさしの『かりあげクン』『フリテン君』といった風にある。これは伯母が純文学好きであり、母が大衆文学を好み、父が四コマ漫画を読んで

          文学との出会い方。

          猫美術館の悲運。

          *この記事は呪詛である。無関係庶子が読まれて気を悪くされたなら謝るが、この一文を読みそれでも立ち戻らないのであれば責任は負い兼ねる。 今回は有料記事を試してみようと思ってこの記事を作った。読まれなければそこで万歳、指定管理もそこまでして読もうと思うまい。

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          猫美術館の悲運。

          猫とわたし。

          今日は猫のお話をしようと思う。正井です。 おすすめ書籍はこちら。 『彩図社さんの文豪が書いた「猫」の名作短篇集』可能であればいつかゆっくり文庫化もしたい作品、内田百閒『クルやお前か』も収録されている。犬派の方には「犬」バージョンもあるのでここぞとおすすめ。 さて、現在のわたしの家でお世話させて頂いているお猫様は「あー」「いー」「うー」の御三方である。因みに本名ではないが、ガチでこう呼ばれている。「うー」のみが女の子である。 実家の祖母は「むー」「ずいちゃん」「たっち

          猫とわたし。

          牛とわたし。

          正井日記を割合楽しんで?頂けているらしいので、ちょっとした小話をやろうと思う。 正井の実家は元々文明開化頃に苗字を頂いた農家である。ショウダ(正田か?)という家の小作人であったそうだ。 結構な農地持ちの酪農まで幅広くやっていた農家で、今でも祖母の昔話には豚や山羊が出る。最近は牛小屋の裏手にたぬきが出て困るとも聞いている。害獣駆除お願いしますよ淡路市さん。 さて、牛の話である。 祖父はある日の自分の誕生日、何故か今までずっと世話を見てきた乳牛を全て売っぱらった。経済的な

          牛とわたし。

          淡路島の手記。

          こんばんは、正井です。 と言われたので折角なので一つ記事を遊ぼうと思います。 わたしが初めて「おにぎり転がし」に参加したのは小学校の頃である。どのお寺で行ったかについては細かい特定情報、またよその家の法要のお邪魔になってはならないので伏せさせていただく。 さて話が飛び飛びするが、わたしはMTの免許を持っている。淡路島には二つ自動車教習所があるのだが、そちらの南のほうで勉強した。ちなみに授業料は牛一頭分。「授業料が遅れていますが?」との問いに「あっ牛が売れたら払いますんで

          淡路島の手記。

          編集後記「三十五日の山参り」

          こんにちは、正井です。 PC新しくしたら動画作成モチベがぐっと上がったので何が起こるかわかりません。 今回は「三十五日の山参り」の再話翻案となります。 まんが日本昔ばなしのデータベースはこちらです。“放送日:1993年12月11日(平成05年12月11日)“とは随分遠くまで来たものです。 三十五日を淡路島外では行わないと正井が知ったのは、実は割と最近です。三十五日の法要は「おにぎり転がし」「団子転がし」と様々呼ばれます。最近では内田康夫の『神楽島』で描画されております

          編集後記「三十五日の山参り」

          編集後記「八百屋お七」

          こんにちは、正井です。 【動画】【正井版ゆっくり文庫】八百屋お七 http://nico.ms/sm35095461?ref=share_others_spweb #sm35095461 の編集後記となります。 *** 井原西鶴『好色五人女 お七の巻』 江戸川乱歩『押絵と旅する男』 上記二作の翻案をさせて頂きました。 原作を読んでいる方に楽しい動画にしよう!と考えの元翻案しましたので、視聴後感想が「???」となられた方もあるかも知れません。 『八百屋お七』は数多

          編集後記「八百屋お七」