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2020年の暮れに行われたボクシングの世界選手権では、勝者である井岡選手のタトゥーが問題になりました。年配の日本人から見たら刺青はやはり反社会的なイメージがありますが、最近は若者のファッションになっているようで、ここモジ市内にもタトゥー・ショップがあります。

日系でもタトゥーをしている娘を見かけることがありますが、やはり一目で勉強の嫌いな子、という印象を受けます。
ブラジルではみな薄着をしているのでタトゥーは目立つのですが、せっかくの若い肌が台無しになってるような感じがします。
でも多くのブラジル人は自然そのままの肌よりも、人工的な文字や模様を描いて飾るほど、より美しくなると信じ込んでいるようです。

ここモジ市には、日本移民百周年記念公園があり、三方を川に囲まれていて大きな池と川辺林があるので、小型の猿や色々な水鳥がいる自然豊かな公園になっています。
そこにこの頃タイル張りの意味不明なオブジェが立ちました。(写真)

日本人としては公園の自然美の中に変な人工物が立ち並び、まったく違和感しか感じないのですが、外国人は自然そのままでは野蛮で汚らしいから人間が手を加えてこそ、美しくなると信じているようです。

日本の庭園は自然を模していますが、西洋の庭園は人工的な幾何学模様になっていることが多いと思いませんか。

本当なら河辺林を散歩して、鳥の声や小猿が呼び交わす口笛のような鳴き声、梢を渡る風の音などの自然の音を楽しめばよいのに、ヘッドホンを着けて歩いている人なども多くいます。

「人工的なものこそ善であり自然よりも優れている」という人間至上主義のヨーロッパ人は、ブラジルの広大な森を見て「緑の地獄」と表現しました。

<今日の名言>
天に向けてお返しする純真な感謝の気持は、もっとも完璧な祈りである。
 ドリス・レッシング


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