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【感想】Nintendo Switch『Planet of Lana/プラネット・オブ・ラーナ』

新年度が始まった4月
すなわち2024年が明けてから早くも3ヶ月が経過

だというのに今年まだ1本もゲームソフトを遊んでいない!
楽しみにしていた『ストレイ チルドレン』が発売延期というアクシデントはあったものの、それ以外に全く食指が動いていないということである。

この深刻な事実を直視した私は早速任天堂のホームページへ飛んだ。
そこでジャケ買い的に見つけた気になるタイトルが本作『Planet of Lana/プラネット・オブ・ラーナ』

既にSteamで約1年前に発売されていたので評判をチェックしたところ「非常に好評」

横スクロールの2Dアクション×パズルという趣向みたいだし、ゲーム初心者の私でも出来るだろうということで購入。
結果、お釣りが来るほどの大当たりだった。

本作を支えるのは何と言っても絵のクオリティ。
まるでインディー系の海外アニメーション映画のような味わい。
この公式トレイラーを見ればその魅力が伝わるはず。

ストーリーは存在するが台詞は無い。
その点で『レッドタートル ある島の物語』や『Away』が近いように思う。

本作はムービーだけでなくゲーム進行中でもカメラがよく動き、引きの構図が多用されている。
この引きの構図が絵をたっぷり見せてくれて本当に至福。
どの場面も背景が描き込まれていて素晴らしいのだけど、やはり白眉は日の出シーン。
あの光は本当に美しかった…

もちろん、そもそも横スクロールアクションそれ自体が映画的なカメラワークとの親和性が抜群。
特に“Desert Chase”のシーンは『スター・ウォーズ』的な世界観も合わさって最高。

映画的快楽に満ちたカメラワーク

東南アジアのような風景にロボットが存在するという点では映画『ザ・クリエイター/創造者』とも共鳴。

©️Thunderful Publishing AB
©️Wishfully AB
©️Thunderful Publishing AB
©️Wishfully AB

この世界観だけで幸せ…

本作を映画として捉えた場合は台詞に一切頼らないストーリーテリングも印象的。
ゲームを進める過程で古代文明の遺跡のようなものが出てくるが詳細は明かされない。
ストーリークリア後もコンプリート要素があるようなのでそこで明かされるのかな?
そもそも悪役・敵役として配置されたあのロボットや終盤の要塞基地もどういう背景があるのかは説明されない。
白を基調とした不思議な施設に人間が住まわされていたけど。
ストーリーをクリアしてエンディングを見届けても「あれは一体どういう意味だったのだろう?」と考察できる余韻がある。

アニメーション映画ではなくゲームとして見た場合もほどよい難易度で作り込まれている良作。
主人公の少女ラナと不思議な生物ムイを協力させないと攻略できないゲーム設計がまずニクい。
ゲームを進める過程で自然とムイに愛着が湧いてくる。
正確な指の操作を要求されるアクション要素と頭を使うパズル要素が合わさっているが、2Dの横スクロールで基本的に左から右に進む一方なので混乱は少ない。
ラナとムイを操ってパズルが解けた時の快感は往年の『ゼルダの伝説』を彷彿。
「俺って天才!?」と思わせてくれるのがたまらないw
ゲームに不慣れな初心者の自分でも5〜6時間でクリアできたので難易度はそれほど高くないはず。
逆にゲーマーの人からするとそこは不満点になるのかな?

最後に、本作の音楽(劇伴)を手がけるのは日本人のTakeshi Furukawa氏

自分は不勉強で存じ上げなかったのだけど、なんとあの有名なゲーム『人喰いの大鷲トリコ』の音楽を手がけた方だったのか!
どうりで劇伴が良いわけだ。

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