林昌弘,Masahiro Hayashi

IT企業で働く会社員(投稿内容は個人の見解であり、勤務先の立場・戦略・意見を代表するも…

林昌弘,Masahiro Hayashi

IT企業で働く会社員(投稿内容は個人の見解であり、勤務先の立場・戦略・意見を代表するものではありません)

最近の記事

【感想】Nintendo Switch『SCHiM - スキム -』

例によって(?)任天堂のインディーワールドで見つけたこのゲーム。 要は子供の頃にみんなやったことある影踏み遊びみたいなことか? でもそのアイデアだけでゲーム1本持つのか…? この心配は半分当たって半分外れた。 アクション×パズルとでも呼ぶべきか、影から影へと飛び移るのは確かに楽しいのだが後半になると単調に陥るのは否めない。 ギミックの幅を持たせようとする意志は伝わってくるのだが、いかんせんそもそもが一点突破のアイデアなので。 ステージのバリエーションもそこまであるわけでは

    • 【感想】FXドラマ『一流シェフのファミリーレストラン』シーズン3

      The Bear a.k.a.一流シェフのファミリーレストラン シーズン2の感想はこちら↓ 今年1月にシーズン1がエミー賞10冠を達成 シーズン2は(奇しくもシーズン3の日本配信の翌日に)23部門ノミネート まぁ今回ばかりは『SHOGUN 将軍』の25部門ノミネートにかき消されているけどw 下馬評だとドラマ部門は『SHOGUN 将軍』でコメディ部門は『一流シェフのファミリーレストラン』シーズン2が本命っぽいな。 個人的には『窓際のスパイ』や『マーダーズ・イン・ビルディ

      • 【感想】HBO×A24ドラマ『シンパサイザー』

        HBOとA24の共同製作 ショーランナーはパク・チャヌク 原作はピュリッツァー賞とアメリカ探偵作家クラブ賞を受賞した傑作小説 ロバート・ダウニー・Jr.が重要な役どころで出演 エピソード監督の中にはフェルナンド・メイレレスの名前 これだけ条件が揃って、しかも北米放送の時点で絶賛が相次いでいるとなればU-NEXTで日本配信されたら観ないわけにはいかない。 信頼できない語り手原作はヴィエト・タン・ウェンの同名小説 ちなみに続編も出版されているが今回のドラマにはそちら

        • 【感想】小説『難問の多い料理店』

          宮沢賢治の『注文の多い料理店』を初めて読んだのは小学生の頃だったか。 導入部でワクワクしたものの結構怖いお話だったという感情の記憶(アンメット風の言い回し)はぼんやり残っている。 さて、そんな名作のパロディ的なタイトルの新刊を上梓したのは前著『#真相をお話しします』が話題となり本屋大賞にもノミネートされた結城真一郎。 マッチングアプリやYouTuberを題材にした現代的・近代的なミステリー短編集でした。 その作家性は新作にも受け継がれている。 あらすじはこんな感じ↓

        【感想】Nintendo Switch『SCHiM - スキム -』

          【感想】フジ月9ドラマ『海のはじまり』第1話

          脚本家・生方美久の新作 前作『いちばんすきな花』には不参加だった『silent』のチーフ演出・風間太樹監督を呼び戻している辺りに村瀬プロデューサーおよびフジテレビの本気度が伺えるような? 葬式に行った先で親を亡くした子供と出会って引き取るというプロット (ただし、初回時点では引き取るかはまだ決めておらず、恐らく引き取るのかどうか?も物語の中心的テーマになると思われる) 今パッと思い付くだけでも うさぎドロップ 海街diary 違国日記 といった作品の導入とやや似て

          【感想】フジ月9ドラマ『海のはじまり』第1話

          2024年上半期ドラマ10選+α

          映画10選はこちら ドラマの鑑賞数は25本でした。 (自分は民放地上波の日本のテレビドラマもネット配信の海外ドラマも両方フラットに並べて観ています) では、上半期ベスト10(順不同) 春になったらポーカー・フェイスSHOGUN 将軍寄生獣 -ザ・グレイ-ゾンビや家族、新興宗教といった作家性で換骨奪胎。 銃撃戦もカーアクションも『新感染半島』の時のモードの、やりすぎノリノリなヨン・サンホw 配信当日にイッキ見してラストで驚嘆 上で「換骨奪胎」と書いたが、原作と全然違う

          2024年上半期ドラマ10選+α

          2024年上半期映画10選

          テレビドラマ10選はこちら 映画の鑑賞数は54本でした。 ちなみに 哀れなるものたち オッペンハイマー の2本は昨年観て年間ベスト10に入れているので今回は対象外となっています。 では、上半期ベスト10(順不同) 違う惑星の変な恋人正直なところ有名で安牌な作品が多くなってしまった上半期10選だが、これは掘り出し物だった。 (まぁ去年の東京国際映画祭で上映されてるから映画好きにはとっくに見つかってるんだけどw) 今泉力哉作品(『街の上で』とか)を彷彿とさせるよう

          2024年上半期映画10選

          【感想】カンテレ月10ドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』最終話

          いやはや最後の最後まで素晴らしかった。 第9話も第10話もクリフハンガーで終わり「ミヤビはどうなっちまうんだ!?」と思わせながら、それはあっさり片付ける構成。 一命は取り留めた所からスタート。 生死や記憶喪失をめぐるハラハラドキドキのサスペンスをやりたいわけではないという宣言にも受け取れる。 描きたいのはあくまでドラマであってシチュエーションではないのだと。 (ここでの「ドラマ」はテレビドラマというフォーマットの意味ではなく作劇の方の意味の「ドラマ」です) そこから食とい

          【感想】カンテレ月10ドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』最終話

          【感想】劇場映画『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』

          アレクサンダー・ペインとポール・ジアマッティが『サイドウェイ』以来の再タッグ。 日本人キャストによるリメイク版はこちら。 『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』は2023年に世界中で絶賛の嵐。 ダヴァイン・ジョイ・ランドルフは本作の演技で賞レースの助演女優賞を総なめ。 例によって事前情報はほとんど入れずに見始めたら…いきなりユニバーサル映画のロゴが古いデザイン! 『シン・ゴジラ』も東宝のロゴが古いデザインになっていたのを思い出す。 「てかオッペンハイマーに続き

          【感想】劇場映画『ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ』

          【感想】劇場映画『違国日記』

          1月に木村聡志監督の『違う惑星の変な恋人』という映画が公開されていた。 これも最高に面白かったけど、本作は「違う惑星」ではなくて「違う国」 すみません、いきなり脱線してしまいました。 原作はヤマシタトモコの同名漫画 テレビアニメ化も決定済みの人気作品 シリーズ構成・脚本は喜安浩平! 音楽にも牛尾憲輔を起用していてなかなか面白そうな座組み。 こっちはこっちで楽しみだ。 さて、一方の実写映画版を手がけたのは瀬田なつき監督(脚本と編集も兼任) ちょうどNHKで放送が始まっ

          【感想】劇場映画『違国日記』

          【感想】Nintendo Switch『Lorelei and the Laser Eyes』

          インディーゲームをちょくちょくやる自分は毎回楽しみにしている任天堂のIndie World Indie World 2024.4.17のトリを飾ったのが本作『Lorelei and the Laser Eyes』 聞けば『Outer Wilds』や『Stray』のAnnapurna Interactiveがパブリッシャーというじゃありませんか。 これは「買い」だと即決。 もっとも、ゲームに詳しい人からは「いやいや重要なのは開発スタジオがSimogoって点だろ」と怒られて

          【感想】Nintendo Switch『Lorelei and the Laser Eyes』

          【感想】劇場映画『ミッシング』

          後から振り返ったときに間違いなく2024年の邦画(より正確には日本で公開された映像作品)を代表する1本になるであろう大傑作 石原さとみ人気の割に実力が過小評価されてきた女優だと思う。 ぶっちゃけ作品選びになぜか恵まれないというか…石原さとみの演技は決して悪くないのに作品全体の評価が高いものに巡り合えてこなかった印象(失礼な物言いですみません) 興行的にも批評的にも成功した『シン・ゴジラ』でさえ「石原さとみの演技は〜」とか言われてしまう始末。 個人的には往年の特撮怪獣映画

          【感想】劇場映画『ミッシング』

          【感想】書籍『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』

          ITエンジニアという職業柄、新しい技術にキャッチアップするために本(技術書)を読む機会は多い。 読まないと(そして飲まないと)やってられない仕事というかw (念のため書くと、ITエンジニア以外の職業は未経験なので「他の仕事してる人は本を読まない」という意味ではありません) 会社で管理職になりたての頃はビジネス書もよく読んでいた。 そのおかげか(?)読書への抵抗は無くなって小説やエッセイも好きになった。 ブクログを遡ったら2016年頃から年間60〜70冊のペースで推移してきて

          【感想】書籍『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』

          【感想】劇場映画『悪は存在しない』

          ここ数年で一気に世界的な映画監督になった濱口竜介 『寝ても覚めても』が2018年のカンヌ国際映画祭でコンペ選出(ちなみにこの年のパルムドールが是枝裕和監督の『万引き家族』) 2020年のベネチア国際映画祭には共同脚本を手がけた『スパイの妻』がコンペ選出(監督は黒沢清) 2021年3月に『偶然と想像』がベルリン国際映画祭で銀熊賞(審査員グランプリ) 同年7月に『ドライブ・マイ・カー』がカンヌ国際映画祭で脚本賞 そのままの勢いでアカデミー賞にもノミネートされたのはご存知の通り

          【感想】劇場映画『悪は存在しない』

          【感想】MBSドラマイズム『滅相も無い』第1話

          3/18(月)、初回放送まで1ヶ月を切っていたタイミングで新ドラマが突如発表された。 MBS製作の深夜枠にも関わらず(失礼な物言いですみません)超の付く豪華キャスト。 監督・脚本は2023年に長編映画2作目の『ほつれる』が絶賛された加藤拓也。 あっという間に2024春ドラマの最注目作品に躍り出る形に。 早速公式サイトのコメントを見てみると… 「嫌気が差し」 何やら不穏なコメントである。 その“手法”についても公式サイトに詳細が載せられていた。 ただし、第1話を観る前に

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          【感想】Nintendo Switch『Planet of Lana/プラネット・オブ・ラーナ』

          新年度が始まった4月 すなわち2024年が明けてから早くも3ヶ月が経過 だというのに今年まだ1本もゲームソフトを遊んでいない! 楽しみにしていた『ストレイ チルドレン』が発売延期というアクシデントはあったものの、それ以外に全く食指が動いていないということである。 この深刻な事実を直視した私は早速任天堂のホームページへ飛んだ。 そこでジャケ買い的に見つけた気になるタイトルが本作『Planet of Lana/プラネット・オブ・ラーナ』 既にSteamで約1年前に発売されて

          【感想】Nintendo Switch『Planet of Lana/プラネット・オブ・ラーナ』