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夏休みのBABY/ Lyrical School制作ノート

以前のBring The Noiseという曲に引き続いて、夏休みのBABYの制作について。もう数年前なので、覚えているうちに書いとこうと思って。ほんとに最近、色々忘れちゃうから。

Lyrical Schoolことリリスクの夏を題材にした楽曲だけを集めた編集盤「PLAYBACK SUMMER」が配信したので、今後この曲について語ることも少なくなるだろうし、ちょうどいいタイミングかなと。

未聴の方は、上記リンクもしくは、以下の動画でどうぞ。

2017年リリースだから、もう3年前もたつと思うと感慨深い。ちょうどリリカルスクールが新体制とした、ひとつの大きな区切りとして再スタートするタイミングでご依頼いただきました。

プロデューサーのキムくんからは、「Do It Nowがよかったから、アナ大久保さんと一緒に歌詞を書いて欲しい。あとぶち上げたい。」って依頼があって、なんか具体的なディレクションはなかったような…笑 それだけ信頼されていると、ポジティブに捉えておこう(笑) でもすごい気合いと「絶対盛り上げたい」って念を押されたように思う。

↑初の共作。Do It Nowはこちらから。

そんでもって、実はカップリングに入っていた「Concrete Jungle~Boy meets Girl~」のほうが先にできてけど、「ちょっとシングルっぽくはないよねぇ」ってことで急いで作ったのが夏休みのBabyでした。

というわけで、時間もなかったので夏休みのBabyは、「もういい曲でぶっちぎったら、きっと盛り上がるはず。」っていうめちゃくちゃ天然で作りました。前にも書いた通り、僕はタイトルから作ることが多いんですけど、「夏休みのBaby」ってタイトルができたところで、もう8割できてた。

だから、すごくピュアというか、初期衝動のままでできたんですよね。サビの歌詞もメロディも多分ギターをかき鳴らして、30分もかからずに書けたと思います。人間、追い詰められるとできるもんですね。

「誰よりも大好きだよBaby もう〜」のくだりは、US HipHopのフローをめちゃくちゃポップにしたらいいのではないかと。

この曲ではないんだけど、なんかこういうフロー(笑)

歌詞自体は、もうなんか「ふざけてたら ふと目が会っちゃって」っていうワンラインで、シチュエーションとそこに宿る感情、キャラクターが表現できた。世界観ありますよね。このワンライン。

サビだけ入れた状態でキムくんに送ったら、きっかり曲の尺と同じ3分くらいで電話かかってきて「泉水さん、これすごい。俺きっと、いや絶対に広げてみせます。」って熱っぽく感想を言ってくれて、めちゃくちゃ嬉しかったのを覚えています。すごく熱い男なんだよな。確か深夜だった。

んで、大久保くんにラップパートをお願いしたんですけど、10秒に一回くらいオマージュとか出てくる感じにしようって話していたような。

なので、ラップがあがってから、すげー細かくサンプリングっぽい素材をガリガリ作って。ほとんどヘッズの皆さんに考察いただいてますが、あんまり気がつかれていないやつ…「So what'cha want」って言ってる箇所でビースティボーイズ風のギターが一発だけ鳴っていたり…

これはもちろん気づかれてるけど、全編通して、Pete Rock&C.L.Smooth風のホーン(元ネタはTom Scott/Todayって曲)が入っていたり。(今回は権利もあるので、「風」にMIDIで組みました。)

ベースラインは言わずと知れた…ちなみに間奏では、ボコーダーまで入れてる。

あとは、まぁJ5から歌謡曲まで、ほんとに細かくオマージュしているので、ぜひ、元ネタ探して欲しいです。結構単語単位でもオマージュしてる。大久保くんがすごく細かく入れ込んでくれました。Youtubeのオススメ見てるより、そういう元ネタ探したら豊かな時間かもしれないですよね。音楽の楽しいところはそういうところだと思います。

追記:サビ前のマシュマロプリンセスは、当時サーティーワンアイスクリームのコンテストにメンバーのhimeちゃんが「マシュマロプリンセス」って名前で応募してたことに由来します。

あとは、コーラスワーク。確かプリプロの時にYUUちゃんに試しに歌ってもらったのをそのまま使ってます。「ah~」ってのは4つくらい録音したかな。あとは、「う〜う〜うぃ〜う〜」ってのが入ってるんだけど、気分としてはBeach Boysとか、ロックンロールをイメージして。

裏のハモは、ハモのメロディが鳴った瞬間に裏表が逆転するくらい強いメロディを入れようと。このハモのメロディに耳がいくようになると、こっちを歌っちゃうと思います笑

僕も何かと言うと、鼻歌歌ってて、自分の曲ではあまりないことなので、自分でも不思議な気持ちです。

何しろ個人的には「誰よりも大好きだよBABY もう ふたりはもうどうかしてるしてるよ」って歌詞が、作ってきた中で一番好きな歌詞かもしれない。この歌詞をかける人生でとてもよかった。

んと、「好きだ」って感情て、欲望とかそういうのと別に個人の思い込みの中で確実に生まれる気持ちだと思っていて。こういう誰かへの思いの初期衝動を忘れずに生きていきたいなと思っています。誰かを好きになった時くらいは、どうかしてるくらいでちょうどいいよね。あとで思い出して「あ〜」って声出ちゃうくらいでいいよね。

結果としてもオリコンのデイリーチャート1位という驚き。これはもうヘッズの皆さんのおかげでしかないです。この場を借りて、ありがとうございました。

僕はこういうオリコンとかから、なんなら一番関係なく生きていたのだけど、本当に嬉しかった。15歳でテープMTR買ってから、チマチマと作ってきたものが、20余年越しでこうした結果の一端を担えて、本当に嬉しかった。 音楽を好きでよかったし、音楽からご褒美をもらえた気分でした。

最後にこの動画のエピソード。

このライブの時は、割とピークタイムに夏休みのBABYを演奏してくれたんだけど、このライブ用のブレイクは大久保君が作ってて。結構はちゃめちゃに盛り上がって、鳥肌が立って。この曲の最中に大久保君となんかハイタッチした。もう山王戦の花道と流川って感じで。

あの子や僕らの夏、誰かのことが好きな日々。今年も色々あるけど、きっと特別な夏休みになるはず。

ひとまずは、8月15日、久しぶりのライブに夏の思い出を作りに行こうと思います。楽曲のこととか聞きたかったら、会場でぜひ話しかけていただけたらと思います。

緊急事態宣言くるなよ〜。このやろ〜。

なににせよ、編集盤すごくいいので聞いてください。


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株式会社〆CEO。Creative Space「CM」主催。1980年東京生まれ。様々な企業のコンサルティング・クリエイティブを担当。楽曲プロデュースにてオリコン1位。フィッシュマンズツアーにてゲストシンガー。ラップユニットByebee所属。 www.shime.co

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コメント (3)
お披露目ライブに実は行ってたのですが、夏ベビのあと、まわりにいたヘッズたちが「超いい曲じゃない!?」と興奮気味に話していたのを今でも鮮明に覚えています。
わ〜い!うれしすです!
「どうかしてるしてるよ」って重ねるとこ、僕も大好きです!!
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