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プロダクトのKPIを体系的に整理したい!


みなさん、こんにちわ。

最近プロダクトにおけるKPIの整理や方向性の策定など進めています。

KPIやROIの意識が高いとされる会社であるにも関わらず、私が担当しているサービスはプロダクトとしてのKPIが策定されておらず、各プロジェクトがどのKPIを意識したものなのかが希薄している現状がありました。

UI/UXのディレクターとして、自分が担当しているプロジェクトのKPIを出さなければならない。ただ、そのプロジェクトのKPIがプロダクトにどう影響を与えるのかしっかり結びつかないというのが課題でした。

プロダクトKPIという概念

なぜこのような課題が生まれるのか。その要因の一つにプロダクト/サービスとしてのまとまったKPIの概念がないことが挙げられます。

今回はプロダクトKPIとプロジェクトKPIという二つの概念に分けて、プロダクトKPIに主眼を置いて整理していくことにしました。

プロダクトKPIとプロジェクトKPI

プロダクトKPIとはKGIを頂点としたKPIのツリーになっており、KPIとして設定された各指標がKGIに結びついている状態のものを言います。
この分解式が上手く繋がっていると、それぞれのKPIがどれだけ重要かが可視化されます。

ECプロダクトKPI例

では、どのようなプロダクトKPIが設定されるのか。大きくプロダクト/サービスの種類毎に変わってきます。
まずは多くのUI/UXディレクターが担当しているであろうEC系のサービスに関して。私もいくつかのECサービスを経験したことがありますが、メインとなるのは以下の形です。

ECプロダクトKPI例

KGIにはそのECのトータルの売り上げ(Sales)が設定され、それを分解する形で注文数(Orders)X 平均注文単価(AOV)が位置します。さらに注文数(Orders)をさらに分解し、そのサービスのwebやAPPでのVisitsとCVR(Conversion Rate)に分けることができます。CVRは%で表現することができますが、サービスに訪れた人や回数に対して、どれだけの注文があったのかを表す割合になってます。

このKPIツリーとしてもっと細かく設定している例も多く見ます。ただこのツリー上では粗いレベルのものにおさめておき、あえてギチギチに分解式を設定しすぎないことが重要です。
定点的に数字を追っていけることが非常に重要になるので、最初は粗く、だんだん増やしていくことが鍵になります。

ショップAPPプロダクトKPI例

次に店舗で使えるサービス/APPを想定したプロダクトKPIを紹介します。サービスのイメージとしてはコンビニなどで利用できるAPPで、お会計の際に会員バーコードを表示することで何かしらのメリットを享受できることができるものです。(セブンイレブンAPPの例でもHomeの上部にバーコードが表示される。)

セブンイレブンAPP

主にはポイントカードやクーポンなどのコンテンツを載せたサービスになりますが、そのプロダクトKPIが以下になります。

ショップAPPプロダクトKPI例

KGIとしてAPPを経由した売上を置き、その分解式として会員バーコードを読み取った購入回数 X (アプリ経由での)平均購入単価となります。また購入回数に関しては更にAPPのパフォーマンスを深掘りするために、App Visits X App CVRに分解することができます。APP CVRは高ければ良いということではないので、目安としてプロダクトにおける基準値を把握しておくことができます。
App VisitsをKPIとして設定することで、APPのパフォーマンスを深ぼる方法が増えます。サイトセクションやユーザー属性毎のVisitsの分析をすることで更なるAPPパフォーマンスの分析に役立つでしょう。

上記のプロダクトKPIの狙いとしてはAPPを経由したかしてないかで、どれだけのパフォーマンスの差があるのかを把握することができます。DX時代においてどれだけオフラインとオンラインを結びつけられるかがビジネスの肝になってきてますが、オンフラインを組み合わせることでどれだけユーザーの行動変容が起こっているかをチェックすることができるでしょう。

パフォーマンスの変化を掴みたい

プロダクトKPIは設定しただけでは意味がないです。数字を追い続けて変化を見ていくことが重要です。

プロダクトKPIの運用

上記のイメージはどういうふうに変化を追うべきかの一例になってきます。各KPIにおいて3つの数字を並べています。上から実値、前年比、目標達成率と並べており、各指標に対して追っていくべき数字となっています。
変化がどこにあるのかを見ながら、分析を深掘りしていくことが重要ですので、まずはその変化を見つけるためのフォーマットを策定することが必要です。

終わりに

今回はいくつかのサービスにおけるプロダクトKPIの例を紹介し、運用する際の簡単なポイントを紹介しました。
自サービスに関してプロダクトKPIを設定し、しっかり運用していくことで、数字感というのが養われます。サービス担当者の中でも数字感を持って改善に活かせる人は少ないと思うので、ぜひ参考にしてみてください〜



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