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自己紹介を見れば未然防止できる!

みなさんこんにちは!
子どもの笑顔を増やしたい高校通級を担当している高校教員のmasaです!

仕事や日常での学びをより深めるためにnoteにアウトプットしています!

自己紹介から子供のアセスメントを考えてみたいと思います。通級では年に数回生徒が自己紹介する機会があります。通級に来ている困り感を抱えているような子供たちには顕著に自己紹介が苦手な子供がいます。得意な子もいますので、通級にくる=自己紹介苦手ではありません。

基本的に自己紹介をする場面はその人との初対面の時だけだと思います。その時に、自己紹介の様子をもとにそ子供の将来的な困るポイントや注意点が見えてきます。
それだけ自己紹介にはさまざまな要素が含まれています。


◯自己紹介に必要な自己理解


自己紹介するには適切に自己理解が必要です。言い換えると適切に自己評価できているかとも言えます。

自分を他者に紹介しようとする際、自己理解できていないと説明できませんよね。自己紹介する前には自分の好きなことや長所など自分について考える時間が生まれます。普段はなかなかない時間です。なんとなく自分について理解しているようでも実は深く考える機会はそうありません。

自分について考える時間を通して自己理解を深めることに繋がります。

適切な自己評価という点では、過小な自己評価をしている場合に長所は出てこないでしょう。見方が極端にネガティブな可能性もあります。

背景の細かいところまではその場で分からなくとも、自己紹介で詰まるとなれば、適切に自己評価ができていない可能性が高いと考えて、その後接していくことができます。


◯自己紹介が苦手な子供は集団生活が苦手

自己紹介や普段のコミュニケーションの場面で自分の価値観や存在、強みを自信を持ってアピールするためにはアサーティブネス(積極的自己主張)とアサーティブ(積極的自己表現)が必要です。また、その二つが苦手なことと集団生活の苦手さは関係があると考えています。

  • アサーティブネス(積極的自己主張)が苦手な子供
    アサーティブネスが備わっていると、自分の考えや感情を適切に表現し、他者に理解されやすいのです。アサーティブネスが苦手ということは主張が難しく、問題行動や身体症状として表出することがあります。引きこもりや不登校になる子供の多くが真面目な場合が多いです。真面目故に自分を責めてしまいます。また、困ったことやヘルプを出せないのです。出せれば、困ることはないのです。

  • アサーティブ(積極的自己表現)が苦手な子供
    アサーティブ不足の場合、自分のニーズや意見をうまく伝えられず、コミュニケーションが不十分になる可能性があります。他者に対して適切な境界を設定できないことから、ストレスや不満が蓄積しやすくなります。

    やり取りが苦手であり、ストレスや不満が溜まりやすい。これが学校などの集団場面でしんどくなる原因となる。
    アサーティブな人は、適切なタイミングで自分の意見を述べ、他者との誤解を避けやすいです。
    また、問題が生じた際にも冷静に対処し、解決に向けたアプローチを取りやすいのです。こういった力がないということは対人関係において、問題が起きやすかったり誤解も受けやすいことでしょう。集団生活における対人関係でのストレスは大きくなることが予想されます。

これらの点から集団生活における負荷の多さが予見できます。人間関係でのストレスは子供にとってダメージが大きく、不登校につながったり心身の不調の原因になる可能性が高いです。


◯自己紹介が苦手な子供にできる準備

  1. 紹介する内容の準備
    内容は自分の肯定的な側面に焦点を当て、性格の良い部分、得意なこと、好きなことなどを肯定的に紹介する。

  2. 内容を書き出す
    紹介する内容をノートに書いて整理し、言葉にしやすくする。

  3. リハーサル
    鏡を使ってリハーサルを行い、非言語的側面(声の大きさ、話す速さ、視線や姿勢など)にも注意を払って練習する。

  4. 他者理解
    自己紹介を聞いてわかったことをノートに書き留め、可能であれば話し合う機会を設けて相手との違いを知る。これにより、個性に優劣はないことを理解し、他者理解を通じて自己理解を深める。

台詞やリハーサルによって見通しが立つことは不安を少しでも軽減してくれます。不安は自己紹介を終えるまで、心を覆っています。その心を覆う不安が少しでも軽減することで日常が生きやすくなることでしょう。
また、準備したことでうまくいけば、事前準備の大切さを学習し他の場面でも活用する成功体験になることもあります。

◯まとめ

自己紹介は初対面の場面で行われます。その自己紹介から子供の苦手な面を読み解くことができると集団場面でのしんどさを予見して事前に手を打つことができるかもしれません。何事も未然防止が重要です。精神的にしんどくなってしまうと回復に時間もかかります。また、遅れを取り戻すことは容易ではありません。子供の人生においても不要な遠回りになりかねません。未然防止のためにも自己紹介での様子に気を配ることが重要です。


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