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何を追求するの?

【ラジオ体操116日目】

こんにちは。
会社を抜けた当初は、目先の利益を追求して”売り上げをあげることが経営者の責任”だと思っていたけれど、どうしても利益を追求していない方に惹かれるので、やっぱり自分は偽善者だなと思うコマリストです。


今日は『長期に亘る繁栄』というテーマで書いていきたいと思います。


皆さんは、何のために仕事をしているでしょうか?


生活のため
家族のため
社員のため
贅沢のため
自分のため


色々な考えがあると思いますが、正解があるわけじゃなくて、自分自身にとって明確であればそれが”今の自分にとって”正解なんだと思います。


昨日、お話しさせて頂いた自動車整備会社の社長さんが、大切にしていることが、今の私にガツン!と響いたので、noteに残しておこうと思います。


先代から会社を引き継いだ社長が、何を大切にして、その結果として会社がどう変わったのか。皆さんにとっても何かのヒントになるかもしれません。

社長が大切にしてきたこと

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自動車整備会社のI社長は、先代から会社を引き継いで10年以上経過しています。


社長になった当初は、ディーラーの指定整備工場として、国内外ほぼすべてのメーカーの”下請け”として事業を営んでいました。


その他には、車両保険の事故車修理案件を取り扱っていて、個人のお客様の仕事は、たまに受ける程度で全体の1割も取り扱っていなかった。


このスタイルで運営している自動車整備工場は、当時も今も主流で、いかに保険会社やディーラーから仕事を回してもらえるかということを日々意識して仕事をしている状態です。


ただし、I社長は当時からこのスタイルに違和感を感じていたそうです。


その違和感とは
大量の案件を効率よく”処理”しなければいけないので、仕事が雑になっている。もっと1台1台、お客様1人1人にしっかり向き合いたい。


とはいえ、先代が築き上げてきてくれたスタイルがあるから社員が食っていけているのも事実であり、すぐにスタイルを変えることはできなかった。


そんな葛藤を抱えながらも、常にI社長が大切にしてきたことは『お客様の満足を追求する』ということでした。

現在のスタイル

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さて、I社長がお客様の満足を追求し続けた結果、違和感を感じていた仕事のスタイルがどうなったのか。


10年以上経過した今、この整備工場のお客様は個人が8割、保険関連が1割強で、ディーラーからの仕事は1社を除いてすべて解消したため、1割未満になっています。


I社長は、ずっと感じ続けていた違和感を解消するため、個人のお客様に最高の仕事と感動を提供し続けました。


その結果、お客様がお客様を呼び、今では仕事の半分以上がお客様からの紹介となったのです。


個人のお客様からの依頼が増えるたびに、違和感を感じていたディーラーとの取引を解消していき、10年かけて取引関係を1社を除いてすべて解消。


売上を落とすことなく、スタイルの切り替えを成し遂げたのです。


商売的にみると、”薄利多売”から”高付加価値”への切り替え。1台に向き合える時間が長くなったことで、現在の仕事は、I社長が求めていた『1台1台、お客様1人1人にしっかり向き合う』ものへと変化しました。


もちろん、困難が無かったわけではありません。昨年、コロナの第一波が来た時には個人のお客様の外出が減少し、会社の売上は半減。ディーラーの仕事を受けていればこんな現象は無かったかもしれません。


「会社を畳まなければいけないかもしれない」

そう思った瞬間もあったそうです。


それでも、『お客様の満足を追求』し、考えうる打ち手を次々に出していった結果、昨年10月には売り上げが回復し、危機を乗り越えることができました。


こうして、完全に下請けから脱却したこの会社は、この先どんな困難が待っていたとしても、”他社のせいにする”ことなく、”自社のコントロール下”でハンドリングすることができます。


皆さんの大切な愛車が傷ついた時、「早いけれど雑な仕事をする会社」と『1台1台に時間をかけて、丁寧な仕事をする会社』のどちらに任せたいと思いますか?


少なくとも私は、後者かなと思うので、ディーラーでの修理・整備は辞めにしようかなと思っています。


I社長の思いと挑戦。
少しでも響くものがあったら良いなと思います。

じゃ、またね!

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