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忌憚

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みょうちくりんなつくりばなし
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”深海の呪文”

”深海の呪文”

”深海の呪文”

渇いた唇

右手の小指でそっとなぞり

誰も知らない呪文のせる

孤独は透かし

深海魚にし

闇へ沈む

海よりあげれば

押されつぶされ歪む魚よ

孤独は透かし

深海魚にし

闇へ沈む

痛みも悲しみもぺっちゃんこ

冷たく透ける身のすみずみの

シナプスだけが全てだって

うそぶいて

うそぶいて

うそぶいて

潜在意識の底に静かに横たわる

深海魚の髭の鐘は

こゝろ

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暴れ馬

暴れ馬

いつだってあたしの馬はオーバーヒートするまで暴走する。

そして走ることに無我夢中になった馬は、

どこをどんなスピードで、

あたしを乗せて駆けているのかもわからなくなってしまう。

そんなあたしの馬を固い絆で結びつけて置ける人なんてこれまでいなかった。

あたしにだってできやしないんだもの。

これからもきっと無理。

たとえもの好きな御方が現れて、

きつくきつく綱であたしの馬を結いつけられ

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ウサギ

ウサギ

あの娘は俺のこゝろをチラリと覗いてから

こう伝えてきたっけ・・・

”こゝろの地下鉄駅には出入り口がなくてさ

嗚呼 っと

小さいため息もらしたって

トン っと

崩れた膝が地面と鳴らす微かな音だって

どんどん大きく響いてく

あんたが出したそれらの音に

あんたのウサギが血走った眼をして身を縮こませるの”

っと・・・

**********

あの娘がどこの誰かなんて俺は知らない

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顔中に髭を生やした男

顔中に髭を生やした男

『確かに其処は川原なのに、川は見えず見渡す限り川原が続く。
三途川原の六丁目あたりだったからだろうか。』

白い舌の三つに割れた先をちょろちょろさせ、朱い雀がそういった。

雀は今まで、鈴鳴らすように一体どれだけ嘘ついてきたのか、大方閻魔に舌の先を引き裂かれたのだろう....

そしてめまぐるしく動き始めた三つの舌先がこう、風に伝えたのだった。

『顔中髭だらけにしたカウボーイ姿の男は薄く色褪せた

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