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英語コーチングを受けてやっぱり自分は臨床心理士なんだと実感した話


こんにちは。豊かに学び豊かに暮らす【フリーランス心理士×SNS起業】臨床心理士/公認心理師/精神保健福祉士のまりぃです。

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最近,真剣に英会話を練習しています。こちらの記事で書いたように,3月末にタイに行ったのですが,どうにもこうにも「聞き取れるけど話せない」自分がいて,今まで英語が得意だと思っていたプライドが傷ついたんですね。
こんなことじゃ,「いつか何か」チャンスが来た時に,「英語が話せない」だけでそのチャンスを逃してしまうかもしれない。
というわけで帰国後,英会話の練習方法を探し,結局「これは苦手だからお金を出して人に頼ろう」と思ったわけです。

某お安めの英語コーチングの会社さんにお願いし,打ち合わせmeetingののち,担当になったコーチがしばらく忙しいとかで,2週間自主学習用課題を出され,それを消化したのち,本日1回目のセッションを迎えました。ちなみに,すべてLINE通話で完結するので,顔は見えないタイプのコーチングです。

キラキラコーチ,光り輝くポジティブの気


コーチは日本人なんですが,初回に「2週間課題をやってみて,得意だと思ったこと,できたと思ったことを教えてください」と聞かれ,回答したのち「苦手だと思ったことを教えてください」と言われました。
ここで私は,「自分は,目から見て手で書くほうが得意だから,学生の時の英語が得意だったのはそれが理由だとわかった。そして,(シャドーイングなどをしてみて)耳から聞いて口から出すのは,日本語でも苦手分野なので,英会話は苦手だし,この2週間,これは結構嫌いだなと思いながらやっていた」と正直に答えたんです。

そうしたら,コーチはなんて言ったと思いますか?笑
「まりさんが英語を話せるようになるために大事なことは,これから『苦手』と言わないことです!英会話は耳で聞いて口で話すものなので,まりさんが今苦手と言ったその部分です,だから苦手意識をもっていると上達しません。これからは苦手と言わずに,できたことを『できた』と言ってください!大事なマインドです。できそうですか?」

LINE通話なので顔は見えていませんが,きっと,満面の笑顔なんだろうな,キラッキラの笑顔で言ってくれてるんだろうな,と思いながら,私は,「なるほどこれがコーチングか」と思いました。画面のこちらで,失笑しながら。

陰陽併せ持つこと


先日,ビブリオバトルにて紹介した本もそうですが,私は「正しい」の定義を揺るがすような本が好きです。概念を変えるような視座をくれる本が大好きです。
それは,私自身の個人的なあり方にも関わりますし(育ちも関係するでしょう),臨床心理士として日々,「社会に適応するとはどういうことか?」「個人がよく生きるとはどういうことか?」を考えているためでもあります。

だから,例えば学校で学校生活がうまく行かない子が,知能検査をとってきてくれたら,もちろん得意なことにも注目しますが,「ああ,ここが苦手だったんだね」「だからここは,人と同じくらいできるためには,人の何倍も頑張らないといけなかったんだね」「よく頑張ってきたね」という話をすることも多いです。
だって,その苦手のせいでも困ってきたんだもの。それを無かったことにはできないでしょう?

つまり,ネガティブなものを直視する。その苦労をいたわり,味わう。その上で,ポジティブなものをより伸ばしつつ,それを用いて「本人が納得できる程度の適応」になるためにネガティブ部分のカバーを考える,という感じでしょうか。

なので,英語コーチングに関して,私の場合,「聴覚ワーキングメモリは低そう,口頭でのコミュニケーションが苦手そう,だから,人より努力しないとこれはできないので,お金を払ってあなたに英語コーチングを頼んでいる」という情報を提示したつもりでした。

それをコーチは「苦手と言わないことが上達の第一歩!」とキラッキラに返してくれたわけです。
いや,ちょっと,えええ……
あまりの手法の違いに私は相当困惑しました。私の普段の在り方,光だけではなく,影の部分を忘れないあり方とは異なる,この直射日光のようなエネルギーにあてられてしまいそうです。

気持ちを受け止めず,変えさせることの乱暴さ


困惑,というか,少し怒りのような感情も湧いていたと思います。
その理由を考えてみると,おそらく私は「これが苦手で困っている」と伝えたのに,「『苦手』と言わないで,できたことを喜ぼう」と言われたことで,「気持ちを受け止めてもらえなかった」ような気がしたのだと思いました。

だって,苦手という言葉を全否定ですもん。
「苦手と言わず、できたことを喜べ」ということは,相手に,相手自身の気持ちを変えさせる方法です。それがコーチング的な「マインドセット」です。
「マインドセット」では,相手の気持ちを受け取らず認めず,相手の気持ちを「認めても良い気持ち」に変更させていくようです。
ポジティブなもの以外は受け取らない,ネガティブなものは受け取らない。

そして私たち心理療法の専門的訓練を受けたカウンセラーは,決してそのようなことはしません。なぜなら,相手の気持ちをまず受け取るから。それを大切にしつつ,その気持ちから,本人が望む状態に持っていくために,一緒に並走していくからです。その,「本人の望む状態」が,たとえば「本当は苦手じゃなくて得意だと思いたい」なら「得意」と思えるように一緒に並走していくそんな感じです。

一方,英語コーチングの方は,「苦手と思うな,今からそう思うことは禁止!」と無理やりポジティブ変換していきます。それに乗れる健康水準の人ならば,確かに「苦手」と思っているよりは,「できたことを喜ぶ」ほうが,上達も早いですし,手法として大いにありなのはわかるのですが,やや,人の気持ちに対して乱暴な扱い方だと感じました。

と,このように,結局自分は心理士なんだなと思った次第です。ぐだぐだ文句のようなことを書きましたが,それでも,このコーチングの方法で皆が上達しているなら,この方々はその方法を持っているわけですし,それに乗っていけば上達もできるだろうと思うので,この光輝くポジティブエネルギーに焦がされないよう,陰陽併せ持つ私は生き延びてみようと思います。

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