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第十四釜 : お兄様がワサビよりうどんが好きなはずがない。

お世話になります。Marunouchi Muzik Mag 編集長 Sin でございます。

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ホンダがF1参戦の"終了"を発表してしまいましたね。正直、ダメージが大きすぎてうどんも喉を通らないのですが、他の日本車メーカーがあの舞台で、ホンダほど体を張って戦ってくれたことは一度もないことは忘れないようにしたいですね。

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今日の運転サウドントラックはボンジョヴィの "These Days"。彼らの最新作 "2020" がリリースされましたね。ボンジョヴィのアルバムは、その時々のアメリカ、ひいては世界の世相を切り取ったスナップショットだと思っています。でも、ジョンはただ切り取るだけじゃないんですよね。いつもこちらが気恥ずかしくなるくらい、ポジティブな言葉で励ましてくれるんです。

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コロナ禍やBLM、気候変動。まさに激動の2020年にジョンは、「やるべきことが出来ないなら、出来ることからやろうよ」とメッセージを送ります。人生は "Limitless"。実際、ツアーのキャンセルやアルバム延期の時間を活用して、元ブルーカラーの大スターは、ニュージャージーに持つコミュニティーフードセンターの厨房で汗を流して働いていました。その時、ジョージ・フロイド氏の最期の言葉がニュースで流れたのです。「お母さん…」

心を揺さぶられたジョンは、ギターを手に取り音楽家がまさに "やるべきこと" をやりました。仄暗さがゆるやかに染み入る "American Reckoning" の誕生でした。

もちろん、"You Give Love A Bad Name" の再来を願うファンが一定数いることはジョンも分かっているでしょう。でも、「そんなことはあり得ない。この髪をみてよ。真っ白だよ」と笑う彼にはいつも、商売人としての卓越したセンスも備わっています。80年代の他のバンドが、年甲斐もなく同じ穴の狢を探し続けて失敗しているのをちゃんと見ているんですね。だから、アメリカでは大市場のカントリーという別の畑にしっかり準備をして乗り込んで、一定のファンを連れて帰ってくるんです。

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そんな切れ者ジョンが「リッチーが一緒にいてくれていれば…」とインタビューで述べたのは、本音半分、ラブコール半分といったところでしょうか。ボンジョヴィが悪いアルバムなど出すはずもなく、"2020" もやっぱり良いアルバムでしたが、ジョンのソロ作 "Destination Anywhere" (これはこれで名盤) を思い出したりも。つまり、成熟を差し引いたとしても、"BON JOVI" として足りないのは、やっぱりリッチーのギターと声なんですよね。

私は、"These Days" こそが、2人の才能が50/50で溶け合った最初で最後のアルバムだと思っています。リッチーはたぶん、50/50とは言わないまでもそれに近いものが欲しかったんじゃないかな…

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今日の一軒目はとらや。坂出インターの直前を北に入る、港近辺にあります。

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名物、明うどんです。先代から受け継がれる名作うどんは、店名が変わってもメニューに残り続けています。それにしても、モチモチで歯ごたえ抜群のピカピカうどんが素晴らしいですね。ぶっかけに温玉、定番の組み合わせに突如大量のわさび。わさびをうどんに入れるのは初めてですが、お蕎麦では当たり前なのでそれほど違和感はありません。むしろ、これは美味い!甘めの出汁にしているそうなので、ワサビは多ければ多いほど良いそうですよ。ちなみに、ここはカレーうどんも絶品です。

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二軒目はくすがみ。もともとは田んぼだらけだったのに、バイパスとサンフラワー通りの誕生で地価が上昇しまくったバブリーな楠上にあります。腹が立ちますね。香川銀行を目印に、細い道を西に入ってすぐ。

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ここはなんと言っても、ネギネギ肉うどんが最高です。大量のシャキシャキネギと大量のふんわり肉がせめぎ合う、うどんの陣取り合戦やーーー!!

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おでんが美味しい季節になりましたねえ。香川では薩摩揚げのような練り物を天ぷらと呼びます。天ぷらは揚げモン。この日はありませんでしたが、天ぷらのおでんにカラシをベロンとつけて食べるのが好きなんですよ。あとここは、つけうどんや中華そばも絶品です。

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三軒目は麺屋浜堂。そう、先日紹介したはまんどの支店が9月26日に遂に高松シティーにできたのです!もうど田舎の三豊くんだりまで車をすっ飛ばさなくてもよくなりました。

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ちなみにお店は高松の台所、中央卸売市場の中にあります。ちょっと気が引けますが、のわーっと車を乗り入れてこの船着場あたりにとめてしまいましょう。

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いやー、本店には確かなかった煮干そば。美味しいですねえ。煮干の旨味がしっかり抽出されていて、でも透き通ったさっぱりのスープは完飲以外の選択肢なし。香りも極上、細麺との相性もばっちり。スープが染みたお揚げは香川ならでは。おなじみ、盛の大将も見守っていました。ただ…

漁師とヤクザの50/50みたいな方がラーメンをこしらえていて、すごく真剣に丁寧に働いていらっしゃるのですが、内心私はビビりまくっていました。すると、隣で静かに啜っていた嫁が思い出したかのように 「半分ヤクザじゃん。」とのたまうではありませんか。すぐさま「帰れ!」と一喝し、土下座に土下座を重ねようと思いましたが、なんとかことなきを得ました。私の会社も、いかついのや反グレ待ったなしや棺桶に片足を突っ込んだようなのばっかりですが、あそこまで迫力があるのはいませんね。

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最近、地方移住、田舎暮らしへの憧れをネットでよくみますが、近所の自販機にコーヒーを買いに行くだけで、顔に女郎蜘蛛がベタッとついてきたり、自販機自体が羽虫の巣になっていたり、カエルがボタンを勝手に押そうとしたりします。無表情でフッと払える方のみ移住をオススメします。

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というわけで、もし第十五釜があればお会いしましょう。シェイクちんぽ!


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