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第九釜 : お兄様がお好み焼よりうどんが好きなはずがない。

お世話になります。MARUNOUCHI MUZIK MAGAZINE 編集長 Sin でございます。

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今日は地元高松周辺を巡る旅。田舎と言えど、やはりそこは観光地、西讃に比べれば玉石混交です。値段のわりにナメた店もあれば、ここでしか味わえない奇跡のメニューもありで、ちょっとした宝探し気分に浸れます。

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今日の運転サウドントラックは、DEEP PURPLE 1996年の作品 "Purpendicular"。バンドの顔であったリッチー・ブラックモアが脱退し、KANSAS や DIXIE DREGS で知られる賢人スティーヴ・モーズが加入してはじめてのレコードです。

古くからのファンにとって、リッチー2度目の脱退はバンドの終わりを意味したはずです。しかし、最近もあのジョン・ペトルーシが一番好きなギタリストと語っているように、ミュージシャンズ・ミュージシャンの権化ともいえるスティーヴの加入は、現在もパープルが瑞々しい紫色で生き残っていることを鑑みても大正解でした。

素晴らしき最新作 "Whoosh!" は、誤解を恐れずにいえば、ドン・エイリーのアルバムです。ソロアルバムにも化現したオーケストレーションの才能は、ここでも遺憾なく発揮され、ある意味第1期を現代に蘇らせたような荘厳な風合いさえ感じさせてくれます。ただし、スティーヴ・モーズの知性と激しさを兼ね備えたギターアタックがなければ、作品の緊張感は緩和していたはずです。

大学生の挨拶みたいな"ウーッシュ"がドンとスティーヴのアルバムならば、仰々しい "紫の証" はジョン・ロードとスティーヴのアルバムでした。

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おそらく、あのハモンドが最後に最高にロックに輝いたアルバムこそ、"Purpendicular"。そしてミュージックマンを携えたスティーヴの、アピアランスを含めた救世主感はとてつもなく神々しいものがありましたね。クラッシックのみならず、カントリーやジャズまで網羅する万華鏡の才能。余談ですが、彼の前にライブでバンドを助けたジョー・サトリアーニとのオフィシャルブートレッグもいつか期待したいものです。

派手にシャッフルするオープナー "Vavoom: Ted the Mechanic" からスティーヴ節は全開。変なリフ、変なソロだけどなぜかカッコいいギタリスト、少なくなりましたよね。"お手本" が多すぎるのかな。80年代以降のイアン・ギランは基本 "慣れ" です。それでもボーカルハーモニーを分厚く重ねればクールな歌声なんですけどね。

"Sometimes I Feel Like Screaming" はロック史に残る名曲でしょう。アコースティックを起点に、転調を繰り返しながら胸を抉る絶佳のメランコリー。パームミュートでクロマティックなフレーズを轟かせ、ハーモニクスで世界を変えるスティーヴのギターソロはもはや奇跡の領域です。極めつけは "Cascades: I'm Not Your Lover"。ジョンとスティーヴで疾走するクラシカルなフレーズは悶絶必死でしょう。

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一軒目は仏生山の南に位置するエビスうどんファクトリー。かつては魚市場にあったそうですが、実にオシャレな店構えです。

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1日20食限定カシワ釜バターうどんです。なかなか食べられませんよ。そもそも、太めの麺にキメ細かい丁寧なダシが絶品のきつねうどんがお気に入りなのですが、カロリーの魅力には贖えません。濃いめの味付けが空きっ腹にはたまりませんね。これ、ごはんでもイケるんじゃね?とか思ってはいけません。

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ちなみにフライドポテトを乗せただけという、その名もフライドポテトうどんもあります。ヤバイです。

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二軒目は新田町の瀬戸晴れ。マルナカの少し東です。個人的に、竹清とここは高松うどんの飛車角だと感じています。ご店主は九州の方だそう。

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冷たいスダチうどんをチョイス。いやー麺の輝きが違いますねえ。セルフ店ではないので、多少提供に時間がかかりますが待つ甲斐は十二分にあります。麺のコシが劇的。ただ硬いのではなく、口内でもっちりと漂いながら素直に喉の奥へと消えていきます。柑橘とイリコが主張しすぎることなく交わりダシの完飲を誘いますが、ここでトッピングのモズクを投入。喉越し抜群、瀬戸内海に想いを寄せます。

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タコのぶつ切りをふんだんに使用したかき揚げを藻塩で、鱧のシソ包み天ぷらを梅肉でいただきます。どちらもアツアツ、ホクホク。他店の天ぷらとは格が違います。鱧は300円で2つもいただけますよ。お客さんのほとんどが注文しているんじゃないでしょうか。

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三軒目はまつはま。瀬戸晴れから南東に1キロほど。この辺りはうどん激戦区ですね。みんな大好きさか枝もありますし。それにしても、なぜかうどん屋は顔くり抜きボードを作りたがります。

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このお店にきたら、梅ながもぶっかけです。ながもとは佐渡ヶ島名産の海藻で、とても体に良いそうです。こちらもご店主は、地元出身ではなく佐渡ヶ島の方。うどんにもグローバル化の波が押し寄せています。梅との相性が抜群。さっぱりしていて、2玉でもかなり量が多い方の大ですがペロッと食べられてしまいますね。

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四軒目はたんぽぽ。お好み焼き屋です。子供のころ、よく通っていました。東京から帰ってきても、まだ繁盛していたのでなんだか嬉しくなりましたね。刷り込みなんでしょうが、琴電の夕暮れはなぜか風情があります。昔、駐車場のたんぽぽの文字が不良によってたんぽんに変えられていて、無邪気な私は大声で母にたんぽんって何?を連呼しました。お父さんに聞きなさいと言われました。

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何が広島や、何が大阪や、讃岐のお好み焼きはこれやけん!!生地には山芋を練り込んどるけんフワフワや!!後半はチリペッパーで味も変えられるけん!!

フェルスタッペン、鮮やかな勝利でしたね。角田君も勝ちました。久保君はビジャレアル。香川真司と小林可夢偉で毎週ドキドキさせてくれた、2011年のワクワクをまた感じさせてくれそうです。というわけで、もし第十釜があればお会いしましょう。シェイクちんぽ


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