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第十三釜 : お兄様が素麺よりうどんが好きなはずがない。

お世話になります。Marunouchi Muzik Mag 編集長 Sin でございます。

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シルバーウィークが幕を開け、ここ香川県には県外からうどん客が押し寄せています。うれしいことなんですが、自分がありつけないとなると少ししょんぼりしてしまう編集長です。

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(そんなに並んでまで食うほどのものじyawtg&afjik)

今日の運転サウドントラックはマイケル・リー・ファーキンスが1995年にリリースした "Chapter Eleven"。

ジェフ・スコット・ソートとか、ジェイク・E・リーとか、ジョニー・リー・ミドルトンとか名前が三分割されるロッカーに弱いんですよね…

マイケルの代表作といえば、1990年のセルフタイトル、デビュー作なんでしょうが、私はジェイソン・ベッカーの "Perspective" で、途方もない感情を込めながら完璧にジェイソンを演じた難解極まる "End of the Beginning" の一撃で一気に惚れ込みました。ALSの発症により愛するギターに触れられなくなったギタリスト。そんな悲しい "終わり" を "始まり" とポジティブに捉えて前に進む天才と、彼に寄り添うもう1人の天才。ロックにはいつだって心を揺さぶるストーリーが存在します。

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私は Marunouchi Muzik Mag 本誌でノンメタルな影響を消化したメタルバンドを多く扱っています。そこで例えば、EDM であったり、ミニマルミュージックであったり、シューゲイズであったり、現代的な影響を多様に吸収したバンドをモダンメタルと定義しているのですが、そんなノンメタルな要素にアレルギーを発症しなかったのは実は90年代のシュラプネルを聴きあさっていたからかもしれませんね。

実際、当時のシュラプネルはメタルを下敷きに、クラシカル、プログ、ブルース、ジャズ、フュージョンと百花繚乱なギターマイスターを取り揃えていました。中でも、マイケルはこの作品でジェフ・ベックの哲学をベースとしながら、バッハからカントリー、エスニックに果てはハワイアンまでその豊潤な音楽センスをフルバーストで開花させたのです。

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素直にカッコいいですよね。ヤマハのパシフィカを使っているのもカッコいい。ほとんどピックを使わずフィンガーピッキングで多忙な右手もカッコいい。古臭くないスライドギターの使い方がカッコいい。エレキなのにカポを使うのもカッコいい。

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ほとんど浅野温子です。ワンレンボディコン。いい匂いがしそう

当時もファッキンクールなハウリング・イグアナズというブルースロックバンドをやっていたんですが、最近は特にブルースやサザンロックのルーツに回帰して、自らでボーカルにも挑戦しています。

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カントリーといえば山道。もちろん、香川県の小豆島は素麺の一大生産地なのですが、うどんの影響を色濃く取り入れた絶品素麺が東植田の山の中に存在します。その名もすする。

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このロケーションですよ。山の中なのに、店内はカーサブルータスに掲載されそうなほどオシャレです。

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素晴らしいマウンテンビューです。座席からは一面に生い茂る雑草が一望できます。

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流し素麺の食べ放題といううれしいシステムも。

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出ました、名物かけそうめん。いりこが存分に使用された香り高い金色のダシは、ここ香川県のうどん屋と比較してもトップクラスの味わい深さ。そして、隣の工房で製作される素麺は、か細いのに強力なコシがあって食べ応え満点。ダシの凛とした冷たさがさらに麺を引き締めます。ポチャんと浮かべられた一匹の煮干しが、人の世の諸行無常を伝えていますね。連休でうどんが食べられないから言うわけではありませんが、その辺のうどんより絶対に美味です。

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チーチクも鶏天も良いですが、やっばり地元で採れたキスの天ぷらですよ!白身魚の天ぷらはいりこに合いますね。サクサクっ!すぐさまゴカイをひっつかんで、砂浜へ釣りに行きたくなりますね。山の中ですが。

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二件目は川川うどん。昨年オープンしたばかりの新店です。善通寺インターのすぐ南に位置します。

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住みたいと思ったうどん屋はここが初めてです。

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もういい、やめてくれ!トッピングは雑に小汚いボールにでも盛ってくれてればいいんだ!

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塩ダレの豚肉うどんです。もともと、牛より豚が好きな安舌なのでうれしい限り。コショウの効いた塩ダレが素晴らしく、モチモチピチピチの打ちたて麺と絶妙にマッチしています。麺が気に入らなければ打ち直すという店主さん。

みなさん連休で小汚い老舗有名店に延々と並ばれておりますが、実は若い人が研究に研究を重ねたこういう新店の方が美味しかったりするんですよ。名前にあぐらをかいてはいけません。

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このエノキの天ぷらには心底感動しましたね。フライドポテトのようにサクサクで、でもシャキシャキしていてほのかに森の香りが漂ってきます。どこのうどん屋でも見たことがないですし、挑戦心が伝わってきます。

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三件目は Haruo Santada さん。宮脇町のラーメン屋です。この地鶏の黄金スープを一度飲んでみてください。病みつきになるはずです。親鳥のチャーシューと、特性ローストビーフ、そしてちょっと焦がしたネギの香りが絶妙なハーモニーを奏でます。

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別にうどんが食べられなくても、香川にはいろいろあるんですよ!海を背景にすれば最高にバエますよ!別にうどんが食べられなくても!!

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というわけで、もし第十四釜があればお会いしましょう。シェイクちんぽ!


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