見出し画像

絶賛の本なのに「この本、きらい!」と言った生徒の気持ち  pdf②③


支援学級を「休み時間の学習室」としても経営していた頃のことです。
出入り口のそばのロッカーの上には、
小さな花や絵本をならべてありました。

今週の本はこれ!「教室はまちがうところだ」

まちがえることをおそれちゃいけない!と、励ましてくれる本!
子どもだけでなく、学校にも親にもおすすめしたいベストセラーの絵本!

私は、絵本を飾ってとてもいい気持になっていました。

この本、嫌い!

絵本を掲示して2日目!
5年生2人が休み時間の学習室にやってきて
この日も5分ほど、ゆっくりしていました。

いつも通り「ありがとうございました」と、挨拶して帰り際、

出入り口の本をちらっと見て
「この、本きらい!」
と、小さいけれど、はっきりした声で
誰に言うともなしに言って出ていきました。

びっくりしました。
大人気の本、「教室はまちがうところだ」
彼女は、どこがきらいなのでしょうか。
私は、読み返してみました。

そして、彼女の置かれている学校環境について考えました。

〇〇さんは、どうして学習室で勉強していいの?

過日、彼女たちと
こんな会話を交わしたことがありました。

ねえ、〇〇さんは、どうして学習室で勉強していいの?

〇〇さんのお父さんやお母さんと学校の先生と話し合って、
学習室での勉強もいいかなって決めたみたい。

そうなんだ・・・いいなあ。
どうして、学習室(支援学級)はあるの?

大人になるまでの子どもはね、
少ない人数で勉強した方が伸びるタイプの子と
5年3組のような多い人数の教室の方が伸びるタイプの子が
いるからだよ。

ふーん、〇〇さんはいいなあ。

・・・・・
何か、考えてみたことがあったの?

私らも、ここで勉強したいなあ~。
2人は顔を見合わせて、うなづきあいました。
「うちらのお父さんやお母さんに言ってもだめだけどね」


教室は間違えてもいいところだけれど・・・

2人が時々、学習室に訪れるのは

疲れた心を癒しているであろうことも

教室でのコミュニケーションづくりが
思うようにいっていないのであろうことも

勉強の理解が思うように進まないであろうことも

推測はしていました。

でも、見落としていました。
学級で勉強している様子を思い浮かべることを

間違えてはいけない。
理解できていないことを友達には知られたくない。
答え合わせで間違えたら恥ずかしい。
テストで、×がついているのは見られたくない。

彼女たちにとっての教室は
多分、間違いを笑いあえる雰囲気ではなかったのかもしれません。


「教室はまちがうところだ」
とってもいい本だけれど、
図書室にも数冊あるし、街の本屋さんにもたくさん並べられている

学習室は・・心がほっとする絵本を飾ろう!
私は、この本ときれいな花の絵本と取り換えました。


学習への意欲

初めから意欲のない子なんていない。
子どもは好奇心のかたまり。
新しいこと、知識を得ることは好き!

生活の中での快不快、良し悪し、優劣、
様々なことを見聞きし、体験して育っていく

学校の中でも
みんないっしょ!と言いながら
成績があり、力の差があり、比較があり
通常学級と支援学級の壁もある


自分自身への戒めも込めてお願いしたいことは
・スモールステップで、できたを実感させていきましょうね。
・成果を早く求めすぎないで、楽しみながらクリアしていきましょう。
・誤りを指摘しすぎないでね、トレーニングの段階なのだから。
・習慣化になるまでは、大人が何度もお手本示しましょうね。

大人が、心落ち着けて、感情的になり過ぎず、
大人の私たちが、自分自身を大切にして
ゆっくり子育ていたしましょう。

きっと、子どもたちの意欲につながっていくから


支援学級学習計画案PDF

誰かと検討しあったわけではないので
不十分な内容ですが
これをたたき台に
誰かが、一歩前に進めてくださったら
と、願っています。



marukoの独り言


少しずつ少しずつ、note投稿にも慣れてきた。
ほんとほんとに、スモールステップ!

何度聞いても、次には もう忘れて・・・
また、教えてもらう

そんな繰り返しの中でも、
少しずつ少しずつ
覚えることが増えていくシニアのmaruko

忍耐力があるのはmarukoではなく
何度も教えてくれる我が家のSE
感謝!


次回は2月15日(水)





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?