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違う世界にそれぞれ生きている

20年前は何していたっけと考えたら、私は今からではおよそ想像できない
仕事をしていた。

『映画館の受付』である。

聞いただけでは華やかに聞こえるけど、実は大変地味な仕事で、チケット売るお姉さんってだけじゃなくて、裏方であたふたする結構大変な仕事だった(とにかく大変だったが多い)

その時の先輩が、見た目は派手めだけど、仕事もきっちりやるし、妥協しない、叱るときは叱り、それでいてとても気さくに話しかけてくれる、当時のボーっとした(今もだけど)私には絶対になれない「仕事のできる大人」な先輩であった。

仕事をしている時は必ず彼女に聞けば応えてくれて、頼れば安心感があってわたしは甘えていたんだと思う。

その時にはちっとも分かってなかった。それが当たり前だと思っていたから。

その仕事を辞めた後、どの仕事についてもなんだか、モヤモヤする、
なんでこんなにイライラするんだろう、と感じる事が増えた。

私が、いくらか年齢を経て経験が増えているからとか、そういうのとは
違って、、、多分そう感じるのは、彼女のような人が意外といなかったから。

そして、わたしは誰かを頼るんじゃなくて自分でしなくちゃいけなくなっていた。当たり前だけど。
いつまでも「後輩」ではいられない。
私が頼られる立場になった時、彼女のような面倒見の良さと、教える事に対しての自信は無さ過ぎた。多分そんな自分にもイライラしていたのだろう。

その後、その先輩も私もお互いにそれぞれ仕事も職種も変わりまくって、
早20年。
全く会わない年もあれば、時々会ってランチしたり、
ある時から「そういえばお互い吞めるんだし」と飲み会に移行したりして。何時間も語り合う事もあった。なにかとお付き合いは続いている。

性格も趣味も、興味も、取り巻く世界も違うけど、何故だか先輩はいつの間にか私の数少ない友達になっていた。

20年も前の職場の話をついこないだの事のように話せる友達。

お互い歳を取ったけど

会えば永遠にわたしは23歳の新人社員で彼女は少し年上の頼れる先輩。

簡単にタイムスリップしてしまう。


こんな友達が出来てよかった。

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当時の私の中の先輩のイメージはなんだか「キャメロン・ディアス」
私は、ドリュー・バリモア、、、ではない(残念)

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