【エッセイ】初めて一人で行った東京と聞きたかったギロッポンでシースー。

2019年に今もamazonで発売中の自費出版をした。その年の10月にお世話になった出版社さんが出版記念パーティーを開催して頂けるということで他に自費出版されたクリエイターさんとの顔合わせを含めたパーティーが開催された。
場所は東京の「お昼休みはウキウキウォッチ」な駅から徒歩で行ける高級中華料理店。
豪華なフルコースをごちそうになりプレゼントも頂き初めて一人で行った東京のありがたい良い思い出と記念になった。
その後、せっかく十何年振りかの東京に来たのだからどこかへ行きたいと思い、その時SNSでよく目にして「これは絶対見たい!」と思っていた森美術館の展覧会。六本木駅までどの電車に乗ればいいのかわからなかったが、クリエイターさんの一人が大江戸線の新宿駅まで案内していただき六本木駅までたどり着いた。六本木駅の地上に上がったが頭の中ではなぜか「渋谷で5時」が流れていた。
初めて来る場所でキョロキョロ、というより首を左右にクリクリか?

当方一般人だが位置情報サービスを使用することに抵抗がありホームページの地図を見ながら移動と思ったが歩きスマホは絶対にしたくない。
左側に高いビルがありそこを目指して歩いた。
迷う事なく森美術館に到着したが最終日前日ということもあり螺旋階段から行列が出来てかなりの待ち時間、しかし諦める訳にはいかない。
ふと外を見ると有名テレビ局が!
業界人といわれる方々や有名なネコ型ロボットがいらっしゃるのだろうなと眺めていた。

チケット売り場のフロアに着いたが今では考えられないほどの密状態。購入するまでにもかなりの時間が掛かったが入場した。
展覧会は想像していたものよりもスケールが大きく目を奪われるものばかりだった。

退場後、時計は夕飯時。飲食店街を歩けば
ギロッポンでシースー」のような業界用語が聞けるかなと歩いていたが聞けなかった。
しばらく歩いていても全く聞けなかった。
聞けなかったから大江戸線の階段を下りる時に旅の恥はかき捨てという言葉もあることだから振り返って
ギロッポンでシースーーっ!」と叫びたかったがこの場所が中心かどうかもわからなかったので叫ばなかった。
新宿駅から東京駅へ行き新幹線のチケットを購入。次に東京に来る予定もないからグリーン車に座って出発を待っていると後方席の方がビニール袋を「バリバリ」輪ゴムを「ぱちん!」アルミ缶を「プシュッ!」
仕事終わりの一杯だなと思っていると私の鼻孔に届いたビールと酢飯の匂い。

ギロッポンでシースー」は聞けなかったが

シースーのオイニー(匂い)」は感じた。

やはり業界用語はテレビ局内でしか聞けないのか?
それとも使っている方が少ないのか?
一般人としてはわからないところである。




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