【詩】君を見ていたい
空に上がって行く花火を見上げる君の横顔
くるっとアップした髪 浴衣 帯 浴衣
足のネイルに見とれている
会場で花火を見ていた頃は混雑に気を取られて君をずっと見ていられなかったけれど
今は人に教えたくない場所でほとんど人がいない場所
だからといって花火が小さく見えるとか迫力を感じない場所でもない
君も満足している場所
この場所で花火を見るようになって俺は君ばかり見ているかもしれない
かわいいから
好きだから
恋の花火が咲いているから
花火が上がるとわぁわぁと騒いでいるから
浴衣とセットで買った髪飾りが外れかけている
「外れかけているよ」と言っても
興奮して騒いでいるから結局外れた
まあそんな無邪気なところがかわいくて好きなんだな
花火の音が止まり車に乗った
話しかけようとしたら君はもう寝息
アクセルを踏む前に
しばらく寝顔を見ていようかな