こどもの頃のごちそう、ママの味とパパの味、ふるさとの味①

すっぱい味のする、消費期限がとっくに切れた　できあいのお弁当

空調のきいてない真夏の部屋にずっと食べ残しておいてあった　フヤフヤのカップ麺

カチカチになった袋のおにぎり

カビの生えた袋のパン

ぬるくてしゅわしゅわしないコーラ

なつにとってはごちそうだったよ

おなかがすいてすいて辛かったから、それを食べてるときはしあわせだったよ

そのあとでどれだけ戻しちゃってもすごくおなかが痛くなっても胃がきゅーって締め付けられるようになったとしても丸くうずくまるしかなくっても

食べたときはじわーって身体に力が灯るみたいでなつはまだ生きてられるって、

これが消えちゃうまでは生きてられるって、

そう思ってた

忘れられない、

私のふるさとの味、

ママとパパの味