まるひろ

北の国にすんでいます。年齢もいっています。書き物は基本的に集中力が保てる2時間以内にで…

まるひろ

北の国にすんでいます。年齢もいっています。書き物は基本的に集中力が保てる2時間以内にできあがる短いものです。小さな物語を上げていきます。むかしからSFが好きだったのでそんな雰囲気に偏ります。しかし人間の出来事も書けたらと願っています。

最近の記事

男性看護師と産婦人科と

標記のことについて産婦人科のニュースレターの記事がありました。性別で差別すべきではないが、女性の羞恥などを尊重するほうが優先、といった結論だったでしょうか。それについて性別による羞恥だけではなくて女性の拒否はもうすこし違うことがあると思いましたので、下記のようなことを質問らんに書きました。医師から返答はめったになく今回もありません。 (以下私の意見)------------------------------------ 別のことを書きますが例えば「障害者の平等」について障

    • 診察のある暮らし【想像世界】(2)初日 二人の授診者

      清潔なベッドと机などを置いて私は一人待っていました。 私は自分のこのような場所を持つことができ一人待つことができることに感謝してました。 最初に娘を連れて母がやってきた。娘さんのおなかが痛いが産婦人科はとても嫌だと思っていたら看板が目についたと言われた。機械もなにもない部屋をみてほっとした様子でした。 私は娘さんが話すことをききだんだんに話してくれるようになった。おなかの痛いところに手をあてた。私は感じ取ったことを言葉で伝えた。彼女の身体のなかに弾ける元気さを感た。娘さんは喜

      • 診察のある暮らし【想像世界】(1 診療所を開く)

        私は診療所を開くことにしました。 この診療所では来てくださった各世代の女性の診察を行います。 診察に来られる女性を受け入れられるようこれから場所を整えてまいりたいと存じます。 まず平屋の落ち着ける広めの部屋がいくつかある建物を買いました。町なかの静かな場所にあって人通りも少しあります。 空っぽの部屋を眺めて患者さんが来られることを思い描くと少し緊張もしわくわくもしています いったい何が起きるのか私もわかりません ただ私は女性の身体を観察し 生きている身体を感じ取りたい そ

        • 医師とのすれ違いの根本に迫る

          ツィッターで無数に毎日現れる医師への不満や苦情があり私自身の経験がありついに医師のエッセイを読み医学史書まで調べ始めました。 何を調べているかというと「医学は反人間的なのかどうなのか」結論を出そうと思ったからです。人類と医師という大きなテーマで、単なる自分のトラウマや不満の解消を越えて決定的な結論を出したいという野望です。 何冊かの1950~60年代の産婦人科医師のエッセイを読んでいます。内容を紹介したいのですがまずは徒然にメモを書きます。 医師は治療をする立場ですが、観

        男性看護師と産婦人科と

          世界の医者へ 

          著者 藤井百太郎は 昭和3年にこの本を出しているようだ。著者の詳細は不明だが医療にかかわっていたことは著書の内容からわかる。「日本物療研究所長」そして日仏文化功労章を受章している。 全体的に西洋医学がろくに治すことができないという点を非難している内容である。次は小児科と産婦人科の記述のクリップを3つ並べる。 「あたかも貞操蹂躙にも似たるがごとき内診と、また児戯に類するがごとき子宮洗浄と、さらに手術の必要な気場合に於ける手術とは、当然廃止せられるべきなり。しかるに婦人科医と

          世界の医者へ 

          医学史から明確化する社会

          自分のトラウマが理解できず、診察の現実を知ろうとし、そこからさらに医学史を読み始めたところです。ところが医学というのは身体を扱うところです。社会が人間の身体をどう扱っているかが見えるのです。 そこから男が支配を広げてきた歴史が見えてしまいます。 支配というのはお金の支配、待遇の支配、制度上の支配だけではないんです。身体をいじることの支配、内臓をいじる支配、生死を握る支配、生殖をあやつる支配ということで、支配の究極部分ではないかと思います。 支配の究極性が医療のなかにあることを

          医学史から明確化する社会

          女性と医学と男性と

          科学、医学の歴史の中に、女性と男性の対立が見えることにあらためて驚く。宗教と女性の対立も。 女性が出産を担っていたが智慧の存在であった。 しかしキリスト教という宗教が洗礼をとおして自然な人間を許さなくなる。 saga femme は宗教の権力の下に管理される。 さらに男医が帝王切開によって母、子を救えるという宣伝がうまくいく。 saga femmeは破壊される。 産婆はいなくなり、自然な出産がなくなり、男医によって管理されるようになる。 この歴史を見ても産婦人科医が自然の出産

          女性と医学と男性と

          書くためにノートを持って出かける

          家で書けばよいのに出かけるのはなぜかといえば、自分をつなぎとめるためです。今朝日記を書いていました。気づいたのだけれど限りなく書けるのです。入れ子の文章が生まれ集中が弱くなると本筋に戻れなくなります。 書くときには一点に意識のスポットが出来てそこに文章が現れ出てくるのです。現れ出た文章も瞬時にチェックを受け変形し「常識的」文章にこなれるまで修正を受け、音であった言葉に漢字があてはめられ、句読点が打たれ、目で見つめる白いノートに狙いをさだめた腕が動き指がボールペンを操作して刻ま

          書くためにノートを持って出かける

          婦人科への疑問(一般男性の立場から)

           とても長くなりがちな説明をできるだけ短く書きたいと思います。できるだけ読んでいただきたいからです。文章の流れをよくするため編集を続けています(24/5/5)  私は思春期にそけいヘルニアの手術を受けましたがその時に診察から、剃毛、裸での手術など恐怖と屈辱感からトラウマを持ったようです。言語化できず長い時間がたちました。今それに一番近いことは医療の現場、婦人科現場で今も起きているようで、その意識、人間のとらえ方はどうなのか、手あたり次第本を探し、動画を見てきました。 婦人

          婦人科への疑問(一般男性の立場から)

          「君たちはどう生きるか」をとおして行われる秘儀

          このタイトルにピンとくるか 明確な興味を感じないばあい私の語ることは意味がないであろうとおもう 意味がない理由は秘儀伝承をうける人ではないからである そういうと特殊な霊能者か修行者が語っているかのようであるが 現代はかつてマスターから弟子へと秘密のうちに秘密を伝承してきたのであるが 現代においては多数の人々に知らないうちに秘密を伝達する そのような必要があり 工夫をかさねて日本のアニメーション文化のなかにそれが埋め込まれたのだろうと思う アニメーション作品のなかで宮崎駿が繰り

          「君たちはどう生きるか」をとおして行われる秘儀

          たかきたか寓話シリーズ(2) いたずら好き(2006年3月)

          かつてブログに初めて物語風に書き始めたときの記録ですがすべては残っていません。2006~2011年までのものです。記念として残しています。 ------------------------------------------------------------------------------ 全知全能であり全てであるようなもの   それを人はいろいろと思い浮かべたりするが もし全知全能ならば すべての性質を持っているのだから 間違いなくいたずら好きに違いない

          たかきたか寓話シリーズ(2) いたずら好き(2006年3月)

          ゼンメルワイスをわが身に重ねる

          2000年ころから、世界は私が思っていたようなものではないと気づいた。同時期に私自身もまた自分が思っていたようなものでないことを知った。それは喜ばしいことであったがその気づきは孤独なものであった。 不思議である、メディアとかえらい人々とか、上司とか、書籍とか、とにかく自分以外の何かの情報が正しいとして人が生きているのを知ったことである。自分だけはかたくなに信じない。権威を探し続けて一生を終えるかのようである。 しかしゼンメルワイス。粗野で文章も書きたがらないこの外科医が参院

          ゼンメルワイスをわが身に重ねる

          たかきたか寓話シリーズ(1) あなたはよくやった(2005年11月)

          かつてブログに初めて物語風に書き始めたときの記録ですがすべては残っていません。2006~2011年までのものです。記念として残しています。 今日突然、あなたは見知らぬところに放り出された。 手には見知らぬ道具を持ち、見知らぬ手と見知らぬ足がそれぞれ見知らぬ本数はえていた。でもなぜかあなたはそれが自分だと思っている。  そしてあなたはその見知らぬ世界で「手が何本でないあなたはちゃんとしていない」といわれ続けた。足はそろえてうごかさなければとんでもないと言われ続けた。あなた

          たかきたか寓話シリーズ(1) あなたはよくやった(2005年11月)

          「見せて」 ―未来の男女のあり方― 

          概念小説です。あらすじはあまりなく場面が移り変わります。今の世界がこういうことで変容したらという実験です。未完成のまま置きなおしていくというやり方でここに公開します。成人向けのような記述もありますがそうともいえないようなものです。この文章の意図自体が成人向けという考えを問う部分もあるのです。(24/3/14) 大学のキャンパスにて  通りがかった男が女に話しかけた。こんにちは。こんにちは。身体をみせてくれない?少しやりとりがあった。男は女にひかれたと話している。女はそれでじ

          「見せて」 ―未来の男女のあり方― 

          トルストイ 小説「クロイツェルソナタ」より

          15章にトルストイが登場人物を使って医者について語らせたセリフを見つけました。現代の流行病対応と同じものを当時の医療の中にトルストイが見ていたようです!現代を見通していたかのようです。 私が医療に感じていることを見事に語ってくれています。特によく語ってくれたところは強調表示しました。 ----------------------- (以下引用 青空文庫より) 『ですが、あなたは医者がお嫌いですね。』彼が医者の話をする度に、その声に特に毒々しそうな響を帯びるのに気がついて、

          トルストイ 小説「クロイツェルソナタ」より

          患者のストライキ

          ほとんどあらすじのない、概念小説です。夜も眠られぬほど頭にきたのでこんな書き方になります。医療の根本的なありかたについて。 --------------------------------------------------------------------------- 日本。医療が進んで進んで…。ほとんど労働運動のなくなった日本でストライキが起きた。しかも労使ではなく患者のストライキだ。患者がすべて医療を拒否した。全国の八割の患者だ。ケーブルをはずし呼吸器を外した。

          患者のストライキ