見出し画像

知識の入れ方、使い方(学生と専門家の違い)

スポーツ栄養学の授業中に、学生から質問を受けて答えているときに気がついたことをメモ。

私が栄養士として知識を伝えるときは、おおまかにカテゴリ分けされた中からミニマルな知識を組み合わせてパッケージ化しているけれど、学生たちはカテゴリを丸ごと取り入れようと(保存しようと)していて知識の整理ができていないと感じたのです。

例えば、「どうしたら痩せますか?」という質問がすごく多いのだけど、授業で何度も取り扱っているはずのこの分野。
なのに何故こういった質問が出てくるかというと、彼らは痩せるために必要な知識を部分的にでなく、パッケージとして保存していて、そのパッケージごとごっそりどこかに置いてきたのか、パッケージを開く鍵が無いのかわからないけれど、『知識ゼロ』として質問してくるんですね。

だから私は、彼らの記憶のどこかに浮遊しているであろうダイエットの知識を紐解くような質問を投げかけます。
・摂取エネルギーと消費エネルギー
・自分に必要なエネルギー量の計算
・そもそも何故太るのか
・太りやすい食材、料理、食べ方
・太りにくい食材、料理、食べ方
・具体的な減量計画(1日あたりの削減エネルギー)
・運動によるエネルギー消費量
など

これは限られた時間の中で知識を詰め込まなければならない学校のシステムだけでなく、自分の授業の方法にも問題があるのだろうな。
できる限りケーススタディも導入してるんですけどね。足りないのでしょう。

ただ、こればかりは実践/経験がものを言うところも大いにあるので、習ったことを自分や他者に試して、失敗と成功から組み立てていくしかないのかなとも考えています。

私自身は専門学生時代に、習った栄養学の知識やトレーニングの知識&技術を活用して、半年かけてダイエットを成功させた経験があります。

スクリーンショット (531)

やはりこの経験は大きく、栄養学的な知識がしっかりと定着しましたし、どんな分野のどんな知識をどう組み合わせれば目標を達成することができるかというパッケージ化の素地ができたように思います。

バラバラの点である知識を繋げて(組み合わせて)活用するのは、学生のうちからでもできるのになぁ…ということに気づいてほしいですね。
というか、話してはいるけど伝わってないという悲しい現実を突きつけられています。

伝えるって難しいし、伝わらないときは心が折れそうになるけれど、こちらが止めてしまえば誰一人にも伝わらなくなってしまうから、今日もどうにかこうにか考えながら授業をやるのでした。

記事がお役に立ててたら嬉しいです(^o^) いただいたサポートはイベント開催時の会場費にあてたいと思います!