結局は言葉より行動がすべてだね。
「死にたーい、とか言うわりにまるはいつも全力だよね」
旦那が目じりを下げて噴き出した。
♢♢♢
レタスが痛んでたのだ。
旦那が食べたあとに「にがっ!」と顔をしかめる。結構日がたってるレタスをもったいないから、赤いところをとってサラダうどんに乗せてお昼ご飯に出した。やっぱりだめだったらしい。
「どれくらい苦かった?」
と、まだ手を付けてない私は聞いた。自分で一口食べてみればいいじゃん、と言われたけれど私はすかさず
「いいや」と答えた。結局一口も食べずに残した。
旦那はぷっと噴き出した。目じりが下がっている。
「死にたーい、とか言うわりにまるはいつも全力だよね」
どうやら私は痛んでいる食べ物を食べたくないらしい。お腹を壊したくないようだった。
生きたい証拠だなぁ、としみじみ感じてしまった。
「考えてみればまるの行動って矛盾してるよね。」
旦那は続けて言う。
「うおー!死にたーい!って言ってるのに、筋トレしてめっちゃ身体鍛えてるし、サラダうどん食べて健康的な食事だし。」
確かに・・・!はっとした。
わたし、めっちゃ生きたいやん。
言葉と行動があきらかに矛盾していた。身体は無意識に生きたがっているみたいだ。
たぶん、出来もしない負の感情を発散することで安心したいんだと思った。
結局私の行動は生にギラギラしていた。
♢♢♢
「そもそもなんでまるはこんなに恵まれているのに鬱になるんだろうね。」
と言われたので、はて、と考えこむ。
確かに結婚してるし、幸い休職制度を長くとらせて頂ける会社に勤めていてお金には困っていない。友達はそんなにいないけど、旦那は優しい。
でも不安定なのだ。
私は答えた。
「どんなに貧乏な人で、家なしの人とかでも、その人の心が健康なら幸せだよ。だから逆もしかりだよ。」
どんな状況でも、目の前の世界は私っていうフィルターを通すしかなかった。物事を捉える心のフィルターが曇ってたり、ほこりが付いていてだめっぽい。
石油王と結婚しても私はきっと不安定だろう。
家にある乾燥機付き洗濯機は洗濯する度にフィルターを外してほこりをとらなければならなかった。わたしの心も取り出して綺麗に掃除できればいいのになぁ、と思う。
でもそのほこりや汚れが味や深みになるのかな。
新品なままの人なんて赤ちゃんしかいないよね。
私たちは大人のそれだ。汚れを着飾って個性にしよう。
不安定上等ですよ。
平たんな人生より、荒波のある個性を楽しもうと思う。
♢♢♢
休職中に嫌だったことのアウトプット動画作りました❀
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