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【写真集】ウィリアム・クライン「ABC」(米・2012) & 東松照明「チューインガムとチョコレート」(独・2014)

気合の入った写真集を手に入れて喜んでいますというお話。ウィリアム・クラインと東松照明を交互に読むと間違いなくハイになります。
                      
日本とは何か。知れば知るほどよく分からない生命体である。東松照明はその理解の助けになる。彼の写真は常に古びない。新しいのだ。だから海外から未だに写真集が出る。

80年代生まれなので、日本が米国に奪われている、占められているという実感がないです。東松作品を通じて、そういう時代がリアルにあったことをじわじわ理解するというか。

日本を取り戻すぞーと言うとうさん臭くなるし、うさん臭くない方法で取り戻すことを熱く描いた『サンクチュアリ』も、浅見が「外国人が10働くなら日本人は20働けばいい」と外国人雇用の解禁を謳っていたが、今は逆に「働き過ぎ禁止」「働かせすぎ禁止」「けど成果は個人の創意工夫で出してね」という斜め上の展開を政府が強いているので、事実は小説よりなんとかです。

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