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遷延性離脱症状

最近、
ちょっと勉強になる
医学論文を読んでます。

実は
医学論文を読むの好きで、
「精神医学」以外の分野も読んでます。

とりあえず、
2本ほど最近の医学論文を
紹介していきたいと思ってます。

タイトルは

☆向精神薬の長期投与を巡る論争と
 減薬・断薬のリスクとベネフィット

☆ベンゾの安全な減量中止の方法

です。

まぁ
私の好きでない「精神科医」の方々が
書かれた論文ですけどね。

ベンゾジアゼピン、向精神薬と
検索ワードを入力すると、
読みきれない論文が出てきます。

特に
ベンゾジアゼピンの減量や離脱症状
については、

最近は
医師の方々も
調べて研究されてるんだなぁ、、

少し嬉しく思いました。


医学論文ですので、
書かれてる医師も
参考文献を表記してます。

かなりの量の海外や国内文献を
参照してからの論文です。

まぁ
それでもその内容が正しいか
否かはわかりませんが。

参考にはなります。

今回は
少し
飛ばして

「遷延性離脱症状」について
ご紹介します。


一気断薬や急減薬で
「遷延性離脱症状」が出ると
恐怖や不安を煽ってる声も聞きます。

はたして
「遷延性離脱症状」は、
一気断薬や急減薬で現れて、

少しづつゆっくりと
減薬すると出ないのでしょうか?



論文から要約して抜粋します。

基本的に、
長期投与されたベンゾジアゼピンの
減量中止に伴い
現れることが多い
みたいです。

なので
短期投与の方は、
あまり心配ないかもしれません。

****************

長期に投与されたベンゾジアゼピンの
減量中止



数年以上にわたる
長期漫然投与後の減量中止に伴って、

数ヶ月から数年にわたる
聴覚過敏などの知覚過敏、
神経筋症状に悩む患者は
予想以上に多い。


離脱症状に関して、
せいぜい1〜2週間、
長くても4週間以内で治り、
半減期の長い薬剤では生じないと
考えてる医師も多いが、

実際には短くても、
4週間から6週間以上続き、

10〜15%の患者では、

数ヶ月から数年以上も、
一部の症状が変化しながら持続することを
理解すべきである。


薬物離脱後に
長期に症状が遷延するメカニズムは
明らかではないが、

ベンゾジアゼピンの投与によって、

代償性に脳内の主要な抑制系である
GABA系の機能低下と、
興奮性のグルタミン酸系の
機能亢進、

もう一つの抑制系である
アデノシン系の機能低下が生じる。

ベンゾジアゼピンの減量中止によって
脳機能の抑制が急激に低下し、
興奮状態が持続することが、
離脱症状につながる。

ベンゾジアゼピンの長期投与によって
生じた脳の可塑的な変化である
抑制系の機能低下と興奮系の
機能亢進状態の回復には、
予想以上に時間がかかる。 



何故
中止後数年以上もこうした状態が接続し、
遷延性離脱症候群が生じるのかは
不明である。


その原因として

神経細胞内の一酸化窒素と
過酸化亜硝酸のサイクルの悪循環が生じ、
それが
症状遷延の背景にあることが、
推測されてる。

*****************

以上

ちょっと難しいですね。

とにかく

まずは
「遷延性離脱症候群」が
起きる可能性が高い前提が、

長期にわたる
ベンゾジアゼピンの投与

まず、
これが、
最大に問題なのは確かなようです。


そして
「遷延性離脱症状」が
何故生じるのかは、
これだけ
世界中で専門家が研究しても
不明であるわけです。

この
論文は2019年のものです。


この段階で
その原因の推測として1番有望なのが、

神経内細胞内の一酸化窒素と
過酸化亜硝酸のサイクルの悪循環

とのことです。

ちなみに
私には
サッパリ理解できません。



とにかく
原因不明な医学的な事柄を

「急減薬」したから
「遷延性離脱症候群」が起きると、

不安を煽るのはいかがなものかと思います。

1番の最大要因リスクは

長期にわたるベンゾジアゼピンの投与
なのです。


この
論文には、

減薬・断薬のサポート、
情報提供を行う代表的なサイトも
20件紹介されてたり、

減量中止についても言及されていたり、

様々な
有意義な情報があるので
おいおいご紹介していきたいと思います。


ダウンロードしてる、
もう一件の論文。

ベンゾの安全な減量中止の方法
も、
後ほどご紹介しようと思ってます。


チラッと
読みましたが、

まぁ
おそらく

そんなの急減薬だ!


反感をかいそうな方法でしたが、

おそらく
85%から90%の人には、
適した方法なのかもしれません。

最後に

強調しておきたい一文があります。


離脱症状
遷延性離脱症状

両方ともに

可塑的な症状であり変化と
書かれてました。


可塑的

意味は

元に戻る

です。

「元に戻る」のです。

私は
この言葉に希望を感じました。

離脱症状が
10年も20年も続いてる人って
聞いたことありますか?

別に
 どんな減薬方法でもいいと思います。
 主治医と相談して自分で決めればいいのかと
 思います。

 ただ
 離脱症状はほぼ必ず元に戻ります。
 医学的なことなので100%はないでしょうが。

 絶望的にならず、前向きに希望を持つことは
 メンタル的に大切な気がします。


 今回の論文は
 この田島治医師でした。

医学論文は読むの楽しいけど、
頭は使うから疲れますね。

いいリハビリです😊


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