これほどまで人物を深堀りしたヴィランはいないだろうと思った『ジョーカー』

2019年公開映画163本中24位。

これは、、、これまでのDC映画とは一線を画す作品である。
個人的にはすごくよかった。。。

僕にとって、ジョーカーはずっとジョーカーでしかなかった。
気づいたときにはバットマンの宿敵で、それ以上でも以下でもなかった。
どうせ倒される人だし、彼の人間性を掘り下げることもなかった。

だからこそ、この映画を新鮮に感じることができたのだ。
昨今のスーパーヒーローに関する映画で、
ヒーローやヴィランの人間性を深く掘り下げた作品があっただろうか。

いや、ない。
思えば、それらの映画は登場人物が多かったり、
戦いのシーンもあったりで、
深い人物描写まで到達する尺がなかったように思う。

それこそが、本作『ジョーカー』の最も特徴的なところなのだ。
戦闘シーンはなく、メインはジョーカーただひとり。
おのずと、彼の人間性を追っていく形になる。

財政難で暴動が絶えないゴッサムシティ。
母親の介護をしつつ、
派遣会社で働きながらコメディアンを目指すアーサー。
とあるミスで会社をクビになり、その帰りに犯してしまう殺人。
やがて明かされていく出生の秘密。
それらが連なって、彼を狂気のピエロへと変貌させたのだ。

確かに恵まれた環境とは言い難いだろう。
でも、そんな人はたくさんいる。
その中でなぜ、彼だけがジョーカーとなったのか。

僕が思うに、彼には圧倒的に愛や安息が足りなかったように思う。
元々精神的に不安定なところはあったけど、
それを踏まえてもきちんと彼を認めてあげられる人がいなかったのが、
一番の要因じゃないかと思う。

極めつけは、母親との関係だろう。
ずっと信じていたものが、崩れてしまったのだから。

なんか、非行少年がなぜ非行少年になってしまったのか、
というのと似ている気がするけども。

この作品が、今後DCエクステンテッド・ユニバースに、
どう絡んでいくのかはわからないけれど、
このユニバースを立て直すのに適しているのではないかと思う。

DCの顔であるバットマンの宿敵として、
ここまで人間性を掘り下げ、
圧倒的な存在感を植え付けたジョーカーだからこそ、
ユニバースを再び始動させるに足ると思う。

DCの映画が好きなら、なおのこと、この映画は観た方がいい。
今後の展開を踏まえて、絶対に理解が深まるから。

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