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3,000万円で作った映画が興収10億円に!暴走族に親友と家族を殺された警察官が復讐を誓うメル・ギブソンの出世作『マッドマックス』

【個人的な満足度】

「午前十時の映画祭14」で面白かった順位:7/11
  ストーリー:★★★★☆
 キャラクター:★★★★☆
     映像:★★★★☆
     音楽:★★★☆☆
映画館で観たい:★★★★★

【作品情報】

   原題:Mad Max
  製作年:1979年
  製作国:オーストラリア
   配給:ワーナー・ブラザース映画
 上映時間:93分
 ジャンル:アクション
元ネタなど:なし
公式サイト:https://asa10.eiga.com/2024/cinema/1323/

【あらすじ】

※公式サイトより引用。
近未来。石油枯渇によって社会秩序の崩壊したオーストラリア。マックス(メル・ギブソン)は、法執行機関MFPの一員として、日夜暴走族たちを取り締まっていた。

だが、トーカッター(ヒュー・キース=バーン)率いる暴走族に同僚を殺され、仕事に嫌気がさしたマックスは、休暇を取って妻子と旅に出る。しかし、愛する二人もまた暴走族の犠牲者に。

高速追跡車V8インターセプターを駆り、復讐を誓ったマックスの壮絶な闘いが始まった。

【感想】

午前十時の映画祭14」にて。1979年のオーストラリア映画。先日も最新作が公開された『マッドマックス』シリーズの記念すべき第1作目。警察官による暴走族への復讐劇を描いた低予算映画の代表作です。いやー、とにかく、メル・ギブソンが若いですね!公開当時23歳!ピッチピチやんって(笑)

<低予算ながらも芯の通った映画>

本作は暴走族に親友を焼かれ、幼き我が子を轢き殺された警察官が復讐を果たすというシンプルなストーリーでとてもわかりやすいのが特徴です。先日の『マッドマックス:フュリオサ』(2024)のようなヒャッハー感がないので、「これが本当にあの『マッドマックス』なのか?」と若干不安にもなりますが、最初はこんなにもオーソドックスな映画だったんですね~。実は、監督のジョージ・ミラーは映画監督になる前は医学生をしていたそうで、負傷者と救急車に同情した経験からバイオレンスシーンを思いついたとか。どおりで負傷の特殊メイクがやけにリアルだったわけです。

個人的には、物語後半で逃げ惑う妻と幼い我が子が暴走族に轢かれるシーンがとてもショッキングでした。直接的な表現はありませんでしたが、いろいろ想像してしまって。。。子供もまだ1歳とかそこらじゃないですかね。自分の子供とかぶって胸が痛みます。。。そこから穏やかだったマックスが狂気に取り憑かれ、暴走族たちに復讐していくところがスカッとするというか、「やったれやったれ!」と共感の嵐ですよ。"怒りに狂ったマックス"で『マッドマックス』だから、タイトルはまんまなんだなとここで初めて知りました。一貫性があってわかりやすい(笑)

<低予算ゆえの逸話の数々>

ところで、この映画にはいろいろな逸話があるのをご存知でしょうか。まず、舞台は近未来ということですが、目に映る風景はどこからどう見てもただの田舎でした(笑)それもそのはず、この映画は当時の日本円にして約3,000万円という(洋画にしては)低予算で作られたそう。しかも、そのお金のほとんどを改造車に使ってしまったので、セットもロクに組めず、往来の少ない場所で撮影したとのこと。そりゃ田舎になるわと。

次に、その低予算が大化けしたって話なんですが、興行収入は全世界で約10億円。あの『ブレアウィッチ・プロジェクト』(1999)が出るまでは「制作費と興行収入の差が最も大きい映画」としてギネス記録を持っていました。しかも、その世界展開の足掛かりが日本でのヒットを受けてとのことなので、当時の日本のファンたちに感謝ですよね。そのおかげで今でもシリーズが続いているわけですから。

あと、低予算ゆえに起用できる役者にも限りがあって、セリフのある役やスタントマン以外は本物の暴走族だったとか。現場には不穏な空気が漂っていたそうですが、それを取り仕切るスタッフさんの心労をお察しします。。。(笑)

<そんなわけで>

45年も前の映画なのにいまだにシリーズが続いているということで、もはや文化といっていい映画だと思いました。低予算ゆえに、先日の最新作と比べるとかなり規模が小さくチープに感じられるところはあるものの、カワサキやホンダなど日本のバイクも登場しますし、マックスの復讐劇は見ごたえあるのでオススメしたい映画です!

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