今さら感×夢のない現実感=『AI崩壊』

鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:17/19
スリル😱:★★★☆☆
 興奮🤩:★★☆☆☆
 驚き😳:★★☆☆☆

まあ、こんな感じになるんだろうなっていう予想は大体合ってました(笑)映画の内容というより、読後感みたいなものが。
AIという言葉が広まりつつある今だからこその映画ではあると思うのですが、、、ちょっと今さらかなあっていうのと、せっかくのAIの話なのに、夢がまったくない(笑)

【どんな映画?】

桐生浩介(大沢たかお)が開発した医療AI“のぞみ”が突如暴走を始め、国中が大混乱に陥り、さらに、その容疑が桐生本人にかけられてしまって逃走劇が始まるというもの。

【感想】

AIの暴走ですか。そうですか。1984年『ターミネーター』のときに、人工知能スカイネットが暴走して人類を敵と認識っていう設定がありましたね。
さらに、逃亡する桐生は街中のネットに接続できるあらゆるデバイスで探知可能というのは、2008年『イーグル・アイ』で常に監視されているというのがありました。
なので、あくまでも設定だけを考えれば、その2つを足して2で割り、さらにスケールをかなり小さくしたっていう印象です。
(どちらも好きな映画ではありますが、特に『ターミネーター2』は生涯観た映画の中で2番目に好きなので、リンクだけ貼らせてください)

で、話を戻しますが、すでにハリウッドではクオリティの高い状態でそういう映画を世に出していたので、正直今さらかあっていう感じはありました。

そして、AIを使ってどんな夢のあることが行われるかと思いきや、単にAIの暴走を止めるという話で、しかもAIが最近話題になってきていることを考えると、もうワクワクするSF映画って感じじゃないんですよね。すごく現実感ある話で、「まあ、そうなるよね」っていう淡々とした感想しか持てないっていう。。。まあ、誰もが思うようなことをうまく形にできたという点においてはいいのかなっていう気もしますけど。

邦画ってどうしてこうも現実感強くなっちゃうんですかね。
これは持論ですが、海外に行ったこともなければ、文化人類学とか学んだことのない独断と偏見のイメージでしかない持論ですが、日本って単一民族だから、言ってしまえば内輪みたいなもので、モノの考え方や価値観も(特に昔は)近しいだろうから、映画の表現においても、日常で考えられる範囲内で問題なかったっていう気もするんですよね。もちろん、アニメや漫画、特撮なんかは昔から夢のある内容でしたけど、普通の実写映画は、そういった日常生活をいかにドラマチックにするかっていうことを考えてきた。

一方、アメリカはどうでしょうか。いろんな人種・言語・文化の人が集まっているので、そういった人たちが同じ映画を観るとなると、百聞は一見に如かずと言いますか、「画で魅せる」ことが大事だったんじゃないかと思うわけです。派手で煌びやかで、それなら誰が観ても「これはすごい!」ってなるから、そういった背景もあって、常に夢のある設定で、クオリティの高い映像を作り続けてきたのかなーなんて。

だから、こういうアクション性や近未来感の強い映画は、邦画よりも洋画の方が相性いいんじゃないかって。

話がそれてしまいましたが、、、この映画は、ハリウッドのSF映画好きの人からしたらけっこう物足りないと思いますが、「AIって聞いたことあるレベル」の人にとっては程よいフィクションかもしれません。

なお、AI(えーあい)だけに、主題歌はAI(あい)でした(笑)


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