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【続:海外事例】フィリピンのユニオンバンクは何故ブロックチェーンに積極的なのか?

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フィリピンのユニオンバンクはアジア圏で積極的にブロックチェーン技術を活用した取り組みを推進している企業の一つです。

前回からそんなユニオンバンクでの取り組みをCTOのHenry氏のプレゼンテーションから企業事例として紹介しています。

このビデオではフィリピンの地方銀行間向けのソリューションをブロックチェーン技術を活用して作成しようという「Project i2i」という取り組みの紹介動画です。

Consensysというブロックチェーンソリューションを提供する企業がプロジェクトを主導し、各パートナーと連携して実現を目指す形で発足して動いています。彼らが公表しているブログによると、地域に住んでいるフィリピン人の56%が金融アクセスに課題を抱えており、この課題解決を技術ベースで作っていきたいというのが大きな意図になります。

さらに各ローカルは電子サービス、海外送金などの展開が遅れていることが金融へのアクセスの大きな足かせになっています。

そこで、

「“island-to-island” “institution-to-institution” “individual-to-individual”」

というフレーズをコンセプトとしてシンプルな金融アクセスのソリューションを解決策として展開し幅広い人たちに利用してもらえるような取り組みとしてスタートしています。

初期は分散型というよりも、中心が存在してオペレーションする仕組みでユニオンバンクが提供するサービスインターフェイスに、ConsensysがAWSをパートナーとして展開している「Kaleido Blockchain Business Cloud」をMVPでは活用します。

これによって各銀行での取引がスムーズになることで金融にアクセスする新たな仕組みとしてのサービス展開を行うことを試験的なプログラムから実装まで見据えて行っています。

2016年後半からブロックチェーン活用に積極的に取り組んできたユニオンバンクは、技術を活用した効果的なプラットフォーム作りにも現在取り組んでいます。アセットアジアンアワードではトリプルAを獲得し、仮想通貨以上にブロックチェーン技術を活用したエコシステム構築に取り組んでいます。

プラットフォーム構築に関しても単独での開発だけでなく、パートナー企業との連携などを通じてより幅広いサービス展開を目指しています。特にVISAと連携したB2Bのプラットフォーム展開は世界初で国際送金など円滑に取引できるようなパイプラインの構築をパートナー連携では目指しています。

パートナー連携はVISAやConsensys以外にもIBMやcoins.phというフィンテック企業、その他のローカル銀行などの連携も推し進めておりパートナーシップをベースとした新たなエコシステム展開を着実に進めている印象です。

ユニオンバンクではいくつかのブロックチェーン人材コミュニティと連携してサービスやソリューション開発などを進めています。Blockchain Instituteと呼ばれる6ヶ月間のプログラムで、開発者はブロックチェーン技術に関するナレッジを習得し、将来イノベーティブなプロジェクトにアサインされる開発者プールの作成にも積極に取り組んでいます。

先ほど紹介したi2iのプロジェクトなどローカル課題に即した形での技術活用やビジネス展開を見据えて様々分野への投資を行っており長期視点で技術活用を目指しているのがフィリピンのユニオンバンクの現状です。

パネルの際はこのケース事例に加えて、どのようなID(個人情報)が必要か、出稼ぎ送金の課題はなどいくつか焦点を当てて話を展開していました。

ブロックチェーンの技術でできる事が今後明確になってくると各事業者が様々な形で参入してくるだろうと考えられるので一つのユースケースとして参考にして頂けると嬉しいです!

ブロックチェーン技術は世界中の人たちが注目している新しいビジネスのタネの一つです!気になったら気軽にメッセージください!