見出し画像

【パートナーレポート】中国産業とブロックチェーンの可能性とは?

ブロックチェーンに関連する情報は毎日のように新しくアップデートされていきます。今回は中国のブロックチェーンに関連した政治状況に関して、連載レポートで紹介します!

4月12日にはイノベーターの皆さんと飲み会の開催も行うのでご興味ある方はご参加ください

コラボゲートのパートナー企業BITBLOCKがレポートとして発表している内容を日本語でご紹介します。

前回の記事では中国の各地方ごとの取り組みを紹介してきました。各地域が独自性を持って政策を進めているため、今後都市ごとに取り組みが加速していくだろうと予測されます。

今回は前回の続きで、各地方都市の取り組みにおいての特徴を紹介したいと思います。

(2) 上海は情報技術に関連した技術を促進させるために資金の支援など充実化を図る

上海の政策としては情報技術分野でのブロックチェーン活用を積極的に進めるような方向性で取り組みを行い、ブロックチェーン関連産業の育成を重要事項として位置付けています。その中にはブロックチェーンぷろじぇくとへの資金的なサポートも含まれます。ブロックチェーン企業に対しては補助金が500万ウォン、個人に対しては10万ウォンが支援されます。上海インタネット金融協会は"Internet Finance Practitioners Blockchain Technology Application Self-Regulation Rules"と呼ばれるブロックチェーンを活用した金融取引に関連する自主規制の取り組みを発表し、上海の楊浦区では初めて地方政府が主導で進める"blockchain building"と呼ばれる産業クラスターの集積地も提案されています。

(3) 広東省ではブロックチェーン関連の政策、産業団体の数が国内でトップになり広州市、深セン市は国内でもトップランクに入るほどブロックチェーンに対して積極的

18のブロックチェーンに関連した政策が広東省では展開され、6の補完的な取り決めと、5のブロックチェーン特別政策が取り決められています(産業地域の建設に関連する政策を含む)。この政策は主に広東省、深セン市地域を中心としており、現在は3つの産業地帯が広東省では誕生しています。実際に制定された政策の中で、「広東省の地域ではブロックチェーン技術の開発促進を黄埔区中心に行っています」。これは2017年終わりに定められたものでブロックチェーンに関連した技術やアプリケーション、金融システムなどの促進をキーワードに進められています。年間のブロックチェーン関連支出は約2億元に上り、全体としての技術促進が進められています。さらに、深セン金融室では「金融分野でのブロックチェーンプラットフォームの技術的優位性」というものを発表し標準化の議論を進めています。

(4) 浙江省では杭州市がブロックチェーン技術開発をリードし、産業地帯や政策などで大きな影響を与えている 

浙江省の16の政策の中で、4つのブロックチェーンに関連した特別な政策(産業地帯関連)が発表され、杭州市が最も浙江省の中でブロックチェーン開発が進んでいる地域になります。うち3つの産業地帯が建設され、浙江省全体としては金融分野を中心に将来的な技術開発などを見据えてブロックチェーン技術の開発などを進めています。さらに、杭州市の産業地帯には“Xionghai Global Blockchain Innovation Fund”というファンドが設立され、ブロックチェーン企業と人材に対するサポートを行っています。ファンドの規模は100億元で過去最も大きなファンドの設立になります。

同時に、2018年秋には浙江大学が“ブロックチェーンとデジタル通貨”のクラスを学部生、大学院生向けに中国で初めてスタートしています。アントフィナンシャルブロックチェーンは香港とフィリピン間での国際送金でブロックチェーンの活用を行うことを発表し、浙江省で初めてのブロックチェーンを活用した電子医療情報の取引や裁判で活用する取り組みを杭州インターネット裁判所と取り組んでいます。

(5) 海南省ではブロックチェーンに関連した実験が執り行われる

2017年、海南省では3つの政策でブロックチェーンに関連した政策を主に金融、物流分野で展開していく取り組みが行われています。2018年10月に設立された海南フリー取引ゾーン(香港)ではブロックチェーンの試験場として中国国内で初めて実験が行われました。政策上海南エコソフトウェア地域は360 Blockchain、Thunder Blockchain, Huobi、Baidu Chainなどハイクラスのブロックチェーンプロジェクトの誘致を行っています。同時に国内外の最先端技術との融合に取り組み清華大学のファイナンススクールやオックスフォードブロックチェーン研究センターなども拠点を持っています。

初期段階からの企業成長とは別に実際に活用できるアプリケーション、及びそれを実現できる人材の育成が政府にとっては非常に重要な課題です。徐々にブロックチェーン技術に対しても利用価値を見出しつつあり、国際的な組織も中国のマーケットを非常に意識し始めています。ただ、海外プロジェクトが展開する際には人材の確保とその地域での優位性を理解する必要があり、浙江省などの地方政府はこういった取り組みを積極的に進めています。杭州では浙江大学の研究センターを始め、アリババクラウドやアントフィナンシャルなどの金融関連の分野でもトップ企業が関心を見せていることに加えて、新たなイノベーションの模索が始まっています。

中国の地方都市は独自性をフックにタレントや企業を呼び込み新しいエコシステムを確立するように動き始めています。

今回は地方行政の取り組みに関して整理してきました。

最後は2019年中国のブロックチェーン環境がどのように変化していくのかを次回まとめて紹介したいと思います。

ブロックチェーン技術は世界中の人たちが注目している新しいビジネスのタネの一つです!気になったら気軽にメッセージください!