#38「NPSスコアとは?」
調査の指標周りの話を一つ。
NPSという指標があります。
NPSとは、Net Promoter Score(ネットプロモータースコア)。
NPSを導入している企業やブランドが多々あると思います。
今回のnoteでは、NPSの説明とNPSが有効な製品/サービスに関して私の見解を綴ります。
NPSとは?
NPSは、顧客ロイヤルティを数値的に測る指標です。
どのように測るか?以下の問いから算出します。
「あなたは○○の製品(サービス)を、親しい友人や知人にどの程度おすすめしたいと思いますか。0~10点で点数をつけてください。※0点=全く思わない、10点=非常に思う」
上記設問から、推奨者(10点~9点)の割合から、批判者(6点~0点)の割合を引くことで、数値化する。という指標です。
つまり、指標は「-100から100」の間の数値となります。
とても分かりやすい図がございましたので、NTTコムオンラインさんから引用させていただきます。
どのような製品/サービスだと有効的?
私の経験ですと、NPSはすべての製品/サービスで活用できるとは言い難いです。
FMCG(Fast Moving Customer Goods)=日用消費財のような低価格製品では、NPSはあまり向いていません。
なぜなら、購入者/ユーザー=推奨者。非購入者/非ユーザー=批判者。と単純な2極化してしまうことが大いにあるためです。
故に、対象となる製品/サービスのユーザー数が多ければ多いほどNPSは高いスコアとなり、ユーザー数が少なれば少ないほどNPSは低いスコアとなります。
例えるなら、ビール銘柄A。
お酒が好きでビール銘柄Aをよく飲む人は、きっと「10点(推奨)」と答えるでしょう。ただお酒が嫌い/飲めない人はどうでしょうか?そんな人がビール銘柄Aを親しい友人や知人におすすめしますか?
NPSが有効的な製品/サービスは、極端に言うと“非”日用品。となります。
それほど高頻度で購入/買替をしないものです。
例えば、保険商品、車、家電、レジャー施設、などなどです。
それほど高頻度で購入/買替しない背景としては、価格がそれなりにする。更には、ある程度検討日数が必要。があると思います。「う~んどうしようかなぁ。買おうかなぁ。やめようかなぁ。我慢しようかなぁ。」
その時に、仲が良い友人・知人に「これめっちゃオススメだよ!本当に!」と言われたら...あなたはどうしますか。
企業視点では、せっかくユーザーとなってくれた人を早々に離脱してほしくはありません。願わくは、これから先も、その次の世代にも製品/サービスを活用していただきたいと思っています。
だからこそ、“非”日用品の製品/サービスには「高い顧客ロイヤルティ」が必要となってくるのです。
高い顧客ロイヤルティを持つ人が多くいればいるほど、その人たちを通して周りの人へ波及効果が見込める。さらには、一度ユーザーとなった人の離脱を防ぐことができます。
備考:”非”日用品は、ユーザーではなくても推奨者になり得ることがあります。例えば、ホテルのリッツカールトン。宿泊したことが無い人でも、あそこはいいらしいね!と、推奨者となり得ることがあるのです。
NPS(Net Promoter Score)。
少しでも皆様のお役に立てる情報であれば、幸いです。
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