見出し画像

『誰かを幸せにするために 大人の流儀8 』を読む

本日の読書感想文は、伊集院静『誰かを幸せにするために 大人の流儀8 』(講談社2018)です。

私は伊集院静氏が書く文章が好きです。氏の書く文章のリズム感が心地よいことに惹かれて、著書を読むようになりました。文体が肌に合うようです。自分の書く文章も少なからず影響を受けている気がしています。この「大人の流儀」シリーズは殆ど読んでいます。本書は、そのシリーズの最新刊となります。

ベストセラーを多数生み出してきた小説家ですし、伊達歩の名義で作詞を手掛けた楽曲(『愚か者』『ギンギラギンにさりげなく』など)の数多くのヒットを飛ばしていますが、個人的にはご自身の意見や嗜好が滲み出ているエッセイが好きです。

物事に対してご自身の立ち位置をはっきりと表明されるので、賛否両論が巻き起こり易い人です。私の妻は、所々見られるマッチョ感と好きなものは徹底的に依怙贔屓し、嫌いなものには冷淡で無視する感じの論調が、価値観の押し付けだと感じて苦手だと言っています。

私は氏のスタイルを支持しているので、鋭い言葉を使っていたり、意見が異なっても、読後感が悪くなることはありません。大人の男のモデルとして憧れる部分もあります。

男に冷たく、女に優しいのも、氏の場合はご愛嬌(世間的には少数派になりつつありますが……)でしょう。この本も文章をしっかり研究したいと思います。

この記事が参加している募集

サポートして頂けると大変励みになります。自分の綴る文章が少しでも読んでいただける方の日々の潤いになれば嬉しいです。