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Markover 50と音楽

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Markover 50がこれまでに出会ってきた好きな曲、好きなアーティストの思い出をコラムにします。
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#エッセイ

あの頃好きだった曲:スイッチ625

今夜は、酒を飲んでいます。酔っぱらって前後不覚になる前に、今日の記事のプロローグだけを書きます。私の青春時代のロック・ヒーローは、デフ・レパード(Def Leppard)でした。好きなロックバンドは数あれど、結果的に40年以上の長い付き合いになっています。同じく私の心を捉え続けるシン・リジィ(Thin Lizzy)をも僅差で退けて、筆頭に挙げなければなりません。 彼らの軌跡を長く追いかけてきて、好きな曲、思い出深い曲だらけなのですが、本日はその中から2nd アルバム『ハイ・

あの頃好きだった曲⓭:『ほんの短い夏』

祭日(春分の日)の夜、久しぶりに、"あの頃好きだった曲シリーズ"を展開することにします。第13回は、伊勢正三『ほんの短い夏』(1993)です。私にとって、忘れられない曲の一つです。 テレビドラマの主題歌です。この曲は、日曜日の夜、JTがスポンサーをしていた一話完結のドラマ『泣きたい夜もある』(TBS系列23:00‐23:30 1993/4/4-9/26)のエンディングに流れる素敵な曲でした。当時の私は24〜25歳で、都会生活や仕事の勘所が少しわかり始めた頃でした。社会人とし

あの頃好きだった曲❿… さらば愛しき危険たちよ

120日間目一杯チャレンジする初日のnoteテーマは、『あの頃好きだった曲』にしてみます。第十回は、歌詞が沁み渡るJUN SKY WALKER(S)『さらば愛しき危険たちよ』(1995)の思い出を綴ります。 1995年の前半は特別な時期1995年の前半は、とんでもない事件が相次いで起こった時期でした。中でも双璧なのは、 1月17日(月)阪神淡路大震災 3月20日(月)地下鉄サリン事件 です。 超弩級のこれら事件が、短い期間に立て続けに起こったことで、しばらくは、鈍感な私の

好きな楽曲:『ショー・ミー・ザ・ウェイ』

本日取り上げる"好きな楽曲"は、ピーター・フランプトン(Peter Frampton 1950/4/22- )『ショー・ミー・ザ・ウェイ Show Me The Way 1977』です。名盤『フランプトン・カムズ・アライブ! Frampton Comes Alive! 1976』に収められている一曲です。 二枚組ライブの名盤ピーター・フランプトンは、英国・ロンドン出身(通っていた小学校では、デビッド・ボウイ―の後輩という話あり)で、ザ・ハード (The Herd)、ハンブル

あの頃好きだった曲❼…トワイライト・アヴェニュー

本日は、『あの頃好きだった曲』の第七回、スターダスト・レビュー『トワイライト・アヴェニュー』(作詞:竜真知子/作曲:根本要 1983)についての思いを綴ります。この曲については、軽くアルコールが入っている時にしか語れません。 切な過ぎる一曲自分の中で、大切にしてきた曲です。切ない思い出、嬉しい思い出、密かに憧れていた女の子がSONYのウォークマンでこの曲を聴いていてキュンとした思い出、そんな多感な青春時代の経験が詰まっている一曲です。 高校時代は肩に余計な力が入っていて、

私の好きだった曲⑪:ビリー・ジーン

私の好きだった曲(1980年代の洋楽縛り)シリーズも11回目になりました。本日は、80年代を語る上で絶対に外せないモンスターアルバム、マイケル・ジャクソン『スリラー Thriller』から『ビリー・ジーン Billie Jean』への思いを語ります。 『スリラー』って知ってますよね?マイケル・ジャクソン(Michael Jackson 1958/8/29-2009/6/25)の『スリラー』が発売されたのが、丁度39年前の今日、1982年12月1日のことです。マイケルの通算6

「汽車」にまつわる名曲【番外編】:ミッドナイト・ブルートレイン

本日は、過去に記事にした『「汽車」にまつわる名曲5選【邦楽編】』のセレクトから漏らしてしまった名曲、浜田省吾『ミッドナイト・ブルートレイン/Midnight Blue Train』(作詞・作曲 浜田省吾 1978/2005)の世界にどっぷり浸ってみたいと思います。 大好きな季節がやって来た11月4週目の木曜日は、米国ではサンクスギビング・デー(感謝祭Thanksgiving Day)の祝日です。翌金曜日もブラック・フライデー(最近ではバーゲンセールのスタートとして知られる)

私の好きだった曲⑩:ハングリー・ライク・ザ・ウルフ

『私の好きだった曲』シリーズの第十弾は、デュラン・デュラン(Duran Duran)の『ハングリー・ライク・ザ・ウルフ~狼のように飢えて Hungry Like The Wolf』です。 MV初体験この曲には特別な思い入れがあります。それは、洋楽のミュージック・ビデオを初めて観たのがこの曲だったからです。 出会いは、小林克也氏がディスクジョッキーを務めていた伝説の音楽番組、『ベストヒットUSA』でした。正確な時機は覚えていませんが、1982年の年末か1983年の1月でしょ

名曲が生まれたエピソード:大きな玉ねぎの下で

抒情的な歌詞に感情を揺さぶられた大好きなバラードに、爆風スランプ『大きな玉ねぎの下で』があります。本日はその創作エピソードを知って、ふとよみがえってきた気持ちを残します。 爆風スランプの名曲『大きな玉ねぎの下で』は、1985年に発売された爆風スランプのセカンドアルバム『しあわせ』に収録されている楽曲ですが、有名になったのは、1989年10月に15枚目のシングル『大きな玉ねぎの下で〜はるかなる想い』としてリメイクされて以降でしょう。 1980年代は、日本の音楽シーンにも個性

名曲が生まれたエピソード:上を向いて歩こう

本日は、名曲『上を向いて歩こう』の書かれたエピソードを知っての驚きと感銘の記録です。 国民的楽曲『上を向いて歩こう』は、1961年に、坂本九(さかもときゅう 1941/12/10-1985/8/12)氏が歌って大ヒットしました。作詞は、永六輔(えいろくすけ 1933/4/10- 2016/7/7)氏、作曲は中村八大(なかむら はちだい 1931/1/20-1992/6/10)氏です。国民的楽曲と言ってもよいでしょう。 『上を向いて歩こう』は、2年後の1963年に『SUKI

あの頃好きだった曲❹…DOWN TOWN

『あの頃好きだった曲』の第四回目は、『DOWN TOWN』を取り上げてみます。 シティ・ポップスの歴史に燦然と輝く名曲『DOWN TOWN』のオリジナルは、山下達郎(1953/2/4-)や大貫妙子(1953/11/28- )が在籍したシュガー・ベイブ(SUGAR BABE)が1975年4月に発売した楽曲です。作詞・作曲は、山下達郎と伊藤銀次(1950/12/24-)の共同制作で、プロデューサーは、山下達郎と大瀧詠一(1948/7/21-2013/12/30)が務めています。

Mr.Children『Documentary film』に感じたこと

本日は、Mr.Children『Documentary film』の歌詞とミュージックビデオ(MV)に描かれた世界観を味わって感じたことを言語化します。 圧倒的クオリティ今年になってから、時計の針を逆に戻すかのようにMr.Childrenの過去からの楽曲に触れ直して、魅力に浸る時間が増えています。 2020年12月に発売された通算20作目のスタジオアルバム『SOUNDTRUCKS』に収められている「Documentary film」も、私が心をギュッと掴まれた一曲です。デ

人生の浮き沈み ~和洋二曲から

本日は、「人生には浮き沈みが必ずある、だから面白い」を信念にする私が、楽曲の歌詞から、人生の浮き沈みを考えます。 人生って何だろうそんなことなんて考えたことないよ、という人もいるかもしれませんが、大部分の人が一度は頭に浮かべたことのある問いではないかと思います。 私は、最近「人生って何だろう……」と自問自答する機会が増えています。これまで、何度も何度も問いかけ、考えてはきましたが、確固たる意見を構築して言語化するには、なかなか手強い、ふわっとした問いです。自分の経験だけか

切ない曲、Mr.Children『くるみ』

本日は、今さらながら最近になって知った曲で、聴くたびに心にグッとくるMr.Childrenの『くるみ』についての考察です。 聴くたびに切なくてこみ上げてくる曲この曲は、Mr.Childrenの通算25枚目の「掌/くるみ」(てのひら/くるみ)の両A面シングルとして、2003年11月に発売されています。シングルチャートで1位を獲得していますが、私はつい最近まで知りませんでした。 「くるみ」は、Mr.Childrenらしいスローバラードで、歌詞も曲も素晴らしいのですが、それ以上