本業あるのに夜カフェを始めた理由

理学療法士も作業療法士も医療職。略してPTとOTってよく言います。
今でこそ、色んな働き方をしているPTさんOTさんがたくさんいるけれど、基本的には病院や施設で働くことが大半。

今時の大学生は既に色々な働き方があることを知っていてPTやOTを生かしながら将来どう働いていくかを真剣に考えていていつも尊敬する気持ちでいっぱいになります。と同時に、学生の時点でたくさんの選択肢や可能性を知っていることがちょっと羨ましくもなったりもする。

私たちが学生のときはPTやOTの就職の選択肢が「病院or施設」だと思っている子がほとんどだったし、とりあえず国家試験に合格して就職することがある意味ゴールみたいな感覚になっていました。だから自分の本当にしたいことや将来に向き合う時間をとらず、流れに身を任せて病院や施設に就職していく人が多かったと思います。

そんな業界だからこそ畑違いの世界について知らない間に相当な無知になっていくのかなあ。PT、OTの働き方は多様化されつつあるも、まだまだ専門性を磨いてスペシャリストになればいい!みたいな風をがんがん吹かせてくる人だってたくさんいるんだなって感じる。「何それ副業してるの?」的なひんやりした目でみられたりもするし、「いつも頑張ってるね。」って罵られてしまうときだってたくさんある。でもそれもちょっと納得できる部分もあったり。だってPTやOTになるために大学4年間を授業や実習に費やしているし、一応国家資格です。お金と時間を費やして学び、取得した資格だからこそ、そう簡単にひょいっと離れるのはもったいなく感じるし、これからまた新しいことに踏み出したり、知らない世界への一歩は”こわさ”が付き物であることも、とってもよく分かるから。

前置きが長くなってしまいましたが、そろそろ本題に移ろうと思います。

そんな業界だからこそ、何で理学療法士なのに、作業療法士なのにカフェ始めたの?っていう質問はこの1年で何度も何度も何度も何度もされてきました。あとは、カフェってどうやって始めたの?っていう質問も何度も何度もされました。

理学療法士がインソールの資格をとったり、作業療法士がアロマの資格をとったりするのとはちょっと訳が違うように感じるからかなあ。理学療法士や作業療法士にとって、インソールやアロマ、ピラティス、ヨガは親戚みたいな距離感・存在。ちょっと似通った考え方があったり、どちらでも使える知識が多いかもしれない。

でも理学療法士や作業療法士にとって「カフェの経営」は親戚どころではなく、隣の国の血が繋がっているかどうか分からないくらいの遠い存在なのかもしれません。

だから多くの人が理学療法士さんや作業療法士さんがカフェを経営することに対して疑問を持って当たり前だし、何度も聞かれて普通、それが当たり前なんだなって日々実感してる。

ということで、私たちが「なぜカフェをはじめたか?」という理由です。
もう、本当に本当に本当に正直に一言でまとめてしまうと”直感”です。「は?」って思われるかもしれませんが「直感」は大きいです。それまでの過去に想い描いていたことがあったから直感で「やってみたいセンサー」が働いたのだろうなと思います。

結婚する前から”夫婦で働けたらいいよね”っていう話は何度もしていました。でもこれといって夫婦でやりたい仕事があるわけではなく、「古民家カフェ、民泊、ゲストハウス、コワーキングスペース」みたいな、ふんわりざっくりな案だけしかなかったんです。

全てに共通していたのは、”みんなが集まる場所をつくる”ということ。

そんな話をいつからするようになったかはしっかり覚えていませんが、私がまだ病院で作業療法士として働いていた頃から話していたように思います。遠距離とまではいわないけれどお互い仕事もしていて且つ愛知と三重で離れていたから月に会うのは1〜2回ほど。そんな貴重な二人の時間でしていたことはカフェにこもっての将来の妄想。(たまには海とか行ってデートみたいなデートもしたけれど)どんな家に住みたいとか、子供は何人欲しいとかどんな働き方がしたいとか、週に1回は岩盤浴に行きたいとか、ディズニーには年に何回行くとか、どんな親孝行がしたいとか。そんな色々を妄想して、じゃあとりあえず今どうしようね。っていう話をして紙に落書きして。そんなの何回しただろう。っていうくらいたくさんしていたなあ。

今回カフェを経営するという決断に至ったにはそんなベースがあります。二人で共通して想い描いていた将来を一回試すことができるチャンスが回ってきたから、ちょっと、いや、かなり恐怖もあったけれど検証するべくやってみたという流れです。

やってみたい!と思っていたことができるチャンスが巡ってきた。
→やってみた。

ここまで読んでくださったらきっと分かっていただけるだろうと思うのですが、カフェを経営するということは、目的ではなく手段。人が集まる場所、繋がる場所を作るために夜カフェをするというこは、とっておきの一つの手段だったんです。飲食に興味があったわけではなく、「お料理して美味しいものを食べてください!」がやりたいことではなかったんです。(なんなら私たち「食」へのこだわりが本当になくて美味しさよりも、WiFiとか電源とか設備重視だし、チェーン店で大満足できるタイプ。)

何で人が集まる場所を作りたいか?の理由はきっと彼も私もそれぞれ理由があるのだけれど、とりあえず私の意見だけかきます。彼にも聞いたらまた追記します。

”人が集まる場所をつくりたい理由”
たぶん大きく2つあります。1つ目は「出会いで人が変わる」から。おせっかいすぎる理由かもしれないけれど人って出会いで人生が変わることたくさんあると思うんです。彼も私も出会いで人生より良くなった一人だと思っています。私も病院勤務時代に出会った、自分の視野を30倍くらいに広げてくださった女性理学療法士さんとの出会いは人生をかえたし、彼も大学4年生のときに出会った方との影響は本当に大きかったと思う。(これまで見たことのない、きらっきらな目をして帰ってきたあの日は忘れられない)

2つ目は自分の大好きで大事な人たちを、大事な人にも知って欲しいからです。自分の大好きな人に、大切な人たちを知ってほしいなっていう願望があります。それで大好きな人と大好きな人が繋がってくれたらなんか嬉しい。(書いてみて気付いたけれど、どっちの理由もおせっかいすぎ。)それが叶って、大事な人だらけの場所、大切な人たちに囲まれたらもう幸せすぎると思いませんか。

今思いつく限りのことしかかいていないけれど、そんな訳で”人が集まる場所” ”人が繋がる場所” をつくりたいなと思っているのだと思う。

書いていたら少しタイトルとずれてきたので今日はここでおしまい。カフェをふたりで経営する裏側、そして彼と私の1日のスケジュール等々また書こうかな。




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