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循環型社会の歴史 2

皆さんこんにちは!

先週の記事の閲読ありがとうございました!

今週は先週に引き続き、江戸時代の暮らしを覗いていきます!


循環型社会のヒントは江戸にあり!!🌟


江戸時代の日本は、生活に使う物資やエネルギーのほぼすべてを

「植物資源」 に依存してのだとか?!

鎖国政策により資源の出入りがなかった日本では、さまざまな工夫を凝らして再生可能な植物資源を最大限に生かし、独自の循環型社会を築き上げました。

植物は太陽エネルギーと二酸化炭素、水で成長することから、言い換えれば江戸時代は太陽エネルギーに支えられていた時代だということもできます。


完全な循環型社会を実現していた江戸の暮らしとは?!


1. 江戸時代の暑さ対策とは?!

 エネルギーゼロで夏を快適に

江戸の人々は、冬は、衣服を着込んだり、火鉢や囲炉裏で炭を燃やして過ごせましたが、

暑さをしのぐのには苦労が伴いました。

そうした中で生まれた知恵の1つが、打ち水です

当時は、夕方になると打ち水をし、縁台を出して涼をとる人々の姿があちらこちらで見られました。

また、家の中に風を通すことも涼をとる工夫として取り入れられていました

当時の住宅は家の向きを十分に考慮し、大きな開口部を設けて、家の中に風の道をつくる設計がなされていた

さらに、日射による熱を防ぎながら風だけを通す簾(すだれ)やよしずも生活必需品として利用されていました

また、江戸の町を巡る泥道が天然の空調機として働いていたという説も

江戸の道が泥道であることは当たり前だと思われるかもしれないが、実は当時から舗装技術はありましたがほとんど使われませんでした

労力や技術の問題で舗装を進めなかったのか、

結果として
泥道だったおかげで暑い日には気化冷却が起こり、町全体を冷やす役割を担っていた

このように江戸時代は、水や風など自然の力を最大限に生かしながら、エネルギーゼロで生活の快適さを生み出す工夫をしていた!!


2. 江戸時代の着物リサイクル

着物は徹底的にリサイクル 灰になっても利用!🎶

当時の着物は一切無駄がありませんでした

たとえば大人用の着物は、細長い一反の布から前身ごろ、
後ろ身ごろ、衿、共衿、袖、衽(おくみ)
などの部分を切り出して仕立てるが、

体に合わせて裁断する洋服とは異なり、半端な断ち落とし部分がないので端切れはほとんど出ません。

さらに、着物は着付けの仕方によって調節し、
すべてが直線縫いのため容易に仕立て直すことができました。

それゆえに体の変化にも
一着の着物で対応できたのでした。

繕いの跡やすり切れた部分が目立つようになれば、寝間着、おむつ、雑巾などに転用し、徹底的に使い尽くされました

次々に形を変えて再利用されていく着物の一生は、雑巾で終わりません。

雑巾の後は、かまどや風呂釜の燃料に
さらに、燃え尽くした後の灰さえも、農業では肥料、酒造では麹菌の増殖、陶器の上薬として利用されるなど、徹底的に使い抜かれました。


3. 江戸時代の住生活

持続可能を実現するための工夫と知恵と匠の技術

江戸時代に家を建てることは、大仕事だったことはいうまでもありません。

大量の資源と膨大な労力、そして匠の技が投入されによって造り上げられる家は何よりの財産でした

貴重な財産だからこそ、何代にもわたって住み継いでいく工夫が随所に凝らされていました

建物の基礎は、礎石の上に柱を立てる「石場立て」を使用

この工法は、地面から吸収される水分で柱が腐るのを防ぎ、床下の風通しをよくして湿気やシロアリの被害を防ぐ効果があります

その上、地震に対する耐久性にもgood
揺れを基礎から上部構造に伝えず逃す柔構造のため、

免震効果が高く地震の多い日本にgood

家の構造は、金釘を一切使わない継手(つぎて)仕口(しぐち)と呼ばれる技法で柱や梁が組み合わされていました

継手仕口には、用途に応じて「腰掛け蟻継ぎ」「金輪継ぎ」「追掛大栓継ぎ」など、さまざまな技法があり、当時の大工はこれらを駆使して継承可能な家を建てました。

この技法は、金釘を使わないため時間がたっても錆・腐食が発生せず、接合部分を解体して組み直せるので増築や改築に適してました。

また、木材は時間経過とともに内部の水分が抜け乾燥するため、使えば使うほど強度が高まっていきます!!。

他にも、調湿機能に優れた土壁や漆喰を用いた壁材、狭い家の間取りを自由に変えられる引き戸など、家族の人数が変わっても住み続けられる工夫が随所になされていた。


「 新しい循環型社会を生む画期的なアイデアは、化石燃料から脱却しなければ生まれないのかもしれません。」
もしも江戸の人々が安価な石油を入手していたら、生活は便利になり循環型社会も築かれなかったかもしれません。当時は、限られたエネルギーしかないという制約があったからこそ、知恵を絞り、技を磨き、循環型社会を築いたのだと思います。
もしかしたら、そこに新しい循環型社会を考えるヒントがあるかもしれません。たとえば1年後に化石燃料が枯渇するとしたら、現代の人々も本気で知恵を絞り、科学技術の粋を尽くすのではないでしょうか。地球温暖化がどれだけ叫ばれても、産業構造は旧態依然のままで大量消費社会から抜け出せない、その理由は“まだ化石燃料はなくならないから大丈夫”という気持ちがあるからではないかと思うのです。
本気で新しい循環型社会をつくるなら、従来のやり方を継承するのではなく、まったく新しい発想で物事を考え直すことが必要です。日本人には、そうした工夫や知恵を生み出す素養があります。デジタルカメラなどはその典型例です。歴史ある銀塩フィルムから完全に飛躍して、新たな科学技術を持ち込んだデジタルカメラは、エネルギー使用量も利便性もフィルムカメラをはるかにしのぐものとして生まれ変わりました。
江戸の人々が制約の中から、優れた知恵や工夫、技を生み出したように、あえて資源を制約することが現代社会を変える起爆力になるのかもしれません。
                      by 石川 英輔さん


私の意見

今回江戸の暮らしを覗いてみて、今よりもはるかに制約が多い環境の中で知恵を絞り合いながら、持続可能な循環型社会を形成していた事がわかった。

また、江戸時代で循環型社会が形成する事ができた要因に、「鎖国」が大きく関わっていたのだと興味をより持ち持った。歴史を見る目がまた大きく広がった。

人間が便利を追求したがゆえに引き起こされているさまざまな社会問題。
便利や、快適さを覚えてしまった人類は、すぐに江戸の暮らしを再現することは不可能に近いと思っていた。

しかし今回の調査で、

「先人が生み出した知恵や工夫をあらためて検証し、ITやナノテクノロジーなど現代の高度な技術と組み合わせれば、新しい循環型社会の姿が見えてくるに違いない。」

という言葉に出会い、
今揃っている技術で江戸の時代を越える循環型社会の形成も夢ではないと希望を抱いた。


次回は

先人の知恵や工夫と、現代の先端的な科学技術や生産技術を融合させることで生み出された事例を紹介します!


今回も閲覧ありがとうございました!!

20230616

出典


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