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牡牛座新月の日に、月は牡羊座にある事実:天体観測アプリで検証、星座がずれる理由を解説

今日2024年5月8日は、牡牛座新月です♪ ちょっと待った! 月は牡牛座ではなく、ひとつ前の牡羊座にあります! 天体観測アプリで実際の空を検証し、星座のずれる理由についても解説します。


無料天体観測アプリで新月の位置を検証

無料天体観測アプリ/サイト ステラリウム Stellarium より

2024年5月8日12:22の新月。アプリの機能で無理やり夜にしています(笑)
牡羊座と牡牛座の間に月と太陽があるように見えますが、牡羊座エリアでの新月です。

西洋占星術の星座と空の星座がずれる理由

地球は地軸を傾けて自転しているため(歳差運動)、約72年に1度ずつ春分点がずれていきます。
西洋占星術の世界では、春分点=春分の日の太陽の位置=牡羊座0度、と規定されていますが、現在の実際の空では、春分の日の太陽は約24度ずれた魚座にあります。
紀元前600年頃、古代バビロニアで天文学と占星術が発達した時代には、春分の日の実際の空で牡羊座に太陽があり、春分後の新月も牡羊座にありました。
西暦285年頃、約1800年前までは、春分の日の太陽は牡羊座エリアにあったようです。

西洋占星術とトロピカル方式は机上の空論?

西洋占星術では、惑星どうしの角度を重視するため、実際の空で太陽が牡羊座になくても、春分点を牡羊座0度とするトロピカル方式を用いるので、何年経っても星座と季節は一致します。
4月上旬生まれの人なら、現代人でも数百年前の人でも、春生まれで、星占いの星座は牡羊座となります。
元気よくスピードやフレッシュスタート感がある牡羊座の概念は、春のはじめに合っています。
しかし、歳差運動によるずれを無視しているので、実際の空の星座や天体の位置とはずれています。
西洋占星術の概念は、大昔は実際の空と一致していましたが、年月を経て実際の空とはかけ離れ、概念が独自に継続・発展してきたと言えるでしょう。
また、現代西洋占星術は心理学を取り入れ、心理的な性格診断などにこの概念が使われるようになりました。

実際の空を反映したサイデリアル方式とインド占星術

実際の空の星座や天体をホロスコープに反映する、サイデリアル方式という恒星基準の春分点決定法があります。歳差運動によるずれを修正するため、春分点を、乙女座の恒星スピカから180度の位置、つまり魚座の1点に定めます。
主にインド占星術で用いられます。インド政府公認のラヒリ指標による、サイデリアル方式が多く使われています。
実際の空で、3月20日頃の春分の日に魚座の春分点にあった太陽は、4月14日頃に牡羊座エリアに入ります。
サイデリアル方式とインド占星術は、実際の空の星座や天体とホロスコープが一致するので、天体観測も楽しめます。

天体観測のすすめ

ぜひ、天体観測アプリで、ご自分の誕生時の星空の様子をご覧になってみてください。多くの場合、太陽のある星座がひとつ前にずれます。15日〜20日頃に生まれた方は、星座は変わらなくても、太陽がひとつ前の星座に近づいているはずです。
ご自分の星座を実際の星で見ると、親しみがわきます。占星術と天体観測をリンクさせると楽しいですよ♪


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