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農業の人材確保のお手伝い part2

marimo HRの金口です。今回は前回の続編になります。農業の深刻な人材不足に直面し、さらに衝撃的な事実に直面したお話しです。私たちMarimoHRではインドネシア人の皆様に日本の仕事を紹介するビジネスを行っていますが、これまではいわゆる高度人材を中心に行っていました。特定技能という新しくできた就労ビザを活用して、昨年から農業人材の紹介も行う事になりました。そして農家の皆様や技能実習生として働いている外国人の方々と触れ合う中で見えてきたことがあります。それを今回、書いていきます。


人不足は確かに深刻化
あるご縁があって高知県の農家さんにご訪問しました。そこで聞いた話は『日本人を募集しても来ないので、諦めている・・・外国人もコロナで来ない。』というため息に近い話でした。

農産物は豊富で、高い生産力を誇る高知県。しかし、人口では47都道府県では3番目に人口が少ない県で、2021年の統計では5年間の人口減少率は5%となっています。高知県の素晴らしい取り組みで農産物の出荷量は年々上がっていますが、人がいないという事は農家さんの話を聞けばひしひしと伝わってきます。まして、コロナ禍では外国人が入って来れないので、更に深刻化しています。これが原因で作物の量を減少させざるを得ない農家さんまで出てきています。

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神秘的な高知の農家のハウス夜景


衝撃的な技能実習生の話

我々、MarimoHRでは現地の大学や学校と連携しているので、日本に就職を希望する方々からは一切お金を頂かない事にしています。高度人材についてもお金を頂いていませんし、特定技能の人材からも一切お金を頂かない事にしています。
しかし、技能実習生の方々と話していく中では『現地のブローカーにお金を払った』『土地の所有権の証書を送り出し機関に預けている』など、借金をさせられて日本に来ている実習生が多い事を生の声で聴きました。私たちが聞いた借金の額は少ない人で20万、最大で100万でした。日本で働くスタートから、日本に来るための借金の返済から始まるという何とも理不尽な事があるのを聞いています。雇い主も日本の技能実習生組合から技能実習生を受け入れているので、そのような事実を知らない事が多かったです。こういった事実があるので、アメリカから『技能実習生は現代の奴隷制度』と言われるのも理解できるようになりました。

特定技能と技能実習生の違いをyoutubeにまとめています。
https://www.youtube.com/watch?v=C-ClXOoJdzg


特定技能で募集するにあたり

数件の農家様から求人を頂き、早速私たちのインドネシア人社員が現地の農業専門学校等で募集についての話を始めました。最初は『特定技能で就職できるのはありがたい話だが、お金を一切払わなくてもいいのは逆に怪しい』と警戒されました。幸い私たちはインドネシアの複数の国立大学と提携を結んでおり、その提携書が信用に繋がりました。
そして、募集の際にも学生から『特定技能で日本の就職を斡旋してもらう業者は20万ぐらい払わないといけない』という言葉を複数聞きました。中間搾取を排除するために、業者に借金することは特定技能の制度では禁止されているのですが、何やら色んな手法で掻い潜ろうとする業者がいるようです。私たちが提携を組んでいる真面目にやっているインドネシアの企業も、その事実が本当に多い事を嘆いていました。

次回はこういった事実を踏まえながら、農家さんとインドネシア人で農業への就労を無事にマッチングした話を書いていきます。

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