マガジンで最初から読むことができます 1匹の蛍に導かれ ともちゃんはもう誰も住んでいないような 小さなに家に辿りつきました。 中に入ってみると家の中は少し汚れていましたが まだ冬の名残りのある夜の寒さからは充分に守ってくれる、 そんな家でした。 家の中にあったテーブルの上には 数本の、高さの違う使いかけのキャンドルがあり ともちゃんはカバンの中に入れてきたマッチで そのキャンドルに火を点けました。 そのキャンドルが家の中を照らし始めると 家の隅にまだ使えそうな小さな薪
マガジンで最初から読むことができます ともちゃんが顔を上げると 目の前には数人の村人がいました。 「おいお前 お前は西の森の向こうにある 帰らずの墓地から来たって聞いたぞ」 「お前、まだ生きてる村人を そこに連れて行くためにここに来たんだろ!!」 「お前、本当は死神なんだろ!!!」 「この村に住む人たちの命を 奪いに来たんだろ!!!!!」 ともちゃんはそれを聞いてすぐさま 「違う!違うの!!」 と叫びました 「私は死神なんかじゃない 命を奪いに来た
マガジンで最初から読むことができます 村を目指して歩き始めたともちゃん。 どれくらい歩いたかというと 東の空から昇ってきた太陽が 見上げるほどの高い位置に来るほどの時間を 歩き続けました。 最初はまるで道と呼ぶには程遠い 獣道のような道を歩きました。 歩いて行く内に ようやく人が通るような道に出ました。 「これが、本来、人が通る道なんだ 私のおうちに通じる道は、 道とは言えないものだったんだ。 私の住んでいた場所は 忌み嫌われているだけではなく 誰も
マガジンで最初から読むことができます 偉大な魔法使いからもらった5つの種 その一粒を家の庭に埋めたともちゃんは それから毎日、毎日芽が出るのを楽しみに待ちました。 朝にはたっぷりを水をやり 「今日は芽が出るかしら?」と話しかけ 夜には 「明日は芽が出ますように」と 両手を合わせて祈りました。 毎日、毎日、 「今日は芽が出るかしら?」と 種を埋めた場所を何度も何度も見に行きました。 でも、段々とともちゃんの言葉が 「今日こそは、芽が出るかしら?」 「明日こそは、芽が出
マガジンで最初から読むことができます 目の前に現れたまばゆい光と その中から聞こえた 「お前の願いを叶えにきたよ」という 優しい声に向かって ともちゃんは 「あなたは……誰ですか?」と おずおずと聞いてみました。 その声の主は 「ただ、お前をいつも見守っている者だよ」 そう言ったのですが 「でも、こんな凄いことができるなんて あなたはきっと、魔法使いなんですね 凄い魔法使い、そう、偉大な魔法使い…」 そう興奮気味に言うともちゃんの言葉を聞いて 「お前がそう思
マガジンで最初から読むことができます 突然のお父さんの「死」 ともちゃんは一晩にして 突然、一人ぼっちになってしまいました。 ともちゃんは悲しくて、悲しくて 何日も、何日も泣き続けました。 大好きだったお父さんが突然いなくなり ともちゃんのお手伝いは もう必要なくなってしまいました。 いつもお父さんが言ってくれた 「ありがとうなぁ」という言葉は もう聞くことができなくなってしまいました。 お父さんのお仕事は ともちゃんが一人で続けるには あまりにも荷が重く
これはオンライン上にある架空の町 「ぼけっと」という町がどうやってできたのか? それを知るための物語…… ●。.*゚・。..。+゚*.。●。.*゚・。.。+゚*.。●。.*゚・。.。+゚.。● ともちゃんと5つの種 ●。.*゚・。..。+゚*.。●。.*゚・。.。+゚*.。●。.*゚・。.。+゚.。● あるところに ともちゃんという羊がいました。 ともちゃんは村の外れにある小さな家で 目の見えないお父さんと二匹で暮らしていました。 と
初めまして! わたくし、マリカッパと申します♡ 普段はリラクゼーションサロンで働いている、セラピスト。 でも オンラインコミュニティ「ぼけっと。」では https://bokettotown.wixsite.com/top-page ストーリークリエイターとして活動しています。 ン十年前の高校生の頃、 友達がクスッと笑ってくれるお話しを作るのが好きだった。 でも、いつの間にか文章を書くことをやめていた… それは…… 実は、読書が……あまり好きではなくて……… 今まで