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娘の里帰り

昨日は結婚した娘が2か月ぶりに我が家に来た。親戚から届いているお祝いを渡すからパパのいる時においでよ、という用向き。しきたりに疎い私は親戚皆が皆ごきげんパパ♡あてにご丁寧に祝いを届けてくださることにそういうものなのねと感心してしまう。

まあそれを口実にしばらく娘の顔を見ていないパパ♡に娘を見せてやりたいと思ったのだった。母である私は買い物だランチだと数回娘と出かけたものの父はなかなかそのような機会がない。

朝からあいにくの雨模様だから延期してもいいよねなんて話していたらそうだそうだと照れ隠しに言っていたごきげんパパ♡。予定してたし行くよ、と娘が言ったのを伝え忘れていた。突然やってきた娘の顔を見て

「来たんか」

の一言。あとはたいしてこれといった話もせずに私が用意した鍋焼きうどん三人前を囲むランチ。

「またパパは食卓でテレワークしてるんだね。」

なんて娘にしか言えないセリフだわ。この三人で食事をするのはいつ以来だろうと思うと手巻きずしにでもしようかと思っていたら夜中にお腹が痛くなったというパパの朝の一声でプラン変更を余儀なくされる。娘が喜ぶ私の料理ってなんだか忘れっちゃったな。ほんの30分のところに住んでいる娘が帰ってくるだけで意外とそわそわしているのは私だったのかも。

久しぶりの家はどう?と聞いてみたら

「きれいにしてるね、そして広い」

まあ会社まで自転車で行ける都心に住んでいる娘たちの息の詰まる1.5人用の部屋よりは、五人家族で暮らしたマンションは空間に余裕があるのは間違いない。何を話していいかぎこちないお昼休みも終わってテレワークに戻ったごきげんパパ♡の邪魔をしないようにかつての娘の部屋の整理に取り掛かった。

当面の生活に必要なものだけを持ち出して始めた新生活だったので思い出の品々かガラクタか分仕けしづらいものたくさん残っている。せっかく来たついでに一か所ぐらい見てよという話。

小学校のころに誰もが交換していたプロフィール帳には懐かしい同級生の個人情報が満載されているし、サークル活動で広報を担当していた時に作ったパンフレットなどまだまだ捨てられない。読んだ本は処分しても直筆のノートなどは…すべて本人の血となり肉となっての今かと感慨深く見てしまう。

お片付けなど後ろ向きで地味なことばかりしているのもなんだしね、というわけで都心ではなかなかできないう打ちっ放しくらいして帰れば?と半ば強引に自分の日課というか趣味にもつき合わせて用意しておいたお惣菜や奮発したスモークサーモンなど持たせて駅まで一緒に行った。

自分たちの家と思っていた家は子どもにとってはいつしか実家や親の家となり、この家をマイホームと認識しているのは私とごきげんパパ♡の二人だけなんだなあとしみじみ思う秋の日。

子どもが帰って行った夕ご飯の時にやっと口を開いたのが

「元気そうでよかったな」

ほんとそうね。私たちも子どもに心配かけないように元気で過ごしましょうね。

今日はこちらは秋晴れです。皆様もどうぞよい一日をお過ごしください。

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<整理してたら出てきた思い出の写真>

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