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恥ずかしげもなく愛について語ろう〜第31回『恋愛の格差』村上龍



恋愛の格差・・・

なんて恐ろしい響きなんでしょう。

これは村上龍氏の2002年の本なのですが
ここに書かれている状況は今でも大差ないんじゃないかな?と思えます。


恋愛は誰にでもできるものだという嘘が暴かれ、真実があらわになっている


本当にそうなのか?
恋愛ってできる人とできない人がいるのか?

でもそういわれてみると、
我々親世代の時代と比較して

今の未婚率の高さが際立っていることは、
このあたりに理由があるのかもしれません。


つまり村上氏の見解はこうです。

日本経済が右肩上がりだったときは、
生活が豊かになるという確信があった。

職場や人間関係が限られているから
当時の若い女性たちは、自分で働くよりも
早く結婚するほうが楽だった。
だから男性も結婚相手を見つけるのに苦労しなかった。

そういった結婚観の中でただの結婚相手探しを、
恋愛だと勘違いする風潮が生まれた。

もちろん恋愛は存在した。
だが全部ではなかった。

結婚相手の男性がそれほど好きではなくても
生きていくためにしょうがないから結婚した
という女性も決して少なくないはずだ。

でもそのことを認めてしまうと寂しいので
マスメディアによって恋愛という装飾が施された。

良い人がいれば結婚したいという女性は今でも大勢いる。

だが結婚すればそれだけで経済的に有利になると
思っている女性は明らかに減っている。

つまり男性はその分だけ、
結婚相手を探すのが難しくなってしまった。

経済力を含む自分の魅力で、若い女性をゲットしなくてはいけなくなった。

もう恋愛の相手探しに協力してくれるような社会的常識はない。

つまり、恋愛できる、できないという
明らかな格差が存在するということなのですね。


さて、この本は雑誌の連載として
現代日本の「格差を伴った多様性」の中での恋愛
について書かれているのです。

本書では、状況の解説をしてくれていますが、

私たちが知りたいであろう

「ではどうしたらいいんだ?」
ということについては言及していません。


日本で感じる格差って?

企業が個人を庇護しない社会、
つまり
企業に入ってもその内部で競争があり、
格差が生まれる社会を
ほとんどの日本人は経験していない。

結婚後に、努力不足だという理由で
離婚されてしまうような社会も経験していない。

確かに日本では
おおぴらに「格差」を感じさせられる場面は
多くはないと思います。


以前、香港の銀行にお勤めの方と、
香港のある銀行で口座を開設してきた方たちと
お話する機会がありました。

その方によると、

香港の銀行では、
預金残高によって対応窓口が違い、
その対応の違いはあからさまとのこと。

そこでまざまざと格差を見せつけらるために、
いつかあの列にならんでやろう!と、

富裕層向けの窓口にいく人たちを見ながら
自分を奮起させるようになるという感覚
がでてくるそうです。


でも、実は日本でもあるのですよね。


飛行機に乗る時にその格差に遭遇することがあります。

飛行機に搭乗する時は、
まずはファストクラス、会員ステイタスの高い方が優先。

ラウンジサービスにも会員ステイタス別の利用基準が存在します。

預けた荷物がターンテーブルから出てくる順番も
もちろんファーストクラスやステイタス会員からです。

でも、この格差があることはおおっぴらにされていません。



というように、日本では
知らなければ一生その格差に気がつかずに生きていけます。


こうしてみると、日本にいると自分の位置やランクを
客観的に認識できないことが多いです。

外国にでて生活してみると、
日本人である自分がどう扱われるかわかります。


完全にアウェイの環境に身を置いてみるとわかる

普段の生活の中で、
自分のランクを客観的に把握するには
どうしたらいいのか?


それは、
完全にアウェイの環境に身をおく
と、だいたい認識ができます。


子供のころから同じ環境に住んでいて
友人も同じ価値観の仲間で変わりない
という楽な環境にいると、

自分が相手に合わせるということも必要ないし
自信をなくすこともない。

自分は変わらず、
今までの常識だけで人と関われるからです。


そこで、
違う価値観やカルチャーの人をうけ入れられるような、
オープンな心を持てていたらいいのですが

自分と違う考え方が受け入れられないとなると、
違うカルチャーの人とはうまくやっていけないということが
発生してしまいます。


格差や違いを知り、
自分のランクや立場を客観的に
把握するということは、

今後の婚活だけではなく、仕事や周囲との関係を
作っていくうえでは必要なことだと思います。

自分が恋愛・結婚するには、どうしたらいいのか?


ここからが、
具体的な行動例になるのですが、

すでによい仕事を手に入れているのなら
もっと現在の仕事で創意工夫をし
もっと経済力を高めていくこと。

それが無理なら

人間的な魅力を高めるために

・男性・女性心理を学ぶ

・広く話題を提供できるように本を読む

・自分が時間を忘れるくらい没頭でき、
それを人に語れるような趣味を深堀りする

・芸術に触れるなどの知識・教養を身に着ける

・新しい人に会える場所に出向き
人と交わって社会性やコミュニケーション力を磨く

・しゃべるのが苦手なら、
相手の話を受け止めて聞くというスキルを磨く

・栄養の勉強や料理の腕を磨く

・癒しや優しさを言葉や行動でプレゼントしていく

などの方向性で努力をしていくことで、
相手に価値を提供できる自分になる


そうすることで
恋愛を通じて結婚相手が見つけられる可能性が
高くなるということだと思います。


周りが一目でわかるような魅力や価値を身に着ける戦術


今結婚していない人、恋愛の経験がない人に、価値や魅力がないといっているわけではありません。

その人それぞれに光る価値や魅力があります。

ただ、私たちは神様ではないし
日々自分のことで精一杯。。。

他人の隠れた魅力や価値を
わざわざ引き出してまで見つけてあげることは
容易ではないのです。

(これができたらものすごい強み!)

だから、
「ここに素敵な魅力や価値があるよ」と
周りが一目でわかるような魅力や価値を
身に着けて提供できれば、

それがきっかけになり
あなたの隠れた魅力や価値に気づいてもらえる
ということなのです。

だから
相手に価値を提供できる自分になる
ということは、
相手に存在を理解してもらえるために
とても手っ取り早いということなのでしょう。


そう思うと、今の時代
恋愛をして結婚するって容易ではないですね!

戦略や戦術が要りますね。


もしこういう努力はできないよいうことであれば

高度経済成長時代の結婚のように
生活のためにする結婚ということも視野に入れていく
という選択になるのでしょうね。

その人それぞれの戦略戦術は、
自分では見つけられないことが多いでしょう。

自分でそれが探せないときは、
ぜひ周りの人の力を借りてみることがおすすめですよ。

それでは今宵はこの辺で失礼致します・・・

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<記事を書いた人>

クレーン 美幸(Miyuki Crane)

・結婚したい人のコミュニティー マッチモア アカデミー校長・クレーン式コミュニケーションスクール主宰
神戸・東京の企業にて人事採用・教育研修業務に長年従事、2006年にイギリス系日本人男性と結婚。現在結婚14年目。
大学卒業後、神戸のアパレル企業、東京の教育人事制度コンサル、英会話教室など大手企業等に勤務。人事・教育研修、マーケティング、広報などの仕事に従事。

7年間結婚相談所を運営し、会員のほとんどが約6ヶ月の婚活期間での成婚を出してきた。

「大学中退の人は嫌です」「転職が多い人は嫌です」「ご両親が離婚している方は避けたいです」「年収が●●万円以上でないと嫌です」というような、その人の本質を見るよりも、条件での結婚相手選びの環境提供をしていることに違和感を感じたことで「条件ではなく、その人の価値観や本質を見ていく婚活」を勧めたいと決意。

新しい時代にあわせて、令和スタイルに恋愛観をアップデートした結婚の新しい価値観をつくっていくことを目的に、結婚したい人の結婚コミュニティーを運営中。


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