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【カナダワーホリ】2021年5月④引越しからの新しい生活

カナダで4ヶ国目のワーキングホリデーをしているMariです。
今週はBC州の都会、バンクーバーに6ヶ月住んだ後、新しい土地へと引越して最初の週でした。

前回の記事はこちら↓

今回の記事では、1年のワーホリ後半戦1週目、引越したあとの生活について記録を残していこうと思います。

今週の全体像

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(散歩中に撮った1枚)

引越してきたこの地は、ニュージーランドのクイーンズタウンを彷彿とさせる。山があり、湖があり、アクティビティ天国。

今週は、新しい仕事と住環境に慣れることを目標とし、とにかく今目の前のことに専念した。バンクーバーの生活と比べると大きな変化だが、東京のような都会から、スーパーのない小さな町まで色々と住んできた経験があるので、場所に関しては割と柔軟である。それよりも、家の環境や人とのコネクションができるかどうかが私にとっては分かれ目だ。


仕事


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(kidのお父さんが用意してくれた花)

今週はトレーニングウィークということで、WHF(ワークフロムホームの略)のご両親のどちらかが普段の様子を交代でみせてくれた。子どもは1人で、1才半である。お母さんは長めのマタニティーリーブ(産休・育休)をとっていて、来週からフルタイムで働き始める。お父さんは聞くところによると12年ほどWHFなのだそう。2人ともバリキャリで、アメリカの企業で働いてきたんだとか。

月曜から仕事を始め、水曜からはほぼ一人で仕事をすることになった。
基本的に朝9時ごろ仕事を始め、ベビーカーを押して公園へ行く。一緒に遊んで帰ってきて、昼頃に両親どちらかがランチブレイクでご飯を食べさせに来る。両親のホームオフィスは私の部屋とキッチンなどの生活スペースがある階にあるので、ブレイクにスワップ(入れ替え)をする形だ。

私は今まで7組ほど違う家族の元で働いてきたが、ここの家族は私が初めてのナニーになる。前のバンクーバーの家族と違いWFHなので、お互いのスペースを保つのに探り探りではあるが、それも5日ほどして少し慣れてきた。学校へ通う8才2人をみていたところから一転して、1才半という、何でも口に入れて目が離せない子の面倒をみており、今までと違い朝から夕方までのシフトになったので、そこにまだ慣れない。1日が終わる頃にはクタクタ・・・なこともあるが、これもやっていくうちに慣れるだろう。

最後にオムツを替えていたのは、ニュージーランドで2才と4才の子の面倒をみていた時が最後だ。


住まい


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(仕事中、ファミリーと散歩へ)

私が引越してきた場所は、バンクーバーのような都会ではないけど、カナダらしい自然が魅力の場所で、日本でいうと長野のような場所だろうか。山好きの父なら間違えなく喜んで住むような場所である。

都会のようなスタイリッシュさや便利さには欠けるが、バンクーバーの家族も「仕事の縛りがなければ喜んで引越す場所」といっていた。多くのバンクーバー在住の富裕層が、別荘を持っているような場所である。そんな場所だけに家賃はバンクーバーと同じかそれ以上に高い。物件の数が限られており、AirBの貸し出しができないらしく、ピーク時には2段ベッドの1つが驚くぐらいの金額でレントされていたりするそうだ。

そんな中、こうして自分のオウンルームと、彼らが平日の昼間に使っている時以外は自由に使えるトイレとシャワー、キッチン、そしてカウチとTVが提供してもらえている。そして、今回はなんと家賃はタダである。(バンクーバーの時は1ヶ月で$200ほど払っていた。それでもオウンルームでは破格である)

なぜそれが可能かというと、場所がらチャイルドケアが足りておらず、また私のようにワーホリで来る人は観光業に就いて自分の時間はパーティwをしたり、アウトドアアクティビティに勤しむので、供給が足りていないからだそう。そんなわけで、レストランで働くよりちょっと多いくらいの時給をいただきつつ、家賃と食費無料で暮らすことができている。東京にいて週40時間働きながら家賃を払っている生活をしていた時は、こんな生活ができるなんて知らなかった。

多少不便なことがあったり、収納が足りなくて引越して1週間近く経つがまだ全部の荷物を荷ほどきできていないが(汗)、今日も家族から

"Sorry Mari. We will definitely fix it. " (ごめんね、ちゃんとどうにかするから)と言ってくれた。今週、10年一緒にいた飼い犬の最後を看取ることを決断し、気持ち的にかなりいっぱいいっぱいのようだ。(引越し前に予め「収納足りないと思うので、写真のこんな家具が必要です」とは言っていたが、そこはカナダ人。「場面」で解決するスタイルの人が多く、先読みは得意でない人も多い)

そんなわけで、多少不便さはあるものの、デスクライトや、乾燥対策の加湿器もどきみたいなものも注文してくれたので、それはありがたい。
私は日本にいた時から食や衣類は最低限でいいと思っていたが、引越し回数が多い割に、住環境にはこだわってきた。私の場合、家の住み心地がクオリティーライフに直結しているのだ。

なので、必要な物が必要な時に取り出せないとモヤモヤするし、効率が落ちる。それも(きっと)もう少しの辛抱である・・・。


マインド

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(ある日、仕事前に近所の河原にて)

環境が変化する時には、自分の気持ちも揺れ動く。日本で10回前後、海外で20回以上引越しをしてきてもそれは変わらない。ちょうど、新しい恋人ができた時と似ているかもしれない。前の恋人のいい所が見えたり、逆に新しい恋人の素敵なところが見えたり。(その逆もしかり)この先の未来がどうなるかは自分と宇宙の采配次第だとしても、自分のマインドは自分で整えることができる。

そんなわけで、バンクーバーの図書館で借りた本のワークを始めた。

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引き寄せの法則でおなじみの『The secret』の続編というか、姉妹本(?)である。もちろん中身は英語だ。この本では主に、自分の中の「感謝の気持ち」を増やすためのワークが紹介されている。その中で、「毎朝10個、人生で感謝していることとその理由を挙げてみよう」というものがある。それを1ヶ月ほど続けてみることにした。

これは、フォーカスを過去から現在に戻すのにも役立つと思っている。
前のライフスタイルや前の家、労働環境など、良かった点に感謝するのはいい事だが、それをここのファミリーと比べて不満をいうのは違うと思う。そんなわけで、今自分が持っているものに感謝をする練習をしているところだ。なかなか「感謝の心」といっても、日常の中で実感するのは難しい。なぜなら"We tend to take everything for granted"だからだ。(私たちは、目の前のことを当たり前に思う傾向がある)特に、恵まれた国で過ごすと便利さや教育、仕事、食べ物などあらゆる物への期待値が高くなり、それを下回ると不幸に感じてしまう。

「足りないもの数えるくらいなら、足りてるもの数えてごらんよ」と歌ったのは歌手の竹内まりやだ。そんなわけで、クレクレお化けにならないように、感謝の練習をしている道中。他にも、以前読んだ本『Gratitude Diary』で紹介されていて、気になっていた本を借りれた。『Give and Take』という本で、まだ最初の数ページしか読んでいないが、読み終える頃には何かが掴めたらいいなと思う。


永住権

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(散歩も立派な仕事の一環だ)

サービス業や接客業、事務の仕事ではなく、チャイルドケアの仕事をカナダでしようと思ったのはそれが永住権につながりやすいと知ったからだ。今でこそパンデミックの影響で、2021年はカナダにいる多くの学生やカジュアルワーカーにとって永住権に有利に動いた年となっているが、それ以前はスキルドワーカー以外の永住権申請は容易いものではなかった。(今でも容易くはないが)

ありがたいことに、前のコントラクトが切れるにあたり、カナダ全土のファミリーから「面接しない?」とお声をかけてもらったが、それも一重にイギリスやニュージーランドでこの仕事をしてきたからだと思う。そんな中、なぜここのファミリーにしたかといえば、ズバリ私の永住権取得に対して積極的でいてくれたから。私のビザがあと半年で切れても、その後も働けるようにスポンサーしてくれると言ってくれたのだ。それもよくある「スポンサーするする詐欺(?)」ではなく、ちゃんと移民コンサルを雇って申請してくれると言ってくれた。実際に、働き始めてまだ1週目だが、そのことに関して話を進めていいか聞いてくれた。だが、ふと思った。

「そもそも私、本当にカナダに住みたいのか?」と。

正直カナダじゃなきゃいけない理由もないし、日本が嫌いなわけでもない。
気候はオーストラリアが好きだったので、おそらくハワイやカリフォルニアの方が自分にはあっているのだ。少なくてもあと1年半はこの仕事をこのファミリーの元でするとして、それは果たして人生の大事な時期を費やすに値するものなのか?他にもっとやりたい仕事で、世の中に貢献できることがあるのではないか?

などなど、色んなことが頭をよぎったりする。実際に今の仕事での永住権取得を考えなかったら、もっと条件がよくて、住みたい場所に住みたい人と住めるオプションもあるだろう。私の今の仕事は特に職場=住居なので、言ってみれば「オンラインで数回喋った男性(女性)と、一緒に同棲を開始する」ようなものなのだ。ある意味クレイジーである。

私の不安要素は、

1.自分の好きなことに時間を割けるだろうか(→仕事が週30時間なのでたぶん大丈夫)

2.ここで1年以上暮らしていけるだろうか(→若い人も多いし、たぶん住めば都)

3.仕事とプライベートの境界(特に住環境)をちゃんと引けるか(→おそらく大丈夫。最悪Live-outもありだろう。)

4.同じことの繰り返しを1年半できるだろうか(→たぶん飽きるけど、子どもが小さいだけに成長も見れるし、手がかかる分、やりがいも大きい)

5.心が「YES」と言っているか(→まだ分からない)

こんなところだろうか。引越して2、3日は不安の方が大きかったが、1週間ほど経ってみて、「ここの家族とならやっていける」と思えてきた。というのも、経済面だけでなく精神面でもサポートしてくれて、本当に心が温かい人たちなのだ。

嬉しかったのが、(英語で)「私たちの元で働くことをどう感じている?もしちょっと難しいかなぁって感じたら、遠慮なく言ってね。次の仕事を見つける助けもするし、Mariの気持ちを大事にしてほしいから」と言ってくれたことだ。自分も大変な中で、常に相手の幸せを考えられる二人の姿勢に感動したのだ。言葉だけじゃなく、態度で示してくれる、本当に愛情深くて器の大きい家族だ。

とりあえず、今はお互いの「お試し期間」として1ヶ月様子をみることにした。最初の1週目としては、ここの子の人見知りしない性格もあり、思っていた以上に上手くいったと言ってくれた。何より嬉しかったのが、

"Mari, I am so happy that you are here (for me)."と言ってくれたことだ。
両親の助けも借りられず、コロナ禍で1年半子育てをした彼女を尊敬しているし、お金も大事だけど、それ以上に率直な気持ちを『言葉』で伝えてくれたことが嬉しかった。


おわりに

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(金曜の午後5時前に20℃の夏を楽しむ人々)

引越す前は不安が大きかったけど、実際に迎えいれてもらって、本当にいい人達に受け入れてもらって私はラッキーだなと思っている。初めてで戸惑うことも多いだろうに、いつでも私のことを気にかけてくれている。表面だけでなく、心から。

ワクチン接種や歯医者の予約など親身に相談に乗ってくれて、必要であればバンクーバーまで運転してくれると申し出てくれたり、夜ちゃんと眠れたか聞いてくれたり、作った食事を分けてくれたり。ただの雇用者・労働者としての関係じゃなくて、人としての愛を感じる。前のファミリーもとても素敵だったけど、そのファミリーも「Mari、この家族は素敵な家族だと思うわ」と言ってくれた。私もそう思う。

あとは、全ての要素が絡み合ってくれるか。3ヶ月、半年ならまだしも、1年半同じ屋根の下で暮らしながら働くのは大きなコミットメントだ。ワーホリが切れたらここの家族の元でしか働けないから、そこから変更することはできない。だけど、答えは今は出ないから、もう数週間時間をかけて自分の心に聞いてみようと思う。ちょうど、彼との関係に決断を出した時みたいに。自分が納得して出した決断であれば、どっちに転んでも後悔はしないだろう。

最後までお読みいただきありがとうございました。


2021年5月21日 カナダより
Mari

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