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毒食らわば皿まで~『ファイブスター物語17』(永野護)~

もはや「毒食らわば皿まで」の心境で読んでいる「ファイブスター物語」の最新刊です。読むのをやめても良いのだけど、新刊が出ると、つい買ってしまいます。


まず冒頭の「登場人物」だけで、結構読みでがあります。でもこれをこなして頭に入れておかないと、本文がますます分からなくなるので、がんばって読まねば。ヘアード・グローバーの説明中の、以下の言葉には、現実世界とのリンクを感じてしまいました。

ジョーカー世界では大国の都合に振り回される国際機関は存在理由がないとして、こういったNPOやNGOが「星団法」の傘のもと、国家の枠を超えて活動している。国際機関はなくとも星団法が巨大な司法として存在しているのだ。

p.5

今の国連は、まさに「大国の都合に振り回され」ていますよね。今の地球には星団法ならぬ「地球法」はないので、「巨大な司法」も不在ですが。


現実世界とのリンクといえば、今巻分の連載の途中からウクライナ戦争が始まっているのですね。前巻に引き続き、戦争を扱った巻なだけに、いろいろ考えてしまいます。「見せかけの平安」の中、ミノグシアの解放が成されない状態は、2014年以降のウクライナ東部と重なります。


しかし今巻は、白黒のマンガだから辛うじて大丈夫だけど、結構グロいシーンが多くて参りました。アニメ化されたら、ちょっと観るのが無理なシーンのオンパレード。


軍隊では足を靴に合わせることが多い。
サイズの合わない靴は足に布を巻く、詰め物を入れるなどして調整していた。特に旧ソビエト軍の女性兵士たちは、装備不足から男性用のブーツを支給されることがあり、防寒も兼ねてぼろきれなどを足にぐるぐる巻きつけていた。

p.27

これ、驚きました。靴は動く上での基本中の基本で、合わない靴では戦闘能力も落ちるでしょうに。ウクライナのロシア兵も、装備不足のまま戦わされているらしいですが。


誰が誰の子どもなんだか忘れており、もはや混乱状態のまま読みましたが、そろそろ1回全巻読み直しておかないと、ますます訳の分からない状態になりそうです。腹をくくって読み直しましょうかね。


見出し画像には、ラキシスのそばにいる「ミジンコさん」にちなみ、「みんなのフォトギャラリー」からミジンコの写真をお借りいたしました。




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