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部屋の中も自然の一部~勝手に応援!「ビッグイシュー日本版」(VOL.473 2024.2.15)~

「ビッグイシュー日本版」を勝手に応援する記事、第76弾です。そもそも「ビッグイシュー日本版とは何か」をご説明した第1弾は、以下をご覧ください。


今号のスペシャル企画は「生きもの道、生きものの巣」です。


プロ・ナチュラリストの佐々木洋さんが紹介する、人と共に生きる動物たちの姿に、まずびっくり。

「工事現場のクレーンの上で子育てしているハシボソガラスも見ました。親鳥がクレーンを追いかけながらエサやりをしていて、さぞかしスピード狂の子どもが育つのではないかと思いました」
「ツバメは人間が自分たちに好意的で、カラスやネコを追い払ってくれることを知っていて、人家や商店の軒先に営巣しています。途中の自動ドアがあろうとも、センサーの前でほぼリングして、開けてしまうツバメまでいます」

p.10

記事の最後の佐々木さんの言葉にも、考えさせられました。

「私たち人間も、家の部屋の中も自然の一部で、この世の中に自然がない場所はなくて、その全部が世界に一つだけの自然なんです。だから自然観察は特別なことではありません」

p.10


鈴木まもるさんの記事に出てきた、南アフリカやナミビアで、「シェアハウスのような巨大な巣で数百羽が暮らす」(p.12)シャカイハタオリには、これまたびっくり。

「直径10mのものもあります。大きな巣の中には独立した部屋があって、下から見るとハチの巣のようです。子育てが終わった鳥は空いている好きな部屋に入ってよくて、ねぐらとして棲み続けます。親族は増え続けていくので、巣は年々大きくなります」
巣の外は、日中は40度以上、夜はマイナス10度以下になる過酷な砂漠だが、巣の中は26度に保たれていたという。

p.13

その断熱性能、ある意味人間が作るもの以上じゃないでしょうか。実際、「アフリカの民族の中には、シャカイハタオリのように枯草でつくった家に住んでいる人たちもいます」(p.13)とのことですが。


「販売者に会いにゆく」の『ビッグイシュー台湾版』の販売者のダイ・ジアリーさんの記事も印象的でした。死んでいても不思議ではなかったダイさんですが、友人や見知らぬ人など、何人もの人の善意に助けられ、生き延びました。よくぞ生き延びてくれたと思います。

「孤独の中にあっても、自らの苦境について口をひらけば、多くの人々が助けてくれることを知りました」

p.27

こういう記事を読むと、人類の未来を信じられる気がします。


今号も、学ぶことが多かったです。

「ビッグイシュー日本版」のバックナンバーは、街角の販売者さんが号によってはお持ちですし、サイトからは3冊以上であれば送付販売していただけます。


コロナ禍のあおりで、路上での「ビッグイシュー」の販売量が減少しているそうです。3ヵ月間の通信販売で、販売員さんたちを支援することもできます。


もちろん年間での定期購読も可能です。我が家はこの方法で応援させていただいています。


見出し画像は、今号が入っていた封筒のシールです。「小商い」で発送作業をしてくださった宮城さん、いつもありがとうございます!



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