【映画】おじさん軍団の頑張りに脱帽~『十三人の刺客』(2010、三池崇史監督)~
*この記事は、2019年4月のブログの記事を再構成したものです。数日前、『プリニウス』第7巻の感想の中で、映画「十三人の刺客」に触れたので、掲載します。
稲垣ゴローちゃんの非道な殿様役がすごいと聞いていたので、録画しておいたものを昨日観たのですが……聞きしに勝る怪演ぶりでした(^-^;
そしてオープニングの切腹シーンに始まり、残酷シーンのオンパレード(*_*) 夢に見なかったのが不思議です。決戦シーンに入るのも予想より早く、これからずっと殺陣に次ぐ殺陣なのかと、ブルーになりましたよ。調べたらPG12指定でしたが、せめてR15+指定じゃない?
しかし、役所広司、古田新太、六角精児、松方弘樹といった、おじさん軍団の頑張りには脱帽でした。よくあの決戦シーンを乗り切ったものです。山田孝之や伊勢谷友介とかもキレキレの立ち回りで、もちろんすごいんだけど、なぜか彼らがかすんでしまいます。
ちなみに伊勢谷友介は私にとってNHKのドラマの白洲次郎役のイメージが強いので、山の民役はあまりに真逆で、すごいギャップでした。本人はのびのび楽しそうでしたが。そして最後に、まさかあんなことになるとは……。山の民の生命力、半端ないです(^-^;
互いに「なすべきこと」をなそうとしている、役所広司演じる新左衛門と市村正親演じる半兵衛の対決は、せつなかったです。いっそのこと、お前が殿様を刺してしまえと、何度半兵衛に声をかけたくなったことか。
悪運の強すぎる、ぶっこわれた殿様が、死を前にして、痛みと恐怖を知るのが印象的でした。ようやくまともになったのかもしれませんね。
見出し画像には、「みんなのフォトギャラリー」で「武士」で検索したら出てきた武士の猫さんの絵をお借りしました。あまりに殺伐とした映画なので、見出し画像だけでも可愛くしようかと思いまして。