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長安の姿が圧巻~映画「空海―KU-KAI―美しき王妃の謎 インターナショナル版(字幕版)」~

ずいぶん前からハードディスクに眠っていた映画を、ようやく観ました。

*私はインターナショナル版(字幕版)で観ましたが、吹き替え版もあります。


あの膨大な量の原作を、2時間ちょっとの映画にまとめた脚本家の努力には、敬意を表します。その代わり、原作の副主人公(実は、事実上の主人公だと思う)である橘逸勢が消えてしまいました。そして、事件に巻き込まれて時間を空費しているように見えて、密教の奥義はしっかり得た空海のしたたかさと、そういう風に時間を使えなかった橘逸勢の悲哀も消えてしまったのが、残念です。


とはいえ、セットとCGで再現された長安の町は圧巻です。長安がモデルなはずの、平城京も平安京も、あれに比べればスケールが小さく感じます。


原作を読んだとはいえ、ほぼ筋を忘れていたため、何がどうなるんだか分からない状態で、前半が過ぎました。ラスト約30分で謎解きがなされ、「あの伏線はここにつながるのか~」となりましたが、どうもよく理解しきれなかった部分もあります。


しかし楊貴妃役のチャン・ロンロン、無茶苦茶きれいです。空海役の染谷将太は、どうしても「聖☆おにいさん」でのブッダ役がチラついてしまいました。


あと、太鼓を叩きまくって安禄山とセッションする玄宗には、鬼気迫るものを感じました。阿倍仲麻呂役の阿部寛は、同じ「アベ」つながりで配役したわけではないのでしょうけど、あの時代の日本人に、あんなに顔の濃い人がいるかなぁ。まぁ良いけど。


見出し画像には「みんなのフォトギャラリー」から、空海さんの銅像の写真を使わせていただきました。




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