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ダンゴムシ
2021年3月30日 13:47
「私のこと愛してる?」そう聞かれるたびに「うん」と答える。「私、かわいい?」そう聞かれるたびに「うん」と答える。「本当に、私のこと愛してる?」僕はいつものように「うん」と答える。彼女はいつも不安になって愛を確かめたがり、僕はいつでも不安になった彼女の手を握る。ただ愛の確認に応える度に、僕はだんだんと消耗していく。彼女の不安を埋めるものが何なのか、どうも見当がつかな
2021年3月28日 23:38
「君のために言っている。」それが彼の口癖だった。彼は人の欠点をあげつらっては、自分は善人のように振舞った。ノーブレス・オブリージュそう、それが彼なりの正義であり義務であったのだ。人の欠点を大声で指摘すると、その人に嫌われるかもしれないし、人々に煙たがれるかもしれない。しかし彼にとっては、それでも勇気を出して指摘するべきことだった。それが「君のためになる」と彼は心の底から信じていたのだ