見出し画像

自由へと落ちていく

「YUKIGUNI」という映画、新年に見ることができて私はとても幸せものだ。小林薫さんのナレーションがとても良かった。そういえば、ポレポレで見た「人生フルーツ」の樹木希林さんのナレーションも良かったなあ、とシャワーを浴びながら思い出していた。観ているときはただ誰かの声が流れていくように感じるが、不思議なことに映画を思い出すときは、劇場で聞いた声と共に再生される。映像や音楽よりもハッキリと鮮明に声が思い出される時もある。

上の空で読み始めた本も、次第にページをめくる時間さえ惜しいくらい没頭するときがあるが、ドキュメンタリー映画のナレーションでスッと入り込める瞬間とそれは似ている。突出し過ぎず、埋もれない絶妙なバランス。それはもしかしたら、美味しいカクテルの塩梅と同じものかもしれない。突然、その世界に入り込むとき、私たちはスッカリ捉われているのに開放感を手にする。己で築き上げたご自慢の自由の意味さえひっくり返るような表現かもしれないが、でも、本当にそうなのである。引きずりこまれたら、私たちは整った綺麗な芝生を裸足で駆け出している。複雑なようで、楽しみ方は至って単純だ。

さあ、自由へと真っ逆さまに落ちていこう。

#tokyo #東京 #写真 #photo #東中野 #ポレポレ東中野 #映画 #雪国 #YUKIGUNI #ドキュメンタリー #日本 #japan

よろしければサポートをお願い致します。マガジン「一服」の資金に充てます。