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ヨガ療法:障がいがある子ども達のためのヨガ 6月21日国際ヨガDAYにちなんで

みなさん、こんにちは!Maorisです。
私たちは障がいがある子ども達の発達や健康につながる情報を発信している一般社団法人です。
英知は人々に安心と希望を与えてくれるもの。だから私たちは、障がいがある子どもの教育に関わる大人の皆さんを(保護者や専門職の方々)、情報発信というスタイルでサポートしています。

今日はMaorisから国際ヨガDAYにちなみ、皆さんにとって参考になる記事をお届けいたします。



障がいがある子ども達にとって、ヨガにはどんなメリットがある?


ヨガを一言で説明すると、「心と体をつなぐ科学的な訓練法」です。
このヨガをリハビリに取り入れると、

■バランスを保つポーズ(アーサナ):身体意識と筋力を高める
■マントラを唱えるチャンティング:集中力を高め、発声や発話スキルを向上する
■眼の運動・呼吸法・リラックスヨガ:肺機能の強化と全身への酸素供給が可能になる

と言われています。

子ども達がヨガを行うことで得られる利益は?

子ども向けのヨガを取り入れたリハビリは、一人で行う動きとペアで行う動きから成る一連のエクササイズで成り立っています。古典的なヨガのポーズに、楽しさ、自信、規律、責任感といった要素を加えて、子ども向けに変化させたものです。
ヨガを通し、自分の想像力を使ってポーズを保ち、正しく呼吸をし、体をリラックスさせる方法を教えてあげることができます。
ヨガのポーズ(アーサナ)は、消化不良、睡眠障害、ストレス障害、バランス力や協調運動障害、感覚処理障害、関節や筋肉の異常に役立ちます。想像力を利用することで、学習スキルが向上し、エネルギーを正しい方向に向けることができます。そして、筋肉や免疫システムの強化、そして集中力と創造性を高めるとも言われています。

子ども向けのヨガを用いたリハビリには、呼吸法や、ゲームや物語にちなんだポーズが登場します。ゲームや物語の要素によって、自信や前向きな思考力が向上するだけではなく、感情表現が容易になります。

エクササイズを通して「身体、心、精神」をつなげ、そのバランスがとれた状態で生活できるようになることがヨガの狙いで、これは大人のヨガと同じです。

どの障がいにヨガはおすすめか?

ヨガ療法は特に、情動・行動障がい、ダウン症候群、脳性麻痺(CP)、ディスレクシア、小頭症、自閉症スペクトラム障がいの小児に適用できます。乳児にも安全で効果的に用いることができる療法です。

ダウン症候群におけるヨガのメリットは?

ヨガのポーズ(アーサナ)は、体を伸ばし、筋緊張を高めて強化する効果が期待できます。また、内分泌腺のバランスと若返りを助けてくれるため、内臓全般に利益をもたらしてくれます。
ダウン症があると、関節の可動域が広く、筋力が弱い子ども達が多く、十分な運動をしないまま年齢が上がると、体重が増加してしまう傾向があります。
ヨガの呼吸法は中枢神経系に効果があり、身体認識、集中力、記憶力の発達につながります。こうしたスキルは、発達に遅れがある子ども達全般にとっての非常に重要です。

脳性麻痺におけるヨガのメリットは?

ヨガのポーズ(アーサナ)をとった後で得られる深いリラクゼーションは、高緊張を低下させると言われています。高緊張は、脳性麻痺がある子ども達のほとんどに認められるものです。
アーサナは、筋肉や腱を弛緩させ、筋肉や関節周辺の緊張を和らげてくれます。体を緩めるだけではなく、筋緊張が低い領域を強化することも可能です。
背骨を伸ばし骨を整えることが、脳性麻痺がある子ども達にとってアーサナの何より重要なメリットでしょう。結果として、動きの質、協調運動、そして自立性の発達につながります。

小頭症におけるヨガのメリットは?

ヨガのポーズ(アーサナ)は、血液循環を活性化するため、日頃から動きが少ない子ども達の内臓にすばらしい効果をもたらします。
ヨガの呼吸運動(プラーナヤ-マ)は免疫系を強化し、血液に取り込む酸素量を増加して細胞の修復を助けます。血中酸素濃度が高まることで脳へ送る酸素が増えるので、中枢神経系が強化、身体認識を高め、認知及び運動能力の向上に役立ちます。

自閉症におけるヨガのメリットは?

自閉症がある子ども達とヨガをするためには、第一歩として強い絆を築くことが大事です。そのためには、セラピストがその子に世界に入り、その子のレベルに寄り添って互いの関係を確立していきます。互いの関係が構築できれば、完全な信頼を得たということです。
マッサージ、音楽、ダンス、手遊び、童話などは、子どもとつながるために使う手段になります。信頼と人間関係を築くことができれば、そこでようやくポーズ(アーサナ)と呼吸運動(プラーナヤーマ)を教え始めることができます。
最初のポーズに慣れてもらったら、ポーズを増やしながらリラクゼーションを深めていきます。
アーサナとプラーナヤーマ、そして深いリラクゼーションの組み合わせは、子どもの神経系を強化し、健康全般を促進して身体意識と集中力を高めるのに役立ちます。
ヨガ療法は、自閉症がある子ども達にとっての生理的かつ心理的な健全性を生み出しながら、運動、コミュニケーション、およびソーシャルスキルを獲得するのに役立ちます。

注意欠陥多動性障害(ADHD)におけるヨガのメリットは?

ヨガはポーズ(アーサナ)、呼吸運動(プラーナヤーマ)、深いリラクゼーションを用いて中枢神経系を強化します。
ADHDがあると、多動および注意散漫による学習障害が認められることが多いのですが、ヨガを用いることで、学校での問題行動が減少し、子ども達が抱える高い不安が減少することがわかっています。
多動性は顕著に減少し、集中力の向上も見てわかるほどです。特にヨガを実践した直後は、学校での集中力や注意力が大幅に向上します。
右の鼻からの呼吸法により、脳を落ち着かせて、左右半球(脳葉)のバランスをとることができるようになります。

ディスレクシアにおけるヨガのメリットは?

学習障害がある子ども達が目指す主な目標は、全般的な発達促進です。
ヨガは学習障害の効果的代替治療となります。呼吸運動(プラーナヤーマ)によって、中枢神経系を刺激し、免疫系を強化することができます。
プラーナヤーマに、ポーズ(アーサナ)と深いリラクゼーションを組み合わせると、身体意識、バランス感覚、記憶力、集中力の発達が促進されます。
特にディスレクシアがある子ども達には、眼球エクササイズが欠かせません。視神経の強化、お顔の筋肉の弛緩、中枢神経系を刺激してくれるので、
結果として、目からの文字認識および視覚知覚スキル、ピント調節力が高まります。

障がいがある子どものためのヨガ講師のご紹介と動画プレゼント

みなさん、いかがでしたか?
日本ではまだまだ「ヨガといえば美容のため」というイメージがあるようですが、こんなにも科学的な運動療法なのです。

Maorisのメンバーに、ヨガ講師がいます。第三子として出産した男の子にダウン症が見つかりました。彼を授かったことでヨガと出会い、アメリカ、インドとヨガに関する学びを深めました。sarato yoga主宰の清水知子さんです。
tomoko | Instagram | Linktree

ピン!ときた時こそ始めるタイミング。ぜひ連絡してみてください。清水さんのヨガはこちらから。

ママのためのリフレッシュヨガ - YouTube

なお今回の記事は、以下を翻訳してご紹介させていただきました。

Yoga Therapy for Children with Disabilities – ROMMER International Physical Therapy and Rehabilitation Medical Center


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