見出し画像

近況報告に見せかけたベルギー人パイロットの男からの不穏な連絡 #2

香港に帰ってきてからも、

ルースからは度々連絡が来ていた。

“I miss you”

(会えなくて寂しい)

そういうメッセージと共に、

ルースの上半身裸の写真が添えられていた😨

正直言って、興味のない男からの性的な写真は

心を萎えさせる。。

そういうメッセージに対して、

「わーお!セクシーですごい体!」

とか、返すともちろん男は喜ぶ。

男は女から褒められてナンボの生き物である。

それは間違いない。

しかし、興味のない男の写真はいらんのだ。

ルースからは、素敵なお家の写真や家族での集まりなど

私の気を引こうとするメッセージが沢山来ていた。

「今日、〇〇行って、〇〇食べたよ」

とか。

これらの男からのメッセージは、女性の間では

「日記系ポエマー」

と呼ばれ、世の女性の返答を困らせている。

アナ雪の件で、ルースは私のことを恋しく好きになったようだが、私は逆にお腹いっぱいになってしまった。

「この男は、ないな」

そんなわけで、だんだんルースのメッセージが

面倒くさく、苦痛に感じてきて、

“ I think we better not to expect too much coz we’re living far apart” 

(私たちは離れてるから、あんまり関係に期待しない方がいいと思うんだよね)

と送ると、分かった、そうだよね距離があるから…と返信が来た。

もちろん、アナ雪が原因だったとは言わない😂

それでも、1ヶ月に1回は何かと連絡をきていたのだが、

ここ2〜3ヶ月は全く連絡が来ていなかった。

だから、再びメッセージが来たときは、

また近況報告だと思っていた。

ところが、ルースはとんでもないことをメッセージしてきた。

ルースの本当の目的

画像1

こんな文章からルースのメッセージは始まった。

“ I got a problem and I need your help if you would be so kind.”

(ボク問題があるんだ。そして、君の助けがいると思う)

なんだか穏やかではない。

“ I got scammed by a HK phone number into buying cryptocurrency.”

(香港ナンバーの電話から、騙されて仮想通貨を購入しちやったんだ)

えーと。。はいはい。

“ I was wondering if you can help me to file a complaint “

(それでね、キミが告訴するのを手伝ってくれないかと思って)

うんうん。。。うん???

Complaint(コンプレイン)という単語は、普段は

「不平、不満」という意味なのだが、

File(ファイル:提出する)という単語と使われると、

「告訴」という法律的な意味になる。

….告訴⁉️な、何を言ってるんだ⁉️😱


会ったこともない人をあまり信用してはいけない

画像2

「ごめん、言ってることよくわからない。何があったの?」

と返信すると、

レコーディングで音声が送られてきた。

おそるおそる、その音声を聞いてみる。

すると、

「実はぁ、1ヶ月前にSNSで香港の女の子とつながったんだよね」

はいはい。香港人の女の子と知り合ったのね。

(しかも、たぶん可愛かったわけね)

で?

「で、その子が仮想通貨に詳しくて、今が買い時だからって言われてとあるサイトから購入したんだよね」

…ほう。。

「そしたら、なんか調べてみたら怪しくて。その子の電話番号に連絡しても、出ないんだ」

もうすでに結末が見えてきた。

「アメリカのドルで12,000だから、ユーロに換算すると11,000ユーロぐらい(140万円弱)の損失になったと思う」

…うん。勉強代だな。

だって、明らかに怪しいじゃん😂

金融系で働くオランダ人の知り合いにメッセージすると、

そのようなサイトに誘導する、

仮想通貨詐欺はけっこう多くて、しかも追跡するのが難しいらしい。

完全に騙されたってことだな。

(騙されるか?普通。。。)

まあ、ルース、あんたキャプテンなんだから、

140万円くらい余裕な金額でしょう。

大人しく勉強代だと思いなさいよ、

と私は思った。

私はそういうところ、男らしい性格をしている。


他人に面倒なことを頼まれたら

画像3

私はけっこう正義感と強いというか、頼られると

なんとか助けてあげたい…という気持ちがわりと強い方だ。

また、相手に強く言えないという気持ちもあった。

他人によく思われたい…そんな気持ちかもしれない。

だが、最近学んだのだが、そういう態度は

私の人生を余計なトラブルなどに巻き込ませる原因になるらしい。

そこで、私はちょっと勇気を出して、

ハッキリ断ることにした。

断る勇気だ。

「でも、私は弁護士じゃないよ。私にこのケースを助けるのは難しいと思う」

すると、また音声で返事が返ってきた。

「分かってる分かってる!でもなんていうか、協力して欲しいだけというか、助けてくれそうな人にコンタクト取ってもらえるかというか」

「警察に届出て彼女の携帯電話から追跡してもらえないかというかさ。ほら、言ってることわかるだろ?ボク香港には身分証明もないし、どうやって法的なことやっていいかわからないしさ」

て、ガッツリ巻き込もうとしている。笑。

そんなこと言われても、

私にも法的なことはわからない。

それに、私にそんなことを頼むのは違うと思った。

でも、あんまりしつこいので、とりあえず

調べてみるわ、と返事した。

そこで、Googleで「香港、弁護士、リスト」で検索してみた。

すぐに香港で登録されている弁護士や法律事務所のリストがたくさん出てきた。

すごい簡単なことじゃん。

ちょっと自分で調べればわかることなのに、

その手間すら惜しんで、他人に寄りかかろうとするから

騙されるんじゃないか。

と思った。

あわよくば、私を動かして警察に法的措置を取ることを

期待していたのだろう。。それが一番安く済むから。

怖っ😱


結論、他人に頼まれごとをして巻き込まれる人は、

全力で断れ!

巻き込まれるのは、あなたが断らないという、

あなたの責任でもある。


直感は正しい

画像4

ルースは、

「ごめんね、迷惑かけて。久しぶりに電話したい?久しぶりにキミの声も聞きたいよ」

などと、訳の分からないことを言いだした。

電話などして、ダラダラと話したり、

説得されるのはかなわない。

私は一人きりの部屋でゆっくり横になっていたが、

「ごめん、今友達といるから電話できない」

とメッセージを返した。

すると、

No problem. If you hear anything that can help me more, please give me a shout”

(オッケー。もし他にもキミが助けられそうなことがあったら、ボクに連絡して!)

……この後に及んで、まだ巻き込む気満々💧


アナ雪のおかげで、ルースに深く関わらなくてすんだ

幸運を私はとても感謝した。

直感は正しい。

最初に覚えた感覚は、大切だ。

アナ雪、ありがとう!

神様、見守ってくれてありがとう!
















この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?