見出し画像

一部のマレーシア人が海外へ出ていく理由、でも「戻れる」理由

昨日こんなニュースが流れてきました。地元ペナンのUSM(マレーシア科学大学)大学院の医学部で、教授による優遇措置やいじめが合ったというもの。

マレーシア科学大学(USM)は、優遇措置やいじめの疑惑を受け、同大学医学部学位の試験プロセスを見直すため、外部の専門家からなる委員会を任命した。

USMの副学長であるファイサル教授は、特に医学分野の高等教育学位の試験制度とプロセスの結果を見直すために、外部の専門家からなる特別委員会を設置したと発表した。

この委員会の設置は、大学院の医学生が、大学の一部の講師や教授によるえこひいき、いじめ、差別があったと訴えた報告書の後に行われた。

報道によると、この学生は、試験問題が「有利な」学生に漏れ、他の学生はしばしば低成績を与えられたと主張。委員会は近日中に調査結果の報告書を大学側に提出する予定であることを付け加えた。

人種については書かれていませんが、マレーシアをよく知る人はあの「政策」が頭に浮かぶんじゃないでしょうか。

ブミプトラ政策とは

多民族国家のマレーシアには、マレー系やオランアスリなどを優遇する「ブミプトラ政策」というものがあります。

ブミプトラ政策(ブミプトラせいさく)は、マレーシアの経済政策。「ブミプトラ」 (bumiputera) とは、サンスクリット (bhumi putra, भूमिपुत्र) から移入された語彙で「土地の子」、丸く言えば「地元民」を意味する言葉である。華僑の経済的優位に対抗し、マレー人の地位向上を図るためにマレーシア政府が1971年から始めたマレー人優先政策。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%9F%E3%83%97%E3%83%88%E3%83%A9%E6%94%BF%E7%AD%96

この政策下では、企業の税率、ローンの金利%、公務員の採用、そしてUSMを含む「国立大学への入学」も、全てブミプトラ対象の人種(マレー系、サバ州・サラワク州の少数民族、オランアスリ、マレー系以外のムスリム)が優先される形です。例えばこんな感じ。

ここから先は

1,022字

¥ 100

読んで下さってありがとうございます。スキ♡や、シェア、サポートなどにいつも励まされています!